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2017/03/26
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テーマ:意識デザイン
カテゴリ:鑑賞メモ
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先に、村上春樹さんの新刊『騎士団長殺し』の感想を書いたんだけど、
ほんとうは後もうひとつ書いておきたいことがあった。

でも、長くなったからまぁいっかと思い
あえて手をつけずにいたら、その後
森田健さんの文章を読んで通じるところがあったので、
「脱線篇」として追記しちゃう。



ちなみに、これまで書いたのは──

⇒ ●「村上春樹『騎士団長殺し』に至る道」

⇒ ●「村上春樹さん『騎士団長殺し』ほか」

⇒ ●「この世界」は「小説」とパラレル──村上春樹『騎士団長殺し』について

⇒ ●父になることを引き受ける──村上春樹『騎士団長殺し』について (承前)

⇒ ●シェキナーの現身(うつしみ)──村上春樹『騎士団長殺し』について(補)


──いずれも単発で読んでいただけるようにしています^^





森田健さんも村上春樹さんと同じく、
第1作からずっとお仕事を拝見している方のひとり。

とはいっても、ときどき目に触れた文章を流し読みする程度だけど。



森田さんは「運」ということについて探求しているけれど、
彼の出している会報誌『不思議の友』につぎのようなことが書いてあった。

「人が何かを引き寄せる」のではなく、
「何かに引き寄せられる」のだと。



たとえば、森田さんは六爻占術というのを紹介しているんだけど、
彼によると、貧乏人が金持ちになりたいと思ってコインを振っても、
貧乏な卦しか出ないし、そのとおりの現実しか引き寄せられない。

ただ、その人の金運の場がそこに反映されるだけ。

その場は自分で作り替えることができるかというと、
残念ながらそれはできない。

なぜなら、人が場を作っているのではなく、
場が人を作っているのだから。

自分の人生を作っているのは場である。
もしそう言いたければ「神」とか「宇宙」という言葉を使ってもいいけれど。
間違っても、その逆じゃあない。


──スピリチュアルに親しんでいる人からすれば、
特別に目新しい話ではないだろうし、
それを「社会」とか「構造」という言葉に置き換えれば、
人文科学の世界でもよく言われてきたことだ。

にもかかわらず、人はつい「自分」が「現実」を作っていると
思い込んじゃう。



とりあえず、ここまではいいとして、
おもしろいのはその後だ。

森田さんは、自分で「自分の場」を作り替えることはできないけれど、
他の人の場には関与できると言う。

ぼくがときどき使う喩え話でいうなら、
自分で自分を持ち上げることはできないけれど、
他の人を持ち上げることはできる
というのと同じことを言っているんじゃないか。





で、ここからが村上春樹さんの『騎士団長殺し』。



かつて書いた感想の中で、ぼくは

希望をもって生きようとするなら、
自分自身が誰かの希望に関与する必要があるということ。

自分のためだけでなく、誰かのために生きるという
覚悟が必要だということ。

自分の世界を向こう側に押し開くことによって、
別の誰かの世界との接点を見つけること。

──そのひとつの形が「父になること」を引き受ける
ということであり、もうひとつ別の形が
「シェキナーの現身(うつしみ)」となることだと書いた。



『騎士団長殺し』が、これまでの作品から
大きく一歩前に踏み出したと感じさせられるのは、
「相対的で流動的な関係性」に目覚めた点にあると思う。



たとえば、「父になることを引き受ける」あるいは
「父殺し」ということについて言うなら──

主人公の「私」にとって、実の父との関係は希薄だ。

ある意味で「私」の人生の希薄さは、
実の父との関係の希薄さに起因しているといってもよい。

だから「私」は若いころは抽象画に惹かれ、
でもけっきょくは社会に受け入れられるほどの
レベルに達することはできなかった。

この物語は、「私」が抽象画から離れて、
食べるために具体的な人物を描くという作業をはじめるところから
始まっている。

そう、具体的な生身の人間と向き合っていくこと。

けれども、まだその段階ではその仕事を
「本来の職業」として腹をくくっていなかったから、
けっきょくは義理の父にも認められることはなかった。



離婚した「私」は、
彼を庇護してくれるような父親をもっていなかったので、
友人雨田政彦の世話になる。

雨田は「私」とは逆に、
あまりに偉大すぎる父の息子であることに苦しんだけれど、
父親とは別の道を行くことによって、
それなりに成功した人生を歩んでいる。

そんな雨田の父が描いた絵が『騎士団長殺し』であり、
その絵のテーマが「父殺し」だった。



そして、その絵から姿を借りて、小説世界に出てきた
イデアの主=騎士団長を実際に(?)殺すのは主人公の「私」だ。

もちろん、騎士団長は「私」の生物学上の父ではない。
もっと言うなら、メタファーとしての「父」ですらないかもしれない。

その刺殺は、友人雨田の包丁を使って、雨田の父の目前で行われ、
そしてそれからほどなく雨田の父は息を引き取った──
つまりメタファーということをいうのであれば、
「私」が殺したのは、雨田の「父」であり、
雨田の父にとっての「父」だったかもしれない。



