芦ノ湖
ラークスパー箱根の芦ノ湖は、周囲が約19キロ、水深は深いところで約40メートル、名物は湖面に映る富士山。逆さ富士も有名だが、もう一つ有名なのが逆さ杉である。湖の湖底に杉林があり、湖面から眺めることができる。20メートルもある大木も、湖底に沈んでいる。江戸時代には、その杉の梢が湖面に出ていて、そのため逆さ杉と呼ばれていた。これを見て、芦ノ湖は昔は杉林で、やがて水が溜まって湖になったと思うと、そうではない。芦ノ湖は箱根火山の爆発によって出来たカルデラ湖で、杉林は湖より後に形成された。そんな不思議な??実は、芦ノ湖の杉林は、地震によって生まれた。古墳時代(1600年前)と平安時代初期に、箱根の周辺に大地震が起こった。その時、山の斜面に立っていた杉林が、立ったままで土砂と一緒に湖の中へ滑り込んだのだった。最近は、それに似た光景の映像がテレビから流されているので、なるほどと納得できる。芦ノ湖の湖底の杉を調べると、古墳時代のものと、平安時代のものの2種類があるらしい。