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2008.02.11
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カテゴリ:読んだ本
2000年4月~2002年4月 「猫の手帖」に連載
2002年8月~2004年4月 「FRaU」に連載
2004年11月 講談社から単行本として発行

作者は19624年、大阪生まれ。
内容から察すると、本業はパンクロックの歌手のようです。
作者が飼っているココア、ゲンゾー、ヘッケ、ナナという4匹の猫について書いたエッセイです。

・・・・・うーん、読む価値もなかったな、というのが正直なところ。

まず文章がヘタ。
読みづらいです。

それから擬人化というか、猫の気持ちを勝手にアテレコ。
これは猫を飼っている人なら、多かれ少なかれ、まあやることだと思いますが、
いかにもウケを狙っているというか、ギャグを言って本人がご満悦という雰囲気が鼻につく。

それでもね、猫の仕種・行動が思い浮かべられるから、それだけだったら
特に問題なく読めたんですけどねー。

たった250ページしかないのに、その中でヘッケの死と、ココアの死という
2つもの死について書いている。

ヘッケは子猫として拾った時から猫白血病とウイルス性腹膜炎にかかっていて
それでも頑張って1年2ヶ月生きた猫。
この子について書きたいと思うのはわかるんですよ。
でもココアは22歳で衰弱して亡くなっている。

どちらの時も、強制給餌の様子とか、苦しんでいる様子とかを事細かに書いていて
この人は何を思って、そういうことを他人に見せたがるんだろうと思ってしまった。
個人のブログとかならともかく、雑誌の連載で。
そりゃ編集者の意向とかもあるのかもしれないけどさ。

猫を飼っている人のほとんどは、それが他人の猫であっても、その死に関する痛みは
自然と感じ取るものだと思います。
そして猫の本のエッセイだったら、読む人も猫好きが多いだろうに、自分のつらさや
苦労ばかりを喧伝して、読む側への配慮をしない人だなあと感じて、イヤだった。
私の周囲でも、猫を亡くした人達は何人かいるけど、こんなふうに大騒ぎして
自分の悲しみを押しつけようとする人はいなかった。

あとがきで、本人が「ペットの安楽死は絶対反対。悲しい時間、苦しい時間を一緒に
過ごすことも含めて、他者と一緒に過ごすということだから」と書いていました。
人と比べて、ペットだからと命を軽んじてはいけない、という主張なんだけど、
そのへんって、是非のない問題で、すべて価値観により解答が変わる部分でしょ。
安楽死は、ペットでなく人の命であっても論議が分かれる。
そういう部分で断言してしまうヒトって、他人の価値観を理解できない、理解しようとしない、
人それぞれ事情があるということも配慮しない人なんだろうな、と思ってしまう。

自分と感性、価値観の異なる人のエッセイはおもしろくない、ということだね。
ざんね~ん!(古っ)






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Last updated  2008.02.11 12:32:33
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