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麻酔について
手術をする際に必ず麻酔の注射をします。麻酔をしなければ手術は大変な痛みを感じながら長時間おこなわれることになります。 この第1趾(足のゆびの親指)の陥入爪の手術をする場合どのような麻酔をすると思いますか。 第1趾(足のゆびの親指)の関節は趾先に近い方から IP関節 、 MP関節と言いますが、麻酔の注射はその2つの関節の間の皮膚の針を刺しておこないます。足底側でなく足背側(爪の見える方向から)から刺します。 ブロック麻酔といい、これが一番麻酔の注射の痛みが少ない方法です。 今まで第1趾の陥入爪の手術を受けて、もう片方の第1趾の陥入爪の手術を行いにきた患者さんに前の病院で第1趾のどの部位に麻酔をされたのかをよく尋ねていますが、第1趾の先端から注射をされた方がまあまあおいでになりました。ブロック麻酔との比較をしてもらうと約3~4倍違うと答える方が多かったです。 中には麻酔をされずに治るからと言って爪をはがされた方もいて、その痛みは並大抵なものではなく拷問そのものです。ちなみに爪をはがしても基本的には陥入爪は治りませんので再発してしまうことになります。 ここ最近、なるべく手術の痛みを少なくするために行っていることがあります。 1)細い注射針を使うこと。2)時間をかけゆっくり麻酔液を注入することです。 上記のブロック麻酔をする際、普通は23G(ゲージ)という針を使いますがなるべく30Gを使うようにしています。23Gは外径0.65mm、30G は外径0.30mmで30G はとても細いのです。 開業医の立場としては、30Gは購入価格が23Gよりちょっと高いということと麻酔液を注射する際径が細いので時間と力がかかるため、たいていの場合は23G(包みが青いもの)を使います。(医師によってはもっと太い針の場合もあります。) 手術をされるときは患者さんはある意味まな板の上のコイ(たとえは悪いかもしれませんが)なので、手術する先生に、「注射する針の太さはどのくらいですか? 」なんて聞けないので、これから起こる運命に身を任せるしかありません。 (こんなことを書いてはいますが、私も、ものすごく忙しい時は青い包みの針を使うかもしれませんから、手術されるとき青い色が眼に入ったときは、痛みに大変弱い事をすぐにアピールしてくださいね。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.09.05 01:53:55
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