【ハネムーン日記~ラスベガス旅行記~】 5話
カジノ感激しっぱなしだったイルミネーション観光を終え、大盛り上がりでホテルまで戻ってきたリコたち。その足で今日の遅い夕食を取るために歩き出した。その2人の顔色は…心なしか険しい。 ('A`)('A`) <オナカスイタネなんたって、ラスベガスにやって来て、まだまともな食事を取っていないワケで、ドキドキしながら日本で両替してきたピン札の$を使って買い物した物と言えば、ホテルにチェックインした後、お菓子の自販機でお菓子とジュースを買ったのと、日本人がレジにいたおかだやでの買い物くらいで…果たしてちゃんと初の夕食inラスベガスが取れるかどうか、不安で仕方ないのだよ。帰ってきたのが11時近くと結構遅かったせいで、外に出歩く勇気もなく、とりあえず宿泊先であるベラージオ内で探そう、というコトになった。「なんかさ、ファーストフードっぽいのを適当に買って部屋で食わん? いきなり俺たち2人でレストランとか無理だろ」「だよね、どうやって頼んでイイかわからんモンね」そう言いながらそれっぽいお店を探すべく歩くも、ホテル内にあるのはどれもレストランばかりで、しかもほとんどがもう閉店している状態。「あっ、これパン屋さんっぽくない!?」と見つけたお店も、残念ながらすでに閉店していた。「他にないかねぇ」まるで迷路のようなホテル内を2人でてくてく歩きまくる。広すぎて、歩くだけで迷っちゃうよ。ぐるぐる回って、結局最初に歩き出した場所にようやく戻ってきた。「…ないね」途中見て入れそうだったのはベラージオカフェとかいうレストランと、あとはバーみたいなところだけ。「ベラージオカフェってとこ、行ってみる?」「入り口のところにあったメニュー表、何なのかさっぱりだったじゃん。俺らには無理だよ」「そうかね?でも、少しくらいならリコわかるに」「だけど、頼み方とかチップとかどうすればイイかわからんし…無理だって」「じゃあ、他のお店探そう…」そんなこんなで結局探し始めてから1時間近くが経過。さすがにだんだん、2人とも機嫌が悪くなってきた!(恒例)それもそのはず、食事と言えば朝サンフランシスコ着く前に食べた機内食が最後。「もうこの時間じゃ無理じゃない?」「コンビニみたいなのもないんだな」もうすでに0時を過ぎているコト感じさせない程賑やかなカジノの通りの真ん中で立ち止まったまま、重たい空気を取っ払うべく、リコが口を開いた!「こうなったらさ、あのレストラン行くしかないよ!!」「……」「だって考えてみてや、5日もあるだに!?こんな調子じゃ、うちらラスベガスで餓死するに!」「確かにそうだな」「がんばってみるからリコに任せてみて!」「大丈夫か?」「とりあえず入って、注文して、帰りたい時はチェックプリーズって言えば伝票持ってきてくれるから、 そこで金額プラスチップを伝票と一緒に置いて帰ればってイイって攻略本に書いてあった気がするの!」攻略本かよ!!映画オーシャンズ11でも思い切り登場したこの場所で、静岡弁で「食事をする勇気」について熱弁するリコ。恥ずかしいコトを多少大きな声で言っても、まわりの人には全くわからないこのすがすがしさ。(どんなんだ)旅行では必ずリコの口癖「だに」を禁止するSちゃんも、さすがにアメリカでは何も言わないよ。言いたい放題だに!!! ヾ(゚д゚)ノ゛<シズオカカラ キタダニ!!決心を固め、2人はベラージオカフェというレストランへ。息を呑みながらおそるおそる入り口へ入って行くと…まずは人数を聞かれた!「トゥー!!」勢い余って、Sちゃんと同時に言っちゃったよ。何とか席に案内され、渡されたメニューを見ながらSちゃんとナイショ話。「オイ!メニューさっぱりわからんぞ」「いいだよ、なんとかバーガーとかで!」「おっ、パスタがあった!」