進先生勇退記念講演会&送別会のご報告
遅くなりましたが、3月30日に行われた進先生の勇退記念講演会の様子について、ご報告をさせていただきます。思ったよりたくさんの方に来ていただき、会場も和気藹々としたムードで行われました。参加してくださった方の内訳は、医療、出版関係の方々が16名、ママとそのお子さんの参加が55名でした。会場にはT先生もいらっしゃいました。講演会は1時間以上にわたり、過去のご自身のご経験談を織り交ぜながら、今までの出産とこれからの出産について、いろいろなお話を聴く事ができました。出産のお話だけでなく、育児や教育についても触れられ、非常に考えさせられることの多い講演であったと思います。カンガルーケアについてのお話で、カンガルーケアはママと赤ちゃんの魂が別れる瞬間。今までおなかの中でママの魂に赤ちゃんの魂が守られていたのでいきなり引き剥がされてしまうと赤ちゃんが戸惑うのでママの胸に抱いて最後のお別れをさせてあげることが大切。というお話は、カンガルーケアの大切さは知っていたものの、これほど深い意味があることに驚きました。講演会の後に行われた送別会では進先生と最後の写真を撮るママとお子さんが行列を作っていました。たくさんの人に来ていてだけて感謝しております。ありがとうございました。講演会の詳細については、主催された小谷さんが、別のMLにてご報告されたメールを添付させていただきます。----------------------------------------------------------------------こんにちは、小谷です。昨日、葛飾赤十字産院・進純郎院長の講演会&送別会を無事開催することができました。どのくらいの方においでいただけるのか、本当に心配でしたが、お鍋MLの効果で、40組位(ベビー&キッズを入れると60人位?)の方においでいただくことができました。一番のりで、福井県からUさんがきてくださいました。遠くから駆けつけてくださって、本当にありがとうございました。無事福井に戻られましたか?進先生もびっくりされていましたね。感謝です。進先生の講演会は、谷村新司のアルバム「陽はまた昇る」で始まりました。進先生の今の心境だそうで、退職を決めた日からずっと聞いておられるとのことでした。そして、「昔は、村長さんよりもだれよりも一番お産婆さんが偉かったんですよ。お産婆さんが、”私があなたを取り上げたのよ!”といえば、村長だってたじたじなんだよね。頭が上がらない存在だったんだよ。」とのこと。かつて進先生が福島の病院で一緒に働いていた助産師さんのお写真を見せながら、「助産師さんは、皆待つことができるんだよね。皆さん、本当にすごい方だった。この方は○○さんで、妊婦さんをだっこして、腰を痛めて動けなくなったんだけど、そのことを後悔していないんだよね。 この方は、○○さんで、彼女と帝王切開を一緒にやったら、10分で終わっちゃうんだよね。10分なんて、医者同士ではありえないもんね。この方は○○さん、・・・。この方は○○さん、・・・・。」助産師さんとの思い出話をきかせてくださいました。あいだみつをの詩の「待つ」を紹介されながら、「彼女たちはひたすら待つことができるんだよね。すごいね。」「でも何日も待って待って、結局切開で出産された場合に、産婦さんから「早くきってくれれば、こんなに苦しまなくて済んだのに。」になんていわれちゃうと彼女たちはがっかりなんだよね。気の毒になっちゃうね。」ともおっしゃってました。とにかく「助産師さんはすごい。これからは助産師さんのがんばりにある!」と助産師さんをほめまくりの内容で、ぜひとも助産師さんに聞いていただきたい講演会でした。最後のほうで、ぽろっとおっしゃっておられたのですが、「今は”お陰さまで、”ってという言葉がきかれなくなってしまったよね。何かあると、”院長出せ”だもんね。産婦人科医の世界でも”そんなお産は危険だからやめろ”ってたたかれるしねぇ・・・。」その言葉を聞いて、私は涙が出そうになりました。妊婦さんや産後ママたちにも講座を開催しているときに、「お医者さんや助産師さんも人間だから、もっと感謝の気持ちを伝えることも大事だよ。」って伝えておけばよかった。進先生、やめるのはもうちょっと待って・・・と思っていたのでした。(中略)何度もお伝えしたとおり、進先生は今日をもって葛飾赤十字産院をご勇退されます。もう医学の世界からは離れ、新聞も届かないような岩手の山奥(ご本人談)で精神修行を積まれるとのことです。進先生のような大御所の先生でありながら、産婦や患者の目線に合わせて話をしてくださる人格者には、ぜひ産婦人科業界でどんどん発言していただきたかったので、おやめになるのは本当に残念でしかたありません。しかし、これも進先生の人生ですものね。私は、「これからは、外からどんどん発言してください。ぜひ作家活動でもお願いいたします。」とお願いしました。昨日は、Uさんのほか、T先生、Kさん、Oさん、Yさんが駆けつけてくださいました。T先生は国家試験に合格したばかりの産科医の方を連れていらしてくださいました。後輩の育成にこれからぜひともご尽力くださいませ。Yさん、昨日は進先生の送迎役ありがとうございました。3月1日にYさんが私の携帯に電話を下さって、進先生ご勇退のことを知り、心臓に釘が刺さったかと思うくらいショックでした。そのときに、「ママたちで花束でも贈ろう」と言われたのをきっかけに、ついつい講演会&送別会まで企画してしまいました。これでも思い残すことはないです。お知らせくださってありがとうございました。進先生の意思を引き継いだ地元葛飾の出張助産師さんとして、ご活躍期待しています!(中略)葛飾日赤・助産師のNさん、マットやペンの用意、そしてゴミ持ち帰りなど、ありがとうございました。お陰で、ママたちもベビーをごろんとさせながら講演を聴くことができて親子にとって良い環境になりました。4月からはいよいよ育児休業もあけて、復帰ですね。これからの葛飾日赤のお産は、助産師さんのがんばり掛かっているような気がしています。とはいえ、子育てと仕事の両立も大変ですよね? 無理のない範囲でがんばってくださいね!お仕事復帰されても、子育て支援グループ「ほっぺにチュ!」もどうぞよろしくお願いします。昨日参加してくださったママさん、パパさんたちも、進先生との再会をとても喜んでくださっていました。来て下さったご夫婦、ちびチャンたちに感謝です。今回、送別会を一緒に手伝ってくれたママ友達と反省会をしている最中、主催者への要望として「このような会を、ぜひこれからも続けてください」とのコメントを私が見つけ、二人に「どうする?」と聞いてみると、「せっかく葛飾日赤でいいお産ができたんだし、これからも葛飾で年に一度くらいやってもいいかもね。」という話になりました。(これ以上、自分では主催しないと決めていたはずなのに・・・!?)お産はもちろん小児医療や終末期医療に関して、医療者と一般市民をつなぐことを何かできないか?と考えてはじめています。私なんぞに一体何ができるのか?と不安ではありますが、ママ友の後押しで漕ぎ出して行けそうな気配です。(中略)今回の進先生の講演会&送別会の企画で多くのことを学ばせていただいた小谷でした。(明日から、やっと本業に戻れます・・・。)