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カテゴリ:二つの世界大戦
今日は外部から見学者が一人いらっしゃいました。
といっても、ついでがあって授業を見学していただいたのですが。 今週は公開授業週間だったのですが、一応内部向け。 だから、外部には連絡しませんでした。 生徒はいつもより自主性がなかったかな、という印象でした。 見られていると、普段のような学習ができないのかな? そういう意味では、私のファシリテーションが今一つだったということかも。 【今日のテーマ】 二つの体制が成立した理由は? 二つの体制とは、第一次世界大戦後に成立した ヴェルサイユ体制とワシントン体制のことです。 【説明1】(10分) ◎パリ講和会議 ウィルソン十四か条が原則となり、第一次大戦の処理として会議が開かれる。 十四か条のうち「国際平和機構」の設立が形となり、1920年に国際連盟が成立した。 ヨーロッパの秩序を保つことになるこの体制を、ヴェルサイユ体制という。 ただし、ヨーロッパにおいて認められた民族自決権はアジア・アフリカなどでは認められず、 そうした地では民族運動が活発になっていく。 【問い1】(3分) パリ講和会議の絵を見て考える ・どうしてこの会議はヴェルサイユ宮殿の鏡の間で開かれたのか? ドイツ帝国が誕生した際、ドイツ皇帝の戴冠式をヴェルサイユ宮殿で行った。 このとき、プロイセン=フランス戦争でフランスは敗れ、戴冠式をこの宮殿で行ったことは、 フランスにとって、ものすごい屈辱だった。 だから、フランスはこの会議ではドイツに対する報復措置を主張した。 しかも、プロイセン=フランス戦争でフランスは アルザス・ロレーヌ地方を譲ることになったが、この地を会議で取り戻すことに成功。 そうした結果の象徴が、ヴェルサイユ宮殿で開かれたことの意味である。 【説明2】(2分) ◎第一次大戦の戦勝国である連合国と敗戦国との条約 ・ヴェルサイユ条約ー対ドイツ ・サン=ジェルマン条約―対オーストリア ・ヌイイ条約―対ブルガリア ・トリアノン条約―対ハンガリー(オーストリア=ハンガリー帝国だった) ・セーブル条約―対オスマン帝国 【問い2】(5分) ヴェルサイユ条約の内容を、領土と軍事に分けてそれぞれまとめよう。 ・個人でまとめたら、ペアで交換して確認し合う 【説明3】(2分) セーブル条約に関し、旧オスマン帝国の領土だった場所は、 以下のそれぞれの国に国際連盟から委任統治領として任せられることになった。 イギリス―パレスチナ・イラク・トランスヨルダン フランス―シリア(レバノンがのちにシリアから独立) 【説明4】(3分) ◎国際連盟 ウィルソン米大統領によって提唱されて設立。 本部はスイスのジュネーヴに置かれ、国際的な平和を維持することに一定の貢献。 ただし問題点があった。 【問い2】(2分) ・どんな問題点があったのか? その点を反省し、第二次世界大戦後に成立する国際連合に生かされるのだが? 【説明5】(3分) (なかなか答えが出ない。1年の現代社会や3年の政治経済でやっているはずだが) ・米ソなどの大国が加盟していない。 ・全会一致の原則で、なかなか決議できない。 ・経済制裁のみ(軍事制裁は不可能)。 【説明6】(12分) ◎ワシントン会議 ・ハーディング米大統領が提唱 主な条約を三つ説明 ・ワシントン海軍制限条約 ・四か国条約 ・九か国条約 これらの条約により、アジア・太平洋地域の秩序が保たれる。 これをワシントン体制という。 ◎国際協調 さらに、平和に向けての動きが加速する。 ・ロカルノ条約 → ラインラントの非武装化を確認 この結果、翌年の1926年にドイツが国際連盟に加盟 (黒板にiPadを写した地図で、ラインラントやアルザス・ロレーヌを確認) ・不戦条約 ・ロンドン会議 ワシントン海軍制限条約では主力艦の、このロンドン会議では補助艦 の保有トン数の比率を定める。比較して説明する。 【問い3】(1分) この船舶の保有トン数から有利だったのはどの国か? → したがって日本は不満が残り、軍部がさらに台頭していくことになる。 【問い4】(7分) 二つの体制が成立したのは、どのような背景によるか? 共通したものはないか考える。 → グループになり、まずは自分で答えを書き、その後シェアする。 ※今日は時間がギリギリだったので(小テストを実施したため)、 次回の授業の冒頭でどんな意見が出たのかを発表し、まとめる形をとる予定です。 ※グループワークによって、互いに意見をシェアしましたが、中途半端な時間になったので、 残りの時間は、定期考査対策と称してまとめ授業をおこないました。 私は試験前の自習は教員の怠慢だと思っているので、質問を受け付ける形式で整理しました。 「私、失敗しないとは言えませんが、自習、いたしません」(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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