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カテゴリ:読んだ本
2013年08月 講談社より
ひとりぼっちの少女とコンビを組み、失踪した三毛猫を探すことになった 天才弁護士・百瀬太郎。 忙しさのあまり婚約者の誕生日に気付かず、彼女はイケメン同窓生と急接近! さらに次郎と名乗る弟までが現れて・・・・。 やっかいでかけがえのない人たちのために悩み、奔走する百瀬。 絶好調、癒されるミステリー! (裏表紙 紹介文より) 小学5年生の滝之上京子の保護した三毛猫。 京子は隣家のシンデレラシューズ社長夫人・野口美里に相談に行く。 美里は京子が猫を飼う手助けをするが、猫は行方不明に。 猫を探しているというチラシを配ったところ、「三毛猫は預かった」という 脅迫電話がかかってきて、美里は猫弁こと百瀬に相談する・・・という話。 他にも、新たな登場人物が何人か。 弁護士事務所のドアにイタズラの貼り紙をし続けていた小学5年生の石森完太。 百瀬の弟だと名乗る百瀬次郎という男。 亜子の高校時代のクラスメイトて、女子に大人気だった赤坂。 百瀬の中学時代の美術教師の上安里。 今回も小さな事件が幾つも起こる、心温まるストーリーでした。
以下、粗筋と感想になります。ネタバレに注意。 京子は母を亡くしたばかり。 父は最愛の妻が残した京子が気がかりではあるが、仕事が忙しく接点がもてない。 京子は学校でフナの解剖の授業から逃げ出したことから精神的に不安定になり 学校に行かなくなる。 百瀬と出会った京子は最初は警戒していたが、百瀬が子供の頃、カエルの実験から カエルを持って逃げたと聞いて、次第に心を許していく。 そして三毛猫は誘拐されたのではなく、脱走でした。 猫を探すチラシに「見付けた方にはお礼を100万円」と書いたので、 上安里の教え子が金に困って、試しに身代金500万と電話してみただけでした。 美里が簡単に支払を承知してしまったので、驚いてその後は電話できなくなったのです。 百瀬は最初から、三毛猫は逃げたと気付いていましたが、 京子が一人で探し回るのは危険と考えて、誤解を解かずにいました。 本当のところは、不安定な状態の京子に、猫が京子から逃げたと言うと傷付くので 言わずにいたとのだと思いますが。 弁護士事務所のドアにイタズラの貼り紙をし続けていた石森完太が、 イタズラ現行犯で七恵に捕まりました。 完太の母は2年くらい前に家出したまま、タクシー運転手の父は2日1度くらいしか 家に帰れません。 七恵がまるでお母さんのように、完太を叱ったり可愛がったりするのがいいです。 七恵の三男が小学5年生で事故に会ったことを知る野呂が、思わず涙ぐみそうになる。 野呂、いい人だ。 完太が風に飛ばされた帽子を追い掛けて車道に飛び出してしまい、 それをかばった百瀬が危うくトラックにぶつかりそうになった時に、 七恵が完太と百瀬を引っぱたいて大泣きします。 それを見て、心から悪い事をしたと反省する2人。 怒られても、心配されていることが伝わると、愛も伝わるんですね。 高校の同窓会に出席した亜子は、当時クラスの女子から大人気だった赤坂から 結婚相手を紹介して欲しいと依頼される。 外務省に勤める赤坂は、3年間の海外赴任なんですが、妻帯者でないとまずいから、と。 でも、どう見ても赤坂が亜子を好きなことがバレバレ。 しかし亜子は気付きません。 意外とニブくてびっくり。 結局、赤坂は亜子の後輩・寿春美と結婚することになります。 互いに、愛から始まる結婚じゃなくて、合理的な契約みたいな結婚ですが。 でも、うまくやればここから愛が育つかも? 百瀬は亜子との結婚を決意。 婚約しているから当たり前ですが、1年間という長い婚約期間だったので 「結婚してください!」と言ってしまいます。 その日は亜子の誕生日。 大事な話があると言われていた亜子は、式の話か、それとも入籍かと期待していたため 今さらのプロポーズに怒り、帰ってしまいます。 でも、百瀬がズレていることは知っているんだから、そんな怒らなくても、と思います。 結婚はダメかもと落ち込む百瀬。 春美と赤坂のお見合いが、亜子の家で行われることになりました。 亜子が見合いをするのだと思った百瀬は、亜子の家に駆け付け、亜子の手を取り 連れ出してしまう。 映画の「卒業」のラストみたいに。 亜子は百瀬の愛を感じて喜び、2人は結婚へ向けて踏み出していきます。 百瀬の弟を名乗る人物が現れます。 百瀬の家にこっそり盗聴器を仕掛けていきました。 百瀬はすぐに気付いて外しましたが、何が狙いなのか? 京子の父が、実は公安警察の外事課で、スパイを追っているので 今後、そっちと絡んでくるのかもしれないですね。 でも父親は京子のために、もっと早く帰れる部署に異動願いを出しているのです。 父親は美里に、自分がいない間、京子を見守って欲しいと頼みました。 美里と京子は仲良くなって、一緒に食事をしたり、親子のように暮らしています。 あっちこっち平和に収まってめでたしめでたしという感じでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.07.20 17:58:09
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