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15年ほど前、勤務先の方針で、全社員が確率・統計の勉強をさせられたことがあります。実験もしました。
難しい数学の話は結局よく分からなかったけれど、それでもいくつか印象に残ったことはあります。 一つは「正規分布」という言葉。ランダムに選んだデータでも、データがある程度の量になれば、平均値を中心にその周辺のデータが多くなる、といったような現象です。グラフにすると平均値を頂とする山型になることが知られています。 もう一つは、正規分布といっても、時間的・空間的に小さい範囲では、現実世界のデータはかなりばらつくということです。ぽーんと飛び離れたデータだって当然発生します。 私の家の近くに競艇場がありまして、寂れてはいますが、今も盛んにレースをやっています。ある連休の時、私は競艇場に日参し、数日間連続して確率・統計の考え方を使って当てっこをしてみました。 いやはや、日ごとに傾向が変わることといったら。あきれ果てました。 昨日はインコースが強かったと思ったら、今日はアウトコースで大穴、という調子です。同じ傾向が二日続いたことは皆無でした。 世の中のあらゆる出来事は、結局、確率・統計(=偶然性)の原理というお釈迦様の手のひらの上で起きているのではないでしょうか。 科学技術がどんなに進歩したと言っても、人間はしょせん、お釈迦様の手のひらの上で暴れている孫悟空にすぎないのかも。 私の経験では、偶然起きる事柄の傾向というのは目まぐるしく変わるもの。 とすれば。 2011年の日本は、600年ぶりの大震災と津波に見舞われました。その上、世界で三例目の原子力発電所の大事故まで起きました。海外を見れば未曾有の金融・財政危機が起きています。世界経済は低迷し、わが民主党政権はなすすべもなく、世界の笑いものになっています。 今のところは、今後も良いことなんて、なんにも起きそうにありません。 しかし、確率統計からみれば、来年あたりは、そろそろ良いことが起きてもいいはず。 何しろ物事は、右に左に振れながらも「平均値」に収れんしていくんですから。 「平均値」のレベルが低い、という問題はありますが、最悪の出来事が起き続ける、ということもないでしょう。 悪運にくじけず、幸運に驕らず、と行きたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.31 22:06:53
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