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カテゴリ:映画・テレビ
『立喰師列伝』 2006年製作・日本
『イノセンス』『功殻機動隊』でお馴染みの押井守監督の最新作。今回は「スーパーライヴメーション」という、実写写真を3D上でアニメイトする技法をとっており、役者の「動き」はあまり必要とされない。そのため、出演者には俳優並みの演技力は要求されない。そんなわけで、この映画に出演したメンバーはというと、石川光久(I.G.社長)、河森正治(メカニックデザイナー)、鈴木敏夫(ジブリプロデューサー)、樋口真嗣(『ローレライ』『日本沈没』監督)、川井憲次(作曲家)、寺田克也(イラストレーター)らといった、押井監督の仕事仲間たち。いつもならスタッフの欄に来る人ばかりである。はっきり言ってしまえば、アニメファンしか喜ばないキャスティングである。押井監督は「文化祭のノリで作った」と語ったそうだが、まさしくその匂いがプンプンする映画だ。ヴォイスキャストには、山寺宏一、榊原良子らが参加している。 ストーリーは、戦後60年の歴史において暗躍したさまざまな「立喰師」たちの生態を紐解いていくという内容といったところ。山寺氏の口から語られる膨大な量の知識と情報。こういう難しい知識を並べていくあたりは、さすがは押井監督である。 素人には、何のことを言ってるんだかさっぱりわかりません(笑) 押井ファンはこの内容が本当にわかっているのか?わかっているとしたら、それはそれで凄いのだが。 まだ、わかるかなと思うところは牛丼の「予知野屋」と、ハンバーガーチェーンの「ロッテリア」の項のところか。よく利用しているということもあってなのか、「予知野屋」がいかにして潰れてしまったのかはなんとなくわかる内容なので、少なくとも『イノセンス』よりは見やすい作品と言える。あとは、ヴォイスキャストの山寺宏一氏のナレーションに加え、登場人物を演じるところでの多彩な声質と演技力はさすがである。(ちなみに、アフレコは3日間ほぼ監禁状態で行われたそうだ。) そしてもう一つ。随所に小ネタを挟んでいる点も見逃せない。いわゆる某アニメのパロディとか、珍事件とか、必要性のない珍歴史とかそういうところもなぜか語られてしまう。なお、登場した食堂やそば屋の名前は、押井作品のファンにはとても馴染み深いらしい。自分はあまり知らないけど。 わかっていれば、そういうところを見つけるだけでも楽しいかもしれない。 それにしても、まさかあの国民的人気アニメの、あの最終回の1シーンが映像化されるなんて、夢にも思いませんでしたなあ・・・ ってことは、IKIFはアレを作っていた傍らで、このシーンを作ってたってことか!! ~作品データ~ <解説> 『イノセンス』などで世界中から注目され、常に新しい映像表現を開拓し続ける押井守監督の新感覚アニメーション。これまでの作品で繰り返し扱ってきた「立ち喰いのプロ」をモチーフに、伝説の立喰師たちの真剣勝負を実写と3DCGアニメを融合させて描く。 <あらすじ> 戦後間もない昭和20年、闇市にたたずむ一軒の立喰い蕎麦屋に謎の男が現れた。この男は「月見の銀二」と呼ばれる伝説の立喰師で、彼の容赦ない「ゴト」に店主は震撼する。時代は変わり、美貌の女立喰師「ケツネコロッケのお銀」や「哭きの犬丸」など多くの立喰師が、ただ一食のために己の全知と全能を賭け飲食店主に挑んでゆく。(Yahoo!ムービーより) <スタッフ> 監督:押井守(『イノセンス』『GHOST TN THE SHELL/功殻機動隊』) 企画:石川光久(『イノセンス』、TVアニメ『BLOOD+』) 音楽:川井憲次(『DEATH NOTE』『美しき野獣』) 3DCG:IKIF(『BLOOD THE LAST VAMPIRE』『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝(OPタイトル)』) ビジュアルエフェクツ:江面久(『イノセンス』) アニメーション制作:Production I.G. <キャスト> 月見の銀次:吉祥寺怪人 ケツネコロッケのお銀:兵藤まこ(『紅い眼鏡』『天使のたまご』) 哭きの犬丸:石川光久 ハンバーガーの哲:川井憲次 中辛のサブ:河森正治(『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』) 牛丼の牛五郎:樋口真嗣(『ローレライ』『日本沈没』) フランクフルトの辰:寺田克也(『BLOOD THE LAST VAMPIRE』) 冷やしタヌキの政:鈴木敏夫(『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』) <ヴォイスキャスト> 山寺宏一(『イノセンス』『劇場版ポケットモンスター』シリーズ) 兵藤まこ 榊原良子(『イノセンス』『機動戦士Zガンダム 星の鼓動は愛』) <関連作品> イノセンス スタンダード版 うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー よかったら、クリックお願いします→ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年04月25日 01時37分16秒
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