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スマイリー・ネット

2014.04.06
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カテゴリ:リハビリ
ここでは、私が日頃自主リハビリを行う中で、学んだり感じたりした、ささやかなことがらを、思いつくままに書いてみたいと思います。

(リハビリの予備知識)リハビリと言っても、むやみに手足を動かせばよいわけではなく、あらかじめ頭に入れておかなければならないことがいくつかあるように思います。
いずれもリハビリの効果が表れるかどうかを左右する重要な事柄です。
以下に列挙してみます。

1)脳細胞は細胞分裂をしない

人間の体は、病気やけがをしても、基本的に遺伝子という設計図に従って細胞分裂が起き、やがては新しい細胞によって自然治癒し、元に戻るように出来ているそうです。
ところが、これには例外があるそうです。
心臓と脳の細胞についてだけは、どういうわけか細胞分裂が起きないそうです。
従って、脳梗塞を起こして死滅した脳の細胞は、溶けて水となって流れ出、後は空洞になり、そこには別の水が溜まって空間を埋めるらしいです。
つまり、脳梗塞の後遺症に、自然治癒は期待できそうもないらしいのです。
私は当初、適切な食事をとれば、遺伝子に従って脳細胞が再生されるのではないかと期待していましたが、残念ながらそういうことはないようです。

2)大脳半球間抑制

これについては前々回の記事で書きましたので省略しますが、付け加えますと、ボディビルの世界では、両手や両足を揃って鍛えるより、片手ずつ、片足ずつ鍛える方が、効率が良いことが、以前から経験則で分かっていたそうです。

3)手と足では、脳との関わり方が少し異なる

私の主治医によると、例えば右手は、左の大脳半球との関わりが95%にも及ぶそうですが、右足の方は60~70%に留まるそうです。足は、大脳とのかかわりは、左右半々に近いようです。

この1)~3)から私が感じたのは、以下のようなことです。

1.リハビリは一生続けなければならないらしい。
2.手のリハビリは、麻痺側だけをもっぱら動かし、健常側は逆に出来るだけ力を抜くように努めた方が良さそう。
3.足の方は、手ほど単純ではないので、自分の体と相談しつつ、注意深く効果を見極めながら、いろいろなやり方を試して、自分に合ったやり方を見つけるしかないのではないか。

以上のようなことを私が念頭に置きながら日常生活で実際にやっていることや感じたことを、以下に「環境ツール」(?)ごとに書いてみます。

(1)プール

リハビリは人に手伝ってもらった方が良いことが多々あります。
しかし、人に頼むのは、例え相手が家族でも、ちょっと気が引けます。
そんな時、足に関してはプールが便利です。
水深1.1メートルのプールの浮力は凄いものがありますので、リハビリ・メニューによっては、人に手伝ってもらうより、プールの浮力を利用した方が、気を使わず、しかも、マイペースでできる利点があります。

私の場合、プールではもっぱら水中歩行と麻痺足での片足爪先立ちを行っています。

最初に始めたのは水中歩行です。
麻痺足の膝から下の部分を、浮力を利用して一旦お尻の方へ引きつけて、それから前に振り出すことを心がけながら歩いています。

一方、麻痺足での片足爪先立ちは、最近始めましたが、陸では全くできないのに、プールの中では軽くできるからびっくりです。
この際のポイントは、手すりを必ず麻痺側の腕で掴んで体を支えることです。
健常側の手足はリラックスに努めています。

片麻痺患者は日常生活では健常側の手足に依存していますので、健常側の力を抜くことはなかなか難しいですが、プールの中では、水が体を柔らかく支えてくれている感じがありますので、比較的力を抜きやすいです。
これもまたプールの大事な効用です。

この爪先立ちについては、二通りのやり方を試してみました。

一つは、一回一回ゆっくり丁寧にやる方法です。
このやり方は足先に負担がかかり、かなり疲れるので、回数はあまりこなせません。
休憩代わりの水中歩行を間に挟みながら、繰り返してみました。

もう一つは、爪先立ちを行うと自分の周りに波が立つので、この波の上下動に乗って軽快にリズミカルに行う方法です。
これだと前者より、より大きな上下動が可能になるうえに、波のお陰で体が楽なので、回数をこなせます。
この場合も、休憩代わりの水中歩行を間に挟みながら、数回繰り返してみました。

リハビリとして効果があったように感じたのは、意外なことに、楽にできた後者の方でした。
片足爪先立ちをやり始めて間もなく、膝下の引きつけが顕著に改善してきました。
リハビリは、脳と手足との間の通信回線を繋ぐ作業なので、筋肉に負荷をかけるよりも、「爪先立ちをしているぞ!」という信号を脳に向けてたくさん発する方が良いということのような気がします。

また、この水中歩行と麻痺足での片足爪先立ちという二種類のリハビリ運動は、お互いに関連し合っていて、相乗効果が期待できるような気がします。

(2)階段

二度目のTMS治療で入院した時、階段を一段飛ばしで昇るリハビリを、担当OTの先生が指導してくれました。
その時は大変きつかったのですが、微かな手応えのようなものがあり、退院後も近所の陸橋などで、少し自分流に軽めにアレンジして続けています。

