一人楽しく映画の日々

2023/07/08(土)22:12

永山則夫の真実

社会動向(364)

私は昔からミステリーとかノンフィクションとか好きでした。 世界や日本の有名な殺人事件はほぼ知ってるとさえ言えますね、ちょっと言いすぎですけど。 連続射殺事件の永山則夫のことも大雑把には知ってた。 彼の書いた〝無知の涙”というのは読んでませんけど。 それが昨夜レコメンドで出てきた、弁護士が録音したという彼との対話を聞いた時、驚愕しましたね。 本当に残酷な生い立ちで、それを彼自身が淡々と話してるんです。 事件の何年後かのことですけど、その録音テープは裁判には反映されなかったみたいで、さもありなんという思いです。 裁判官なんて一般の貧しい生活をした人は少ないんじゃないですか? 正義を振りかざし、前例主義みたいな判定をする、というイメージが強いです。 そのテープを一体裁判官は聞いたのか?聞いても影響はなかったということだったかなあ。 別に永山則夫は罪を逃れようとしたわけじゃない、テープを聞くと悲惨なんですね、まだ未成年なのにそういう結果になってしまったことに私はかなり気持ちを動かされました。 北の端から都会に中学を出て就職するんですよ、昔は貧しかったからそういう人たちはたくさんいました。 考えるとひどいことですよ、15才で遠い都会の社会に放り出されて、それでも彼は賢かったから最初はうまくいったらしいです。 でも生い立ちの残酷さがいつも怯える性格になってしまったんですね。 昔も今も貧しさからくる悲惨さは同じです。 でも彼の場合、本当に悲惨なんです。 声は無邪気とさえいえる素直で賢い少年の話し方で、哀れでした。 人間は完全じゃない、でもそれなりに親になるわけですけど、愛を与えることを知らない親はいるんですよ。 彼が少しでも愛を受けてたらもう少し違う方向に行ってたと思いますけど、拳銃を偶然手に入れちゃったんですね。 殺すなんて思わなくてもそうなってしまった、そういう気持ちが淡々と、でも心のある話を聞いてて切なくなりました。 彼がもっと違う環境に生まれてたら、もっと違う時代に生まれてたら、とひしひしと同情します。 ​ETV特集 永山則夫 100時間の告白 ~封印された精神鑑定の真実~

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