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殿上人日記

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2017年08月20日
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カテゴリ:旅のいろいろ


連日の雨、雨、雨マークが続く今年の
夏ですが、珍しく息子も参加しての
家族旅行2泊3日は、傘を一度も使う
事もなくって満喫も出来ました。その
様子は、9月あたりに紹介出来たらと
思います




その前に、まずは昨秋に旦那と出かけた
レンタカーでまわる鹿児島2泊3日の旅
最終日。ホテルを出てから霧島神宮を
参拝し、曽木の滝を観光してやってきた
のは出水(いずみ)です




かつてやっていた芦屋雁之助主演の
裸の大将で、ここの鶴の回があって
こんなに沢山の鶴がやってくるんだ
機会があれば行ってみたいなぁ~と
若い頃から思っていた場所だ




本当は釧路の丹頂鶴を見てみたいの
だけど、北海道は遠いし(夏に2回
行った)冬場は寒いので行きたくも
ないので九州の出水で我慢




ここにやってくるのは殆どがナベヅル
みたいで、他にもマナヅルとか少しは
いるみたい。マナヅルは一回り大きい
みたいだね




こう見てもマナヅルはハッキリと
わかるし。これらの鶴は主に中国
北東部やシベリアで夏場に繁殖し
越冬の為に、この地へ海を越えて
やってくる




「鹿児島県のツルおよびその渡来地」として
出水平野の一部の約245ヘクタールが
国の特別天然記念物に指定をされており
鳥獣保護地域となっている




有料の鶴の展望室もあり、高い所から
飛来地を眺める事も出来るが、まっ下で
普通に見る事も可能だ。周辺あちこちに
いるし




造成された開拓地に元禄7(1694)年
鶴がやってきた記録が最初で、幕府も
藩も鶴の保護をしたので、鶴はその後も
この地に飛来していた




ところが明治維新で幕府や藩が解体
保護がなくなると狩猟の対象となり
乱獲により一羽も飛来しなくなって
しまった。明治28(1895)年に
狩猟法で保護がされると、再び鶴も
増えた




大正時代に敷かれた鹿児島本線は
出水平野のど真ん中を通る計画で
あったのが鶴の飛来地を迂回する
ルートにもなった。その甲斐もあり
昭和14(1938)年には4千羽
弱も飛来するようになった




しかし第二次世界大戦が勃発をして
出水にも海軍の飛行場が設置をされ
保護活動も縮小されると飛来数は
275羽(昭和22年)に激減して
しまったそうだ



昭和27(1952)年に国の特別
天然記念物に指定をされて、鹿児島県
ツル保護会も結成をされ、1万羽を
優に超える鶴の飛来地となった為に
問題も出てきており、越冬地を西日本
各地に分散する調査もされている
ようだ




これらの鶴の越冬地は他に山口県の
八代盆地や、韓国の大邱と高霊郡や
軍事境界線の湿地帯、中国の長江流域
などで、その年の気象条件で越冬先を
変える鶴も多いので出水の飛来数も
年により増減する




昭和51(1976)年に韓国の軍事
境界線付近での、米韓合同軍事演習が
行われるようになって、ここへの越冬
飛来数が急増したみたいだ




自然の鳥獣も、人間界のきな臭い
紛争やら乱獲やらに巻き込まれて
大変みたい。あの対馬で発見された
ニホンカワウソ(かもしれない)も
乱獲により絶滅したという話だし




日本中いたるところにいた日本
カワウソの毛皮は保温力に優れて
いるので、大正から昭和初期に
乱獲されて激減し1928年には
捕獲禁止となったが高度成長期の
開発による護岸工事や河川汚染も
あり日本から姿を消して久しい




出水でのお昼ごはんはお魚にした
やはり山の人間は新鮮な海のお魚が
一番ごちそうに感じる




本日の定食のようなもので、価格も
1000円よりもかなり安く済んだ




今夏もテレビなどで、先の大戦に関する
番組を幾つもやっていた。朝ドラでも
名前が出たインパール作戦、731部隊
本土空襲、原爆、満州からの決死の帰国
樺太残留邦人。静岡の従軍カメラマンの
写真集も興味深かった




鶴の渡来地の近くにも、海軍航空隊の
飛行場が作られ、昭和20年4月には
特攻基地となり、敵の攻撃から戦闘機
などを守る掩体壕(えんたいごう)が
残されていた




当初は飛行士を急速に、なおかつ大量に
養成をする為に、初歩練習部隊が設置を
され、阿川弘之の小説「雲の墓標」では
主人公の海軍予備学生が、訓練を行った
地でもある。田村高廣主演によって「雲の
墓標より空ゆかば」として映画化もした




