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スマイリー・ネット

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2006.07.16
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カテゴリ:書籍
(1)小林よしのり「いわゆるA級戦犯」

この本は、劇画と文章の二段構成で、A級戦犯全員について、その人物像と、なぜ「A級戦犯」にされたかを、ひとりひとり描いた力作です。

私は読みながら何度も落涙しました。

何に感動したか。それは被告全員の「無私」の姿勢です。

確かに、政策判断を誤った人もいます。どうにも好きになれない人もいます。

しかし全員に共通するのは、「天皇陛下をお守りすること」「私が死刑になることで天皇陛下が助かり、占領政策が柔らかくなるなら」と言う姿勢です。

その一方で、責任を他人に押し付けることでA級戦犯になることを免れた人もいたそうです。

A級戦犯として有罪になった人たちは、いわゆる「東京裁判」が単なるリンチに過ぎないことが最初から分かっていて、裁判の席で一言も弁明せず、他の容疑者が責任を擦り付けても、一言も言い訳をしなかった人ばかりのようなのです。

戦前戦中、終始戦争回避に尽力していながら、A級戦犯にされた人もいました。
全く政治に関与していないのに、ソ連の横槍でA級戦犯にされた人もいました。
しかし、「自分達が責任を被りさえすれば」と言って一切弁明をしなかったそうです。

近年、日本人の中から「A級戦犯を靖国神社から分祀せよ」という声が出ていることについて、著者は「東京裁判は、ある意味で二発の原爆より日本人を深く蝕んだ」と喝破しています。

一読をお薦めします。
いわゆるA級戦犯

(2)磯田道史「殿様の通信簿」

この本は「土介寇(どかいこう)しゅう記」という古文書をもとに書かれています。

この古文書は、元禄時代に公儀の隠密たちが集めた大名達の諸事情を、幕府の高官がまとめた驚くべき資料です。

この本を読むと、例えば赤穂藩主、浅野内匠頭の章を見ると、忠臣蔵の経緯が、従来とまったく違って見えてきます。

浅野内匠頭は、若い頃から政治向きにタッチせず、昼夜女色にふけり、美女を献上する家臣を取り立て、領民への憐れみがなく、家臣にも非道な仕打ちをする、と散々の評価です。

いわば「札付き」大名だったらしいのです。討ち入りの10数年前の段階で「いずれ藩を潰すだろう」と断じられています。大石内蔵助も「主君をまったく諌めない」と非難されています。

松の廊下の刃傷で、吉良にお咎めがなく、浅野内匠頭が一方的に処罰された理由がようやく分かったと思いました。当時の将軍綱吉の浅慮だけによるものではなく、「あのバカがとうとうやったか」という空気の中で、自然にああいう判決になたのでしょう。

この他、江戸時代がすすみ平和な時代が続くと、殿様たちも、武勇を嫌う享楽的な殿様が増えてきます。

女、酒、芸。

平和ボケといわれる現代の日本人のようです。

「お仕事」のほうも官僚化が進み、江戸時代260年の間に、お役所仕事が「病膏肓に入る」(=死病にかかる)となりました。

そのせいか、現代に至っても、昨今、実力主義、能力主義の導入の必要性が叫ばれて久しいですが、なかなか実現しません。

磯田氏はこの現象を、日本史的視点から分析し、対応する必要がある、と述べます。傾聴すべき指摘です。
殿様の通信簿
(以上)





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Last updated  2006.07.16 22:15:15
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