2018/10/31(水)19:10
振り向けば、パーコー麺
おっさんはカツカレーが大好きである。
ふらりと入った街のカレーショップ、おっさん達はよっぽど腹具合がパラグアイでウルグアイでないかぎり、ほぼほぼカツカレーを注文する。
もっとも腹具合の悪いヤツは、はなからカレーショップなんぞに入らないだろうとの意見もあるが、世の中は広いのだ、腹具合が悪い時こそカツカレーで気合いを入れるというツワモノだって、いるとかいないとか、イルカとかトナカイだとか言う話なので、結局のところカレーショップに入ったおっさんは、ほぼほぼカツカレーを注文すると考えて問題はなく、万が一注文しないヤツがいたとしてもそれは誤差の範疇である。
ところでおっさんたちはまた、カツ丼も大好物である。
ふらりと入った街の蕎麦屋、ザル蕎麦でも流し込もうかと思ったけれど、メニューの中にカツ丼の文字を見つけるともういけない。蕎麦とセットのミニカツ丼もあるようだったが、成人男性が小振りのカツ丼で満足などできようはずもなく、とにかく純然たるカツ丼をよこせ!蕎麦とセットにするなら逆に蕎麦の方こそミニにしろ!と雄叫びにも近い声を上げて男は高らかにカツ丼を注文し、少し落ち着いてあとは割り箸入れで箸置きでも作りながら、ただただカツ丼を待ちわびるワケだ。
えーこれを踏まえましてね、ここにパーコー麺という料理がある。
ご存じない方もいらっしゃるかと思うので簡単に説明いたしますと、いわゆるカツが上に乗っかったラーメンです。で、ご存知の通り男たちは何者かにカツが乗っかった食べ物に狂喜乱舞するものなので、本来なら洋のカツカレー、和のカツ丼に並んでこのパーコー麺、中華部門代表としてもう少し認知されていてもバチは当たらないはずなのだが、いかんせん不思議なくらいに知名度が低い。ただしコンセプトは悪くないのだ、なにせあのラーメンの上にカツが乗っているのだから。
僕も幾度か食べたけど、そう食べたけど、うん食べた食べた、でも食べたのは決まってファミレスかカラオケボックスだった。不思議とこのパーコー麺、中華料理店では見かけも食べもした覚えがないのだ。ただもし中華料理店のメニューにこやつが並んでいたとしても、はたして注文するだろうか?いやしまい、中華料理のメニューに紛れてしまえばパーコー麺はたちまち輝きを失う。こやつはファミレスやカラオケボックスの雄一の麺類メニューだからこそ僕たちは手を出すのだ。食べりゃ美味いのだけれどな、結局中華の土俵には猛者が多いということなのか。
まあ気を落とさず、地道に地位向上に励ん欲しいと、いちファンとしてパーコー麺にエールを送る、今日はっそんな感じの雷蔵の日記でありました、負けるな、くさるな、パーコー麺!