その文章が刻まれてた慰霊碑もあった

雲こそわが墓標 落暉よ碑銘をかざれ
吾らに代わりて 代わりなき若き命を
南海の千尋の底に沈めし若き勇士たちよ
今日よりは安らけく瞑れ




ここからは主に銀河など大型機が使用を
され、所説はあるが200名以上が特攻
出撃をされたそうである。名前のわかる
方は数十人程しかおらず、全国から入れ
替わり立ち替わりで来られ、出撃をした
多くの隊員の名前もわからぬままである




ここから特攻に出撃された方の中に高知
出身の山崎祐則(すけのり)さんがおり
最近になって、ご実家の押入れから沢山の
漫画や、絵手紙が発見されたそうである
祐則さんは旧制城東中学(現追手前高校)で
友人らと漫画研究会を結成したそうだ




グライダーの模型を飛ばすのが好きで
漫画の題材にも気球や飛行機を好んで
ペンネームは「青空高士」といった
昭和15(1942)年10月に中学を中退
海軍航空隊へ志願し三重や静岡、愛知の
基地で訓練を受けた




見つかった漫画の中には「空の少年兵」や
「予科練時代」などで、基地内での水泳や
ボートをこいだり、風呂に入ったりといった
訓練とか日常生活を描いたもので、遺族には
戦争の悲惨さが感じられない程に、明るく
おかしさのある内容だった




ところが昭和19(1944)年の秋に出水
航空隊基地に移るとその内容は一変し、手紙
からは漫画が消え文章も短くなった。ご遺族は
「特攻作戦が始まるのをうすうす感じていた
のでは」と話されている




昭和20(1945)年3月19日の消印の
ものが、家族に届いた最後の手紙であった
「元気に軍務に精励致して居りますれば何卒
御安心下さい。義ちゃん(弟)、恭ちゃんも
元気ですか。では又さようなら」




享年19歳。翌年になって出水基地にいた
祐則さんの同期生から祐則さんの郵便貯金の
通帳が届き、その通帳の裏表紙に細い走り
書きがあった




「私は特攻隊で行きます。皆様御気嫌
宜(よろ)しくお暮(くら)し下さい。
父上様、母上様御元気で。サヨウナラ」と

     元の高知新聞記事より




特攻碑公園内には、旧海軍航空隊
基地の戦闘指揮所の地下壕が今も
残されていた。空襲激化によって
全ての戦闘指示がここでされていた




そこには出水基地上空の空戦で被弾
墜落をした松島空所属の九六式陸上
攻撃機の主翼の一部があった




3枚のプロペラは、昭和20(1945)年
4月26日に出撃した一式陸上攻撃機の
左エンジンのプロペラで、2枚の方は
陸軍九七輸送機のもので、どちらも近海で
漁船の網に引っ掛かり引き上げられた
ものである




航空隊正門(現桜並木)に対面して建て
られ、通行者の監視と警戒に当たった
衛兵塔。兵は常に銃を所持し、下士官や
兵の敬礼には「気をつけ」の姿勢をとり
仕官の通過の対しては「捧銃」の礼を
行った




近くには特攻神社があった。最初は
航空隊の守護神として建立されたが
後には特攻出撃をする隊員が使命の
成功と、国家安泰を祈願したそうだ




レイテ沖海戦において最初の特攻を
行った関行男命と、出水より特攻し
空母フランクリンを爆撃し、甚大な
損傷を与えた金指勲命、更には全国
特別攻撃地散華之命達が祀られている




英霊の碑の前に、第二出水海軍航空隊
正門も移築保存がされていた。戦争の
体験者もご高齢を迎え、ご存命の方が
ますます減っているのが現状だ。テレビか
何かで戦争について少しは知っていたり
考える機会のあった人間と、全くない
若い世代では、認識が全く違うそうだ




自由にもの言えぬ時代、自由に生きる事も
出来ない時代、否応なしにその命さえも
差し出さなければならない「戦争」という
ものを決して、風化をさせてはいけない




そんな事を思いながら甲子園の高校野球を
テレビで見ている。この時代に、この国に
生まれてこれて良かったと思える世の中で
あればと切に願う




平成28年11月17日、鹿児島県出水市で撮影

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最終更新日  2017年08月20日 15時52分00秒
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