2006/04/13(木)00:04
「センセイ?」
「センセイ?」とあたしを呼んだそのカオは、
まちがいなく中学生のあどけなさを残していて、
あたしは一気に時間が巻き戻ったような気がした。
昼休み時間を使っての街頭録音。
専門学校生のグループに声をかける。
そのなかの一人のオンナノコは、
かつてあたしが教育実習に行ったときの
となりのクラスの生徒、サダカリだった。
当時、放課後あたしのところに来ては
×組の○○くんがカッコいいだとか、
文化祭とか職場体験のことだとかの話をしてた。
実習期間が終わるときには
自分のプリクラつきの激励の手紙をくれた。
「がんばってホンモノの先生になって、
またうちの中学に戻ってきてください」なんて
かわいいことを書いてくれていた。
「やっぱりセンセイだぁ、うぁ、懐かしいよねぇ…」っていって
感極まって涙ぐんでいたサダカリを見て
あたしもちょっとうるっときた。
たかだか2週間の実習、それももう6・7年前のこと。
そのうえ自分のクラスの実習生では無かったあたしのことを
サダカリは、ちゃんと憶えててくれていた。
センセイになんなかったあたしでも。
ちゃんといつまでもあのころの生徒の中では
「センセイ」でい続けてるんだな、と思うと、
スゴクなんだか感慨深い。
この気持ちは「教育実習に行って、先生にならなかったヒト」にしか
わかんないかもしんないけど。