はじめてのおつかい並みに緊張しながら2人でメニュー表片手にわいのわいの言っていると、お飲み物は?と、さっき案内してくれた人がやって来たので、お水を2つお願いすると、すぐに持ってきてくれた。『ご注文はお決まりですか?』(リコ訳)「いッ…イエス!」緊張の初オーダー、Sちゃんはミートソース系のパスタを、リコはハンバーガーセットのような物を注文!!!「And…」ついでにデザートも頼んじゃえ!と、チーズケーキを頼もうとデザートのページを開いた途端…『NoNoNo!…ナントカカントカナントカカントカ!』(早口すぎて解読不能)「?」よくわからなかったので適当に「OK」と笑ってごまかしてると、店員さんが頷いて、その場を去って行った。デザートは後で注文しろってコトかね?それでも…「注文できた!!!」「できたね!やれば何とかなるモンだね!」「これでちゃんと思った通りの物がくるかドキドキだな」と話していた矢先…いきなりテーブルに、パンが5個くらい入ったカゴとバターの器が置かれた。( ゚∀゚)・∵. ガハッ!!こ、こんなの頼んでねぇ!!(滝汗)「お前、ちゃんと注文したか?」「したよ!!リコのはハンバーガーだから、Sちゃんのにパンがついてくるんじゃないだ!?」「5個もか!?」「知らん」全くよくわからないものの、とにかく餓死寸前だったリコたちは、そのパンを食べるコトに。(食べるのかよ!)「わ、これうまい!」このパンが、パン好きのリコに大ヒット!リコあっという間に2つも食べちゃったよ。しばらくすると、オーダーした通りのパスタとハンバーガーセットが来たのだけれど…それを見て、またまた驚いた。パスタ、超多い!!!ジョリパスの2倍はある!ハンバーガーも…でかッ!!一緒にてんこ盛りになったフライドポテト。いやぁ、聞いてた通りだよアメリカの食事!さっきのパンも食べてこれも平らげてたら、そりゃあ太るよ。 (・ε・`) 「ハンパないね」それでも初めてのオーダーがうまくいったコトに2人で喜びながら、今日1日を楽しく振り返りながら、待ちに待った食事を食べたんだけど…もう食べ終わってもイイくらい時間が経ち、何気にSちゃんのお皿を見たら、全然減ってないのには笑った。「Sちゃん、食欲ないだ?全然減ってないに」「バカ言うなヨ!すげー食ってるのに何も減らんだよ」もう窒息しそうなくらいまで2人でがんばってはみたものの、限界だった。どうしよう、こんな残した状態で「チェック」なんて言えないよ。 (つд`)「どうする?」せっかく出してもらった物を残して帰るのが申し訳なく、もじもじしていると、オーダーを取ってくれた人とSちゃんの目が合った。口に合わなかった?みたいなコトを聞かれてしまう。「ノー!デリシャス!バット…」Sちゃんがそう言いながら、おなかを両手で押さえて、おなかイッパイのポーズを見せた。(爆)『オー、それでしたらチェックしますか?』(リコの適当訳)「イエス、チェックプリーズ。ソーリー…」Sちゃんのポーズが通じたらしく、伝票を持ってきてくれて、$31の食事代にプラスして$35を置き、おなかイッパイになりすぎてヨロヨロになりながらお店を出た。リコがデザートを頼もうとした時…『絶対おなかイッパイになって、デザートなんて食べれんぞ。やめとけって!』と店員さんが言ってたんじゃないかと、後になって気づいた。(笑)ようやく腹ごしらえを終えた時には、夜中の1時過ぎ。部屋にそのまま戻るかと思いきや、Sちゃんがカジノの中へと足を踏み入れ、スロットマシンのコーナーへ。スロットにも¢1から回せるものから$1の台など色々とあって、Sちゃんが「ちょっとやってみる!」と言い出し、2人でラスベガス初のスロットに挑戦するコトとなった!!さすがアメリカ。台自体にそのまま$札を投入だよ。