ココノコボ

2020/09/07(月)15:41

永遠の桃花~三生三世~#49 あらすじ

永遠の桃花~三生三世~全58話(58)

三生三世十里桃花 Eternal Love 第49話「師匠の帰還」 狐狸洞に戻った白浅(ハクセン)は、二兄・白奕(ハクエキ)と四兄・白真(ハクシン)に夜華(ヤカ)との縁談を早めて欲しいと頼んだ。 「姑姑?!本当に太子殿下に嫁ぐの?」 白鳳九(ハクホウキュウ)は驚いたが、白浅は早めるよう提案したのが夜華の母・楽胥(ラクショ)だと教える。 しかし白奕は復活が近い墨淵(ボクエン)のことが気にかかった。 実は白浅が愛しているのは墨淵だと思っていたという。 「二哥!変な冗談はやめて…私にとって父のようなお方よ?師父のためなら死んでも本望だわ  だけど愛しているのは夜華だけなの」 「はお、決心したのなら反対する気はない、だが突然、急ぐのはなぜだ?」 「夜華は自分の修為(シュウイ)を使って師父のために丹薬を作ってくれたの  修為は残りわずかよ、天君の位を継ぐ時には天雷と荒火(コウカ)に耐えきれないかも…」 そこで白浅は早く夜華に嫁ぎ、天后を継ぐ者として一緒に天雷と荒火を受けたいと説明した。 事情を知った白奕は了承、早速、両親に文を出すと約束する。 「ありがとう、二哥、では帰るわ」 白浅は正房を出たが、ふと思い出して引き返した。 何事かと思えば、自分が嫁いだら鳳九に女帝を譲りたいという。 白真はいい考えだと喜んだが、鳳九が帝位を継いだら世代が揃わなくなると揶揄した。 そこで白奕はひとまず両親や大兄と相談してみると告げる。 白浅は安心して帰ることにしたが、ついでに鳳九を外へ連れ出した。 白浅は白鳳九に連宋(レンソウ)の想い人からの伝言を伝えた。 「私も理由は知らないけれど、天宮に来て欲しいそうよ?」 「成玉(セイギョク)元君が?」 鳳九の話では成玉は慎重な性格のため、一大事でもなければ姑姑に伝言など頼まないはずだという。 「天宮へ行くなら四叔に頼みなさい」 白真は十里桃林に戻ると、早速、折顔に報告した。 実は白浅が早く嫁ぎたいと言い出し、白鳳九が東荒(トウコウ)の女帝を継ぐことになったという。 「婚儀は9月2日になりそうだ」 「別に驚くことでもないさ…」 そうは言ったものの、折顔は内心、動揺していた。 (´-ω-`).oO(アイヤ~墨淵よ墨淵… 一方、天宮では楽胥(ラクショ)が久しぶりの祝い事に心躍らせていた。 そこで側室である素錦(ソキン)にも洗梧宮(センゴキュウ)の妃として宮女たちへの指示を頼む。 内心、穏やかではない素錦、しかし白浅上神を立派に迎えると安心させ、婚儀の日取りを聞いた。 すると実はまだ決まっていないと知る。 父神(フシン)が瀛州(エイシュウ)においた猛獣を夜華が殺してしまったため、罰として修練に出ることになったのだ。 「2ヶ月後、夜華が戻ってきた時に決まるはずよ?」 「承知しました」 白浅が洗梧宮へ戻ると、すでに婚儀の飾り付けが始まっていた。 どこか照れ臭い白浅、すると紫宸(シシン)殿から天枢(テンスウ)が現れ、夜華の命令により自分が案内するという。 「こちらです」 しかし水廊に入る頃には霧が深くなり、目が悪い白浅は自然と欄干に触れた。 その時、突然、欄干を頼りにこの水廊を歩いた記憶がよみがえり、なぜか急に言いようのない不安に襲われてしまう。 「上神?どうかしましたか?」 「何でもないわ…ここに来たことがあるの…なぜ今夜は霧が?」 「殿下のご指示です、上神、こちらへ」 すると急に霧が晴れ、夜華が蓮池に集まった神仙たちと一緒に白浅を出迎えた。 「臣等拝見姑姑」 「浅浅、こちらへ」 夜華はこうして正式に白浅を皇太子妃として紹介した。 「あなたって時々…」 「何だ?」 「かわいく思えるわ」 「それだけか?」 そこへ阿離が駆けつけ、父と母の手を引いて行く。 神仙たちはそんな3人の姿を微笑ましくながめながら、可愛い天孫に目を細めた。 紫宸殿に戻った夜華は白浅に9月2日の婚儀は無理だと教えた。 実は瀛州で猛獣と戦ったせいで人間界で修練するという。 人間として60年の人生を送るが、天界で不在なのは2ヶ月だけだった。 しかも今回は天君の指示で運命簿が空白だという。 「空白?つまり何が起こるか誰にも分からないのね?」 