最初、両足ともやってみましたが、ハード過ぎて止めました。
そして、麻痺足だけ一段飛ばしで昇ることにしました。
麻痺足への体重移動に注意したら、ゆっくりとではありますが、比較的無理なくできました。
三カ月ほどで手すりに頼らずに階段の昇り降りができるようになりました。

その後、試しに、再び健常側で一段飛ばしをやってみましたが、すぐに膝が痛くなりました。

それまで全く気付かなかったのですが、階段昇りという動作は、後足で無意識のうちに一瞬強く蹴ることが重要な要素になっているようです。
自分では、麻痺足だけを一段飛ばしすることで、健常側には負荷をかけていないと思いこみ、それで大脳半球間抑制の悪影響を避けたつもりでいましたが、間違っていたかもしれません。

ただ、効果があったところをみると、麻痺足に徐々に負荷をかけたことになって、結果的に一応のリハビリにはなっていたようです。

最近は足腰にだいぶん体力がついてきたので、普通に階段の昇り降りをしてみたり、時々両足ともに一段飛ばしをしてみたりと、色々と試みています。

(3)スポーツジム

公営のスポーツジムは自主リハビリには適していると思います。
理由は、当然ながら運動する雰囲気があること、身障者も結構来ていること、冬は暖かく夏は涼しいこと、体育指導員がいること、身障者優遇制度を設けているところがあること(=稲城市は使用料が無料)、などです。

ただ、運動器具はたくさんありますが、身障者でも使えるような器具は少ないです。

私が活用しているのは腹筋台とマットくらいです。
マットも、たまに柔軟体操やストレッチをやる時に使う程度です。

普段は、空いているスペースで、身障者センターでやっていることやリハビリ入院中に指導を受けたことなど、上肢を中心に十数種類の項目をおよそ一時間程度、日課として黙々とこなしています。

腹筋にも当然右半分に麻痺がありますので、ここに狙いをつけて、右足だけ固定して、左足は力が入らないようブラブラさせた状態で、腹筋運動をやってみました。
すると、最初の頃は体が45度くらいまでしか起きず、ショックを受けました。

試しに、健常側の左足だけ固定してやってみると、両足固定でやる場合とほとんど変わりなくできました。
要するに、両足固定での腹筋運動は、それまではほとんど健常側の腹筋だけでやっていたようです。

それからは、片足だけ固定の腹筋を、本格的に一定回数ずつ左右交互にやるようにしました。
これを続けていると、わずか半年ほどで左右あまり差がなくなりました。
ところが、現在、両足固定でやってみても、腹筋はあまり強くなったように感じないから不思議です。

(4)公園

リハビリも楽しみがないとなかなか続きません。
私はもっぱら、自宅から近隣の公園まで片道1~1.5時間かけて歩いてゆき、そこで梅や桜、紅葉、森林浴などを楽しみながら、ついでに日課のリハビリ運動も行い、また、歩いて帰ってくる、ということをしています。

私の住む東京都府中市の周辺は、郷土の森公園、芸術の森公園、野川公園、武蔵野公園、比較的新しい武蔵野の森公園、神代植物公園、多摩川河川敷、等々と、立派な公園が多く、とても恵まれています。

趣味は人それぞれとはいえ、片麻痺を負った以上は体を動かす趣味が必要です。
家事や農作業などはとても良いと思いますが、私の場合は散歩や森林浴に楽しみを見出しています。

私が最近目をつけている公園の一つは、京王線長沼駅(=高幡不動から八王子方面へ三駅目)の近くにある都立長沼公園という山林公園です。

ここは桜や紅葉が少ない無愛想な山ですが、過剰に手が入っていないので野趣があり、春先は美しい鶯の鳴き声が楽しめます。

私は、脳梗塞になる前から時々ここまで自転車を走らせては山歩きや森林浴を楽しんでいました。
ここは高低差があり、登りなどは結構きついので、行楽客は休日でも非常に少ないです。
この行楽客の少なさも、体操の際に人目を気にしないで済むので、私が気に入っている理由です。

いくつもの素朴な山道が設けられていますが、現在の私は、もっぱら、途中に木組みの立派な階段が設けてあるルートで昇り、降りは、なだらかに続く石畳を敷いたルートを使っています。

最近ここに行った時、いつもとはコースを逆にしてみました。

石畳コースは登り坂としては思いのほか急勾配でしたし、木組みの階段は、降りともなると、昇りの時よりもかなり麻痺足の膝や足首に負担がきました。

ただ、体を鍛えるにはこちらの方が適しているので、これからは後者のコースを利用しようと思っています。

こんな調子で、研究半分、楽しみ半分と言う感じで、気楽に、気長にやろうと思っています。






Last updated  2014.04.06 23:59:04
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