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カテゴリ:百人一首
百人一首 80番歌 ながからむ 心も知らず 黒髪の 乱れてけさは ものをこそ思へ なかからむ こころもしらす くろかみの みたれてけさは ものをこそおもへ 作者:待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ) 生没年不詳。平安後期の歌人。女房三十六歌仙・中古六歌仙の一人。源顕仲の娘。待賢門院に仕えた。 あなたが末長く心変わりしないといわれますが本心をはかりかねます。お別れした今朝は、黒髪が乱れるように心も乱れ、もの思いにふけるばかりです。 この歌の出典は崇徳院の命で作られた「久安百首」にあるものです。久安百首は、テーマごとに歌を詠み、合計で百首にするというものでした。 この歌は、男が届けてきた後朝(きぬぎぬ)の歌に対する返歌です。平安時代は男性が女性の家に行き一晩を明かすという慣習がありました。「後朝」というのは男女が一晩を明かした翌朝で、後朝の歌とは男が帰った後で女の許へ、歌を詠んで贈るという雅な慣習です。その歌に対して女性から返ってきたのがこの一首というわけでした。 今の世であれば、別れたあとで携帯メールでやりとりをするようなものでしょうか。しかしその内容ですが歌を詠める教養と余裕が持てるだろうか。思うに平安貴族は、雅な教養を身に着けて生きていたのですね。 ※ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013/05/21 10:48:53 AM
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