カテゴリ:主婦のたわごと
近所の親戚で不幸があり、今日が告別式でした。
この辺りは、田舎ならではの「風習」が結構残っています。 今日はそのひとつを紹介します。 告別式の日、会葬者にお出しする食事には汁ものを付けます。 昔と違い、食事そのものは仕出し屋さんのパックで済ますようになりましたので、 かなり楽になりました。 それでも、汁物だけは近所の手伝いの者が作らなければなりません。 簡単なレシピなのですが、 仕出し屋さんにはプライドにかけても作れないシロモノだからです。 その名も「胡椒汁」 作る人によって、多少の違いはありますが、 醤油味の澄まし汁にたっぷりの(底に粉が残る位)胡椒を入れ、 具はとろろ昆布のみ。 飲みやすいよう砂糖も適当に入れてあります。 コレ、知らない人が一口飲むと、決まってむせ返ってしまいます。 なにせ胡椒の量が半端じゃないのですから。 でも、地元の人間は 意を決して飲み干します。 苦しくて涙が出るほどですが、それが礼儀。 何でこんな「汁物」を出すのか、初めていただいた時驚いて、 皆に訊いて回りました。 ところが誰に訊いてもはっきりした返答は得られません。 「身内を亡くした悲しみ(苦しみ)を、皆で共有するため」 これが、一番それらしい理由なのですが、定かではありません。 「一口飲めば、ご飯がいっぱい食べられるから」 これは主人が私に言った説明・・・ 何のこっちゃ?です。 年長者に訊いても理由のよくわからない「習わし」 よく続いているものだと呆れます。 ネットで調べたら、岐阜県の南端から三重県の北端にかけた ごく1部の地域だけに残っているようでした。 自宅で葬儀をしなくなったら、さすがに自然消滅するでしょう。 給仕や食器洗いを手伝いながら、早くそうなって欲しいと願うのでした。 それにしても疲れた~~~~~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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