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テーマ:ニュース(99457)
カテゴリ:science
神戸製鋼所は、製鉄所の心臓部である高炉の管理に人工知能(AI)を使い、溶けた鉄の温度変化を予測するシステムを開発したそうです。温度が下がって鉄が固まり、生産に支障が出るのを防ぐとしています。熟練者の経験を自動化し、操業の安定度を高める目的です。 加古川製鉄所で稼働する2基のうち、「第2高炉」で運用を始めました。 高炉では、鉄鉱石から酸素を取り除いて銑鉄を生産します。石炭を蒸し焼きにしたコークスと鉄鉱石を入れ、熱風と微粉炭を吹き込みます。溶けた鉄の温度を約1500度に保ち、炉内を流れるガスの通気性を確保することで安定操業できるそうです。 新システムは、過去数十時間のデータを学習したAIが、5時間後までの温度変化を高精度に予測します。温度低下の兆候をいち早く察知し、従業員が熱風や微粉炭などの調整に当たれるようになるそうです。 従来、熟練者が溶けた鉄のデータや色などから温度変化を予測していました。経験が浅い若手が増えた上、コストを抑えるためコークスを極限まで減らしたことで難易度が上がっていることから、約1億円を投じてAIシステムを開発したそうです。 神戸製鋼所はさらに約1億円をかけ、炉内の通気性の予測も加えて自動制御するシステムを開発する計画で、2025年ごろの完成を目指しています。
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最終更新日
2020.09.19 16:00:05
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