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2012.12.29
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カテゴリ:読んだ本
2007年4月~2009年3月 小説すばる
2012年10月 集英社より文庫化

一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界。
認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。
幼い兄弟が小さな手で冒した闇夜の罪。
心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束・・・。
心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。
すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。
第23回山本周五郎賞受賞作。

(裏表紙 紹介文より)


短編6章からなるミステリー(たぶん)です。
隠れ鬼、虫送り、冬の蝶、春の蝶、風媒花、遠い光の6話。

主人公が前の章の登場人物になってます。
例えば、虫送りの主人公は、隠れ鬼の最後で主人公が窓から眺めていた隠れ鬼(かくれんぼ?)
をしている子供、という具合。

通りすがりの関係ない人々の間で話がつながっていくので、それぞれに人生があって
事件が発生していると感じられて、ちょっとリアリティを感じました。

薄暗いと言うか、ほの明るいと言うかといった印象の1冊でした。

風媒花というのは、風で花粉を飛ばして受粉する花のこと。
虫によって花粉を運ぶ花は虫媒花というそうです。



以下、粗筋・ネタバレとなりますので間を開けておきます。



























隠れ鬼
主人公は認知症の老母と暮らす印鑑屋の主人。
中学・高校の少年時代、別荘地で出会った年上の女性に恋をしたが、女性は父親の愛人だった。
息子と知りながら誘惑し、父親との情事を見せつけた女性を、30年に1度しか咲かないという
竹の花の中で、少年は殺してしまう。
殺人の容疑は自殺した父親に向かい、少年は裁かれることなく大人になる。
初老となった主人公は、老母の描いた絵(七夕の雨)を、笹の花の中の男女と見間違え、
過去の罪を思い出しながら、窓の外で隠れ鬼をする少年を眺めている。

虫送り
父親の会社が倒産したため母親が働きに出て、2人で留守番をするようになった幼い兄妹。
寂しさを紛らわすため、兄妹は河原へ虫取りに出かけるようになる。
河原のホームレスに妹がいたずらされかかり、危うく助け出した少年。
兄妹は道路に落ちていた瓦礫を、ホームレスのビニールシートの家へ落とす。
翌日のニュースでホームレスが死んだことを知り、目撃者がいなかったか確かめに行く兄妹。
別のホームレスに出会い、彼らがしたことを見ていたが警察に話すつもりはないこと、
昆虫学者になりたいと夢があれば叶えられることなどを諭され、罪を悔いながら家路につく。

冬の蝶
兄妹の殺人を見ていたと言ったホームレス、実は殺したの彼だった。
以前から幼い少女に性的ないたずらをする男を、それを咎めたら暴行をふるわれたことを
許し難く思っていた。
高校時代、昆虫好きの彼が恋をした少女・サチは、貧しさゆえに母親の愛人に抱かれていた。
その隠していた秘密が少年にばれたと知った少女は愛人を刺し、
「あなたのせいで袋が破けた」と別れを告げにくる。
袋は見たくない現実を閉じ込めた心のありよう。
ホームレスは今も袋の中に引きこもっていると見える最後。

春の蝶
ファミレスで働くサチのアパートの隣人宅に空き巣が入った。
隣人は老人、そこへ娘と孫娘が最近居候として同居。
娘は浮気をした夫と離婚。
元夫から「おまえが盗み聞き(を告げ口)したせいだと言われたトラウマで
幼い孫娘は耳が聞こえない。
父親の金をあてにして友人と商売を始めるつもりだった娘は、盗難にあった父親を詰る。
バックする運送トラックにひかれかけた孫娘に、サチは逃げろと叫ぶ。
「もう聞こえないふりをしなくてもいい」の言葉に、サチへと駆け寄り抱き付いてくる孫娘。
空き巣は娘の身勝手を止めたい老人の狂言で、本当は耳が聞こえるようになっていた孫娘は
それを知っていた。
真実が明るみに出て、少し穏やかな空気に変わる老人一家。

風媒花
運送会社で働く主人公。
小学生の頃すい臓ガンで父親をなくし、父の飲み屋を継いだ無口で地味な母が
客に明るく振る舞うことが父親への裏切りのように思えて許せず、疎遠となってしまう。
ある日、仲がよい姉が入院する。
「もし私がいなくなったら」という姉の言葉に、姉もガンではないかと疑う主人公。
姉が病室に飾った絵に描かれた母が泣いているように見えた主人公は、
本当は母を許せないのではなく、父の死を認められない気持ちを転嫁していただけだと気付く。
母と和解した後に、絵が泣いているように見えたのは姉の仕掛けだったと知り、
可憐でおとなしい風媒花のようだと思っていた姉が、実は虫媒花なのかもしれないと思う。

遠い光
子供の頃から『おんなの先生』になることに憧れて、小学校の教諭となった主人公。
母親が再婚する少女が猫に石を投げたため、担任として飼い主に謝りに行くが、
怒鳴り声に萎縮して、少女の環境を説明することができない。
少女の気持ちにも添えず、無力感に苛まれる。
しかし少女と一緒に逃げ出した猫を探したことで、信頼関係が芽生える。
2人でゴム印を取りに訪れた印鑑屋で、老母が店主を呼ぶ「お父さ~ん」という声を
子供が父親を呼ぶ声だと勘違いした少女が、自分も新しい父親と
そんなふうに気兼ねなく呼べる仲になりたい、と言う。
主人公は幼い頃に見えていて、今は見えなくなった光がある。
世の中を知らなかったが故に、世界はわくわくする幸せな光に満ちていて、
その光の道を導く蝶の視点で世界を見てみたいと願った時、
再び主人公の前に光があふれて涙する。



登場人物がつながって、1つの輪となって完成する本らしい。
どの話にも蝶が登場します。
解説で全てがつながって完結することを絶賛していましたが、それほど感動するほどの事とも
思えなかったです。

タイトルは、光によって受粉する花って感じ?
蝶道というのがあって、蝶は常に同じルートを飛ぶらしいです。
1つの輪として完成するというのがそこからも来ているみたい。
小難しい解釈が好きな人には、心に響く構造かもしれないです。
私は箇々の話がおもしろければそれでよし。
隠れ鬼、虫送りは思いがけないどんでん返しがあって面白かったです。
最後に登場した印鑑屋の店主は最初の話の主人公。
認知症の老母が店主を呼ぶ声に、無邪気な甘えと信頼を見た少女。
それを聞いて店主が何を思ったのか気になりました。





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Last updated  2012.12.30 14:39:29
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