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2002年10月01日
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FROM HELL:2001年、アメリカ
監督:ヒューズ・ブラザーズ
出演:ジョニー・デップ、へザー・グラハム、イアン・ホルム、ロビー・コルトレーン他

ストーリー:1888年のロンドン、スラム街ホワイトチャペルの通りで、娼婦ばかりを狙った連続猟奇殺人が発生する。スコットランド・ヤードのアバーライン警部は美しい娼婦のメアリと王室主治医のウィリアム・ガル卿の協力を得、犯人を追う。しかし事件の裏には思わぬ陰謀が隠されていた。やがて殺人鬼の魔手はメアリに迫る・・・

当時ロンドンで実際に起こった、自称「ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)」による連続殺人事件を扱ったこの映画は、登場人物の名前から娼婦達の殺され方、建物の様子等、可能な限り史実どおりに描かれているそうです。「ジャック・ザ・リッパー」関係の本を読んだ事のある人なら、徹底的に細部にまでこだわった設定に感動すらするのかもしれません。ですが私は、時代背景も事件についても何の知識も持ち合わせていなくて、気味の悪い映画ですこと~(泣) というのが正直言って最初の印象でした。惨殺シーンは極力避けてあるとはいえ、あまりに惨い薄幸の女達の殺され方。生活のためには危険承知で街角に立たざるを得ない彼女達の姿はとても哀しいです。薄暗いロンドンの貧民街。様々な生活臭まで漂ってきそうなリアルな町並みは、猟奇殺人の舞台として完璧なものに見えました。
事件は「メアリ」=へザーグラハムの友達で元娼婦仲間の「アン」が、裕福な画家の愛人「アルバート」とともに謎の男達によって連れ去られるところから始まります。「アン」の赤ん坊の子守りをしながら、それを目撃した「メアリ」と「マーサ」。惨劇の第一の被害者は「マーサ」でした。そして同じ頃、アヘン窟にいた「アバーライン」警部=ジョニー・デップは、幻覚の中で殺人を“目撃”します。警部を呼びに来た「ゴッドレイ」巡査部長=ロビー・コルトレーンの知らせで事件が事実であると知った警部は、これを機に次々と起こる惨殺事件の謎を追うことになります。
そもそも今回は「LotR」のビルボ・バギンズ役=イアン・ホルム中心の感想を書くつもりだったのですが、なにせジョニー・デップも大好きな俳優さんのひとりなため、つい彼に目が行ってしまい困りました。ほとんど笑わない妖しい魅力、病的ともいえる美しさについ見惚れてしまいます。ジョニー・デップのラリった?演技は、天下一品ですね(笑)。似合い過ぎというか、本当にあんな予知夢の幻覚を彼なら見るかもという気になってきます。心に闇を抱えた彼が、美しい娼婦「メアリ」に抱く抑えた恋愛感情の表現もなかなか良かったです。
主人公をサポートする「ゴッドレイ巡査部長」役のロビー・コルトレーンもいい味だしていました。愛する妻子を亡くし、アヘン窟に入り浸る「アバーライン」警部を心配する様子は、ダークな物語の中で、一筋の光になっていると言えるでしょう。
話が逸れますが、彼は「ハリー・ポッター」でホグワーツ魔法学校の番人「ハグリット」役を演じた俳優さんです。イアン・ホルムとともに最近の2大ファンタジー映画の名脇役がこうして同じ映画に出ているなんて、なんだか嬉しくなってしまいました。
で、肝心なイアン・ホルムですが、彼が物語りの最重要人物です。王室の主治医「ウィリアム・ガル」卿は、「アバーライン」警部に捜査協力を依頼され、専門的な助言を与える役どころです。あくまでも紳士的態度で、捜査に協力する彼ですが、実はある秘密が・・・
「LotR」でも誘惑に負け主人公「フロド」から指輪を奪おうとして、恐ろしい形相に一瞬なるシーンがあり、そこの怖さときたら、飛び上がりそうになるほどだったのですが、ここでも本性を表わした後の顔は、おそらくカラーコンタクトを入れただけだと思うのですけど、演技と相まって闇のように真っ暗で大きい瞳が「悪魔」を思わせ、メチャメチャ怖い!!です。やはり上手いですね~
正直かなり早い時期に彼が犯人である事は想像出来てしまうので、この映画はミステリーとして観るといまひとつかもしれません。残酷な殺人方法の理由付けも秘密結社を持ってきたりして、いまいち歴史に疎い私には理解できないものでしたし。でも動機にからむお話が、本物の王室スキャンダルを持ってくるところが驚きです。ヴィクトリア女王の息子クラレンス公が娼婦から梅毒をうつされてしまったこと、英国国教会であるはずの彼が、下層階級の女とカトリックの結婚式をあげちゃったことが事実なのだそうで、これを「切り裂きジャック」の動機に絡めてくるとは!!それにしても100年以上も前の事とは言え、実在の人物を容疑者にしてしまうのは、モラルに反しないのかなあと心配になりました。
ラストで、アヘン窟にいる「アバーライン」は、「メアリ」が故郷のアイルランドで「アン」の子(クラレンス公との間に出来た子)を実の子として育てている幸せな様子を幻覚で見て、こと切れています。愛する女性を守る為あえてロンドンに残った彼。彼の瞼を閉じ、そっとコインを乗せてやる「ゴッドレイ」巡査部長。切ないラストシーンでした。
でもこのラスト、子供がいるという部分は創作とはいえ、王位継承権を持つ子供がアイルランドで育っている事になり、現在の王室や英国アイルランド間の関係を考えるとブラックが効き過ぎてやしませんか?と思います。これこそ怖いです





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最終更新日  2005年05月16日 08時28分19秒
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