そして、その「私」がこちら側の世界に戻ってくるとき、
穴の上から手を差し伸べてくれたのは免色さん。

何も持たない自分を、生きていく場に引き上げてくれる
──ある意味で「父」とはただそのためだけにいるようなものだ。

つまり、免色さんはその瞬間に、象徴的に「私」の「父」の
役割を果たしてくれただとも言える。

その免色さんはというと、実の娘かもしれない秋川まりえの
「父」になることは諦めている。

それに対応するかのように、「私」は
生物学的にはつながっていない子の
「父」となることを引き受けようとしている……。





主人公の「私」が、そもそもそのような行動をとったのは、
行方不明となった秋川まりえを救うためだった。

まりえはどことなく、
大人になる前に死んでしまった妹と重なる部分がある。

「大人になる前に死んでしまった妹」というのは、
ある意味で主人公の「私」が
大人になるために犠牲にしてしまったかもしれない
諸々のメタファーだとも言える。


形の上では、主人公の「私」は
マリエを救うことをめざしていたけれど、
それによってほんとうに救われたのは
「私」自身であることは明白だ。



そして、まりえの冒険において、
その危機のさなか彼女を護り、隠し包んだのは、
亡き彼女の母親の洋服、すわなち「シェキナー」。

亡き彼女の母親はと言えば、
謎の多い免色さんの人生の中で
唯一といってよい
「色彩を与えてくれた」女性。



物語の最後に、主人公は
いちどは失った妻とふたたび人生を送り、
その妻の身籠った子の父となることを望む。

その妻はといえば、
「大人になる前に死んでしまった妹」の面影をたたえた存在
──つまり、「私」が大人になるために
犠牲にしてしまったかもしれない諸々と
ふたたび関係を取り戻すこと。





失礼な言い方をさせていただくと──

『海辺のカフカ』あたりまでは、
村上春樹さんは父親に対して駄々をこねているガキだった。

この世の中を形づくっている、
強い力(父)のなかに「悪」を見て、
それを敵視していた。



『1Q84』あたりになると、一見強い力に見えた「父」が、
けっして絶対的な存在ではないということに気づき、
ある意味でその哀れさにも目が向くようになった。

教団を仕切っているかのように見えるリーダーも、
じつはリトル・ピープルという、訳のわからない
小さな、ごちゃごちゃした連中に蝕まれ、
乗っ取られているだけの存在だったのだ。

ただし、そこまではまだ、
私/あなた、味方/敵、善/悪……みたいな
二分法のなかから出てはいなかったと思う。



それが、『騎士団長殺し』になると、
子は「父」を必要とし、
あるときは「父」を殺すが、
やがていずれかは自分も「父」になるかもしれない。

そして、自分を助けてくれる「娘」にも、
どこかに「父」がいるはずだ。

それが「相対的で流動的な関係性」ということ。



だからこそ──

希望をもって生きようとするなら、
自分自身が誰かの希望に関与する必要があるということ。

自分のためだけでなく、誰かのために生きるという
覚悟が必要だということ。

自分の世界を向こう側に押し開くことによって、
別の誰かの世界との接点を見つけること。



というところで、森田健さんが、
自分で「自分の場」を作り替えることはできないけれど、
他の人の場には関与できる
という話とつながってくる……、
と思った次第^^


あるいは、こんな説話を聞いたことがあるかな?

天国と地獄の違いについて──。

天国でも地獄でも、食べていくのに十分な食事が与えられる。
ただし地上界と違うのは、箸がとても長いということ。

どれくらい長いのかな?
まぁ、たとえば1mくらい。

地獄の人たちは、みんなご馳走を前にしながら
じっさいには食事をとることができない。

でも、天国の人たちは、みんなが美味しそうに食事をしている。

箸は同じでも、地獄の人たちはそれを
自分のために使おうとして食事ができないんだけど、
天国の人たちはみんなが自分の箸を使って
ほかの人の口元に食事を運んであげているから……。

──どことなく、そんな説話にも通じる内容かもしれない



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「スピリチュアル」って、どういうことなのでしょうか?

ちなみに、「空(くう)」「ノンデュァリティ(非二元)」
ということを説く人は、おおむね自分のことを
とくに「スピリチュアル」だとは言いません。

「スピリチュアル」に軸足を置くことと、
「空(くう)」に軸足を置くこととは、どこがどう違うのでしょうか? 



もっというなら、いろいろな人がいろいろな「道」を
説いているけれど、いくつかの道は「空(くう)」を
体得することを唯一の目的とはしていないようです。

では、「空(くう)」を体得する以外の目的とは何でしょう?



そして、そういうことすべてと、現実をていねいに誠実に生きることとは
どのような関係があるのでしょうか?

──松田仁(意識デザイン)が日ごろお伝えしていることは、
これらすべての領域にまたがっています。

そこのところをわかりやすく整理して、
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