うつ病とカウンセリング
近頃、「うつ病」になる人が多いですね。びっくりするほどです。つい先日も、本人を18歳の頃から知っている、現在36歳の大変優秀な青年が「うつ病」と診断されたところです。前にも書きましたとおり、私の勤務先でも一人、同じ36歳の男性が勤務を続けながら治療を行っています。彼は現在、カウンセリングと投薬治療を並行して行っています。カウンセリングというのは、とにかく患者に話をさせ、その中から解決策を引き出すことを辛抱強く続ける、という、まことに根気の要る作業だそうです。しかも、50分で8,000円もかかります。ところで、彼の話を聞いていて、カウンセラーと主治医があまり連絡をとりあっていない様子なのを知り、始め、私は怪訝に思っていましたが、あるとき、カウンセリングはそれ自体が一種の”投薬”ではないか、と思い当たって、主治医の対応が理解できました。「薬(カウンセリング)は効いているかな。今は、この薬(普通の薬)で補っておこうか。」というような感じではないでしょうか。薬のほうは、抗うつ剤の副作用である眠け対策として、覚せい剤もあわせて処方されています。仕事をするためにはやむ終えない選択のようです。カウンセリングについて、本人は「だんだん話すことがなくなってきた」と述懐していますが、むしろこれからがカウンセリングの本番ではないかと私は見ています。なお、今現在、彼の薬は種類・量ともに増え気味です。