SmileHeartの笑顔日記

2013/03/29(金)10:17

周期的に河合隼雄先生。

本(60)

毎日何かしらの本を手にしている私ですが、周期的に河合隼雄先生の言葉を聴きたくなる(読みたくなる)時がやってきます。 今がまさにその時期のようで。今回は対談集。どっぷり浸っています(笑)本当に不思議なのですが、読んでいるその時の自分にぴったりとくるような河合先生の言葉が飛び込んできます。  「心の深みへ」の中では、(柳田邦男さんとの対談集)20世紀は計量、計測することができるものについては急激に豊かになったけれど、それで本当の幸福と言えるのか?それに気を取られすぎて計測できないものの価値(人の心=内面的なもの)を忘れがちになってしまったのが現代の大きな問題・・・目に見えないもの、測れないものの価値をよく考えながら「進歩」を考えていかないと人の幸福はなかななか得られないんじゃないか、と。日本人の生き方が壊された、子どもが怒るのは当たり前、枠組みにはまるはずがない・・・勉強なんてできなくても好きなことをやってた子は好きな人生を楽しんでる、そういうことが本当の幸福だと誰もが考えてくれるといい・・・世の中は豊かになり子どもに物を買ってあげたり小遣いをあげたりという機会は増えているが一番大事な心の交流が減っているのでは。。。『子どもはお金で買えないものをくれるのを待っている』・・・もう、ただただ共感頷くだけ。いや、しっかり心に留めておく。 また、人が死ぬ時に迫る話や脳死の問題、「魂」の話も興味深く、(柳田さんの次男は25歳で自死を選び11日間脳死状態が続いた)というのも、今私はNHKの朝の連ドラを見ていますが主人公の夫が今まさに脳死状態で、この対談を思い出しながら見ている。。。科学主義的には説明がつかないところで、大切な人との間だけで行われる魂のレベルで対話が行われているんじゃないか、などとテレビに釘付けだったりします。そんなこんな様々な所で起こる「偶然性」についても詳しく対談されています。 私自身、実は日常生活の中で「シンクロすることが多い」(シンクロニシティ=共時性)と感じているんです。偶然なんだけど同じようなことが同時に起こって、それは何か意味があることじゃないかって感じること。 これは実は意識レベルの問題で、本来なら誰もが無数に起こっているものだけど、シンクロしていると感じるかどうかの違いだけじゃないかと。河合先生曰く「普通は単純に、いくつかの出来事の相互関係をAからBという因果関係で結んでしまうけど、それを縦に結ばずにあるがままに見ていると、Cも、Dも、Eも、Fも、全部一緒に起こってるなぁというふうに見えますわね。そういうことは、もう、皆にすごく起こってるんじゃないでしょうか。だから、シンクロニシティがよく起こる人がいる、という言い方されますが、むしろ私は、そういうことがよく見える人、と言った方がいいんじゃないかと思いますね」と。なるほどなぁ。視野を広く持てていてわりかし感受性も強いってことにも繋がるのかな。 まだまだ興味深く共感する内容がこの本の中にはびっしり。ご興味のある方は是非。お奨めです。 どの本をとってみても河合先生のカウンセリングに対する真摯な姿勢が随所に感じることができます。心から尊敬します。 莫大な知識量をお持ちで、且つユーモラスで謙虚な尊敬する河合先生は残念なことにもうお会いすることは不可能な存在ですが、私にとっては様々な場面で悩み迷った時の指針とさせて頂きたい大きな存在だということは間違いありません。 これからも宜しくお願いします。 

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