カテゴリ:生き方
数年前に仕事の縁で知り合った女性は、結構頑張り屋さんで応援したいなというタイプだったので、可愛がっていた。
働きすぎで血を吐いたり、救急車搬送されたりと、たぶん自分の昔と重なるところがあったから放っておけなかったのかもしれない。 仕事がない、あるいは働いても先方からの振り込みがないというときは、ご飯を奢ったり、彼女ができる仕事を発注したりして、生活費をアシストしていたこともある。 ただ、ストレスからなのか、半年くらい前に倒れて死にかけたそうで、職を辞して一度実家に帰って休養した後、保険外交員に転職した。久方ぶりに会った転職後の彼女は、前とは趣が違っていた。外交員という職業から来るのかな?と思ったのだが、中身も少し変化があった。 どうも私は、仲の良い知り合いから、お客さんになってしまったようだった。 保険外交員は、まず身の回りの人に保険の勧誘をするのがセオリーなのはわかる。さりげなく営業をしているとなかなか契約がとれないからかもしれない。だからなのか、何となく普段のトークに営業が絡んでくるのである。 私も「100%いいひと」ではないので、話の中で営業臭が何度かすると、「あれ?あれあれ?」と思って警戒モードになってしまう。呑み会で会ったのだが、それぞれの誕生日とか、年齢とか、ライフステージとか。「保険獲るぞー!」というやる気モードは結構だが、何かカモにされているようで白けてしまうのだ。 この辺、議員さんが懇意にしている地盤の有権者をつい「1票」とカウントしてしまうのに似ているのかもしれない。 営業に大切なのは、欲を見せないことである。 私は職業上、営業をすることはあるが、賢くないので、欲を見せるなんて高度な芸当はできない。だから、なるべく正直に伝えるようにしている。相手にとって都合の良い点は話すが、リスクも話す。話は大盛りにしない。カマかけてホラを吹いたって、結果が伴わなければ信頼を損ねるだけだ。男と女で表現すれば「一夜限りの関係」みたいなもんである。 結果がよければ、「周囲やあなたのおかげ」だと言うし(これはおべっかでなく本心。つくづく自分に能力がないので、運よくうまくいくことを何度か経験して、そういう考え方になってしまった)、そもそも運や「流れ」込みで大仰に営業をかける人は度胸があるなと驚く。それはリアル社会で「信用取引」しすぎのように見える。 根拠はないが、欲が見えない営業をした方が、営業相手の人生経験が長い場合「あれ、この人って」と不思議な感覚を持ち、後で気になるのではないだろうか。世の中は、自分の欲を相手に押し付ける人の方が多い。営業で来ればなおさらである。 追いかければ相手は逃げる、こっちが逃げれば気になって相手がやってくる(かもしれない)。これは駆け引きでよく言われることだけれど、下心(欲)なく、それができる人間は一番手ごわいんだと思う。 というわけで、手ごわいを目指しているわけではないのだが、不器用な私は、「そっち路線」を志向したほうが生きやすいように感じているので、日々、あまりあれこれ考えずに人に会っている。 考えすぎると欲が生まれることって、人間の「あるある」だから。 サロンFUJIYAMAの講師をお願いすることも「下心なし」でやっているつもり。自分の懐には1円も入らない。だからこそ負い目なく「この人にこの時期話してもらうとタイムリーかもしれない」と思った人に頼めるし、会費も今のままでやっていくことができるのだと思う(この辺、主宰の吉野さんが被ってたら失礼しました!)。 そもそも裏方的生き方が好きで、大義がなければ表に出たくないなーという性分なので、案外こういう役回りは合っているのかもしれないけれど――。 お越しいただいた講師は、自画自賛で「当たり」だと思うのだが、ちっとも自分の運用成績は上がらない(笑) これって相場に対して欲望むきだしだからだろうか。もうちょっと分析をやらないとダメだなー。 <個人的メモ> カテゴリに「生き方」を追加しました。とある人にアドバイスされたことがあり、それをやるためにあとで自分で見なおすためのタグ付けです。投資や健康ネタと重なるときもありますが適宜分けていきます。すみません。 ・過去の「生き方」カテゴリに追加:成り行き(2017年1月4日) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年01月08日 12時36分55秒
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