外国のスロットと言えば、台の右横についた大きなレバーでレバーONというイメージだったけれど、実際にはそのレバーを触らなくとも簡単に回せるような、ボタンがついていた。そこを押すだけで勝手にリールが回り出し、勝手にストップする。いろーんな種類のスロットがあるけれど、あちこちにあるのがジャックポットの当選金額の数字。$100,000とか、$250,000とか、それ以外にも、よくよく絵柄を見たら…1回揃っただけで10万円分くらい出るような絵柄とかもあるよ。ホントにこんなん揃うのかね!?まさに今のチマチマした規制がいちいちかかった日本のスロットとは大違いで、あのミリオンゴッドをも越える、スケールの大きさに驚いた!最初に座った台で数$使った後、いまいちよくわからず別の台を物色していると…Sちゃんが、「In the Money」という台に目をつけた。普通に¢25の1ラインのスロットなんだけど、台の上にルーレットみたいなのがついてるの。早速打ち始めると、これがちょこちょこ小役が揃ってコイン?持ちがよく、なかなかおもしろい!ちょっとこれでがんばってみよう!「ねぇ、飲み物運んでくる女の人に試しに飲み物頼んでみるかや!」カジノ内ではミニスカートのキレイな女の人がおぼんを持ってあちこち歩いてるんだけど(おぼんって言うな)、飲み物を何でも頼めば無料で持ってきてくれて、お礼にチップを$1渡すだけで、それが飲めるらしいのだよ。この女の人のコトをなんと呼んでイイのかわからず、リコはずっと「飲み物の人」って言ってたんだけど、旅行から帰ってきて、Sちゃんが友達にお土産話してる時、「やたらおっぱいデカイ人が、飲み物持ってきてくれるだよ」と言ってたのには爆笑したよ。どこ見てんだよぅ! ヽ(`Д´)ノそれでも、たどたどしい英語で声をかけて飲み物を注文。飛行機で覚えたのが、Sちゃんが今度はしっかり「カッフィープリーズ!」リコはレモンティを頼んだよ。さてさて、何となくやり出したこの「In the Money」!リールに「In the Money」のマークが止まると、「チリン!インザマニー!」という声がして、台についたスピンのボタンでスタート上のルーレットを回すコトができる機能付き。このルーレットはハズレなしで、矢印で止まった数字のコインが当たるのだ。これがめちゃんこおもしろい!「また来たっ!」リコがやたらこのインザマニーを引きまくって、100枚や300枚と当てて、持ちクレジットを順調に増やしたり、他にもおもしろい機能があって、チェリーとかの小役が揃うと、また勝手にリールが動き出して同じ絵柄で止まりまた同じ役が入賞…と、それが最大5回続いたりも。「インザマニー来いっ!!」「500止まれ、500っ…!」時間も忘れ、深夜のラスベガスのカジノで2人で大騒ぎ。気がついた時には夜中の4時近くで、さすがに寝なきゃと渋々ながら換金するコトにしたんだけど、この換金方法にも驚かされた!精算ボタンを押すと、台からレシートが出てきて、それを換金しようと換金所を探していたんだけど、全然見つからないからカウンターで聞いてみたら、その辺にある精算機にレシートを入れると、そのままお金が出てくるというからビックリ!一度変な景品に変えて、それを換金所の小窓からオッサンに渡してーという日本とは大違いだね。(汗)なんと、このラスベガス旅行1日めの収支は…2人で「In the Money」を延々と打って、プラス$100ちょっと!勝利!!!「勝ったじゃん、ラスベガスで初スロットで勝ちだに!」「ドうれしいね!」「ラスベガス、すげー楽しい!!時間もったいない、寝るのもったいないら!!」興奮冷めぬまま、部屋に戻ったのだけど、ホントにSちゃんが言う通り、寝るのがもったいないくらいラスベガス最高。結局寝たのは5時近くだったのだけど…明日はグランドキャニオン1日観光。起きれるか心配だよ。 ((((;゚Д゚))))<つづく>