「その通り」 「では言っておくわ…  人間界へ行って自分が太子であることや、正室になる許婚(イイナヅケ)がいるのを忘れても、  別の女を娶らないでね…だって怖いの  人間界では女子と深みにはまってはだめよ?知っての通り私は一途な性分だもの」 「もし私に女ができたらどうするのだ?」 すると白浅は急に夜華を寝台に押し倒した。 「そんなことをしたら青丘の狐狸洞に閉じ込めてやるわ  日々会えるのは私だけ、食事をする時も、書を読む時も、私しかいないの」 「それが誠なら今すぐ青丘へ行きたい」 「じゃあ…約束したわよ?戻ったら青丘へ私を訪ねて来てね、婚儀のしきたりはどうでもいい  青丘のしきたりに従い、閉じ込めるから」 「はお…浅浅、もう寝よう」 折顔と白真は白浅が皇太子の世話で忙しいため、代わりに疊雍(チョウヨウ)の様子を見に行った。 付き添っていた疊風(チョウホウ)の話では昨夜、急に気分が悪くなって苦しんだが、今朝になってことの外元気になったという。 折顔は墨淵が戻ってくる兆しだと気づき、早速、疊雍を追魂(ツイコン)術で探ると、思った通り墨淵の元神はもういなかった。 そこで疊風に今すぐ崑崙虚(コンロンキョ)に弟子を集め、墨淵を迎える準備をさせるよう指示する。 折顔と白真はすぐ炎華洞(エンカドウ)へ向かい、墨淵の元神が仙体に戻ったか確認することにした。 一方、人間界に下ることになった夜華は、先に白浅を門まで見送りに出た。 「送らせてくれないの?」 「わずか2ヶ月だ、人間界まで私を送れば笑い者になるぞ?」 「天族の掟は面倒ね…そうだ、渡すものがあるの、持って行って」 白浅は玉魂(ギョクコン)を渡し、離鏡(リケイ)が手放す理由を知っているか尋ねる。 「瀛州で私に命を救われた礼だろう…なぜ私が素直に受け取ったと思う?」 「離鏡が私に会う口実がなくなるもの~もう行くわね」 その頃、崑崙虚は帰京していた弟子たちが戻り、かつての賑わいを取り戻していた。 するとついに師匠の来訪を知らせる鐘の音が響き渡る。 「きっと師父だ!師父が戻られる!」 その鐘の音は九重天にも届いていた。 夜華は大殿にて歴劫に出かける挨拶をする矢先、鐘の音を耳にする。 「崑崙虚の鐘だ…」 天君と東華帝君(トウカテイクン)も思わず席を立って外を眺めた。 「帝君、この鐘の音はもしや…」 「そう、崑崙虚からでしょう、墨淵が戻って来るのです」 青丘に戻った白浅も鐘の音を聞いていた。 するとちょうど西海から折顔と白真が戻り、墨淵の復活を知る。 「…師父が目覚めるのね」 白浅は居ても立ってもいられず、炎華洞に向かって走り出した。 同じ頃、挨拶を済ませた夜華は紫宸殿に戻っていた。 司命(シメイ)星君は掟に従い、人間界へ下る前に忘川水(ボウセンスイ)を飲むよう告げる。 すると夜華は白浅との約束を思い出した。 …戻ったら青丘へ私を訪ねてきてね、婚儀のしきたりはどうでもいい …青丘のしきたりに従い、閉じ込めるわ しかし墨淵が戻った今、夜華の心に一抹不安がよぎる。 …浅浅、待っていてくれ 夜華は覚悟を決めて忘川水を飲み干した。 白浅は炎華洞の前に到着すると、咄嗟に男の姿に戻ろうとした。 しかし折顔は墨淵なら初めから見抜いていたと教え、そのままの姿で会うよう勧める。 すると白浅は大きく息を吐き、洞窟に足を踏み入れた。 …7万年が過ぎた …四海(シカイ)と六合(リクゴウ)の中で青丘は779回の干ばつがあった …7万年と言えば私の生きてきた半分よ …その7万年で私が唯一なしたことは、師匠の目覚めを待つことだった 白浅は白い靄が立ち込める洞窟に入った。 するとすでに意識を取り戻して腰掛けている墨淵の姿がある。 まるで昨日のことのように思い出される崑崙虚で過ごした日々…。 白浅は昔と変わらない師匠の姿を目の当たりにすると、7万年という月日がすべて吹き飛んだようだった。 「師父…」 「間違いなく司音(シイン)だ」 白浅は思わず墨淵に抱きつき、涙を流して喜んだ。 「師父、やっとお戻りに…」 「その通り、師父は戻った…その姿もよく似合っている」 そこへ折顔と白真が遅れて姿を見せた。 折顔は7万年ぶりだと感慨深い様子、白真は白浅が7万年も墨淵を隠し、戻って来るのを待ち続けていたと教える。 司音の献身を知った墨淵は感極まり、涙がこみ上げた。 こうして宿願を果たした白浅、しかしその一方で東皇鐘(トウショウコウ)の封印の力が弱まっていた。 擎蒼(ケイソウ)は墨淵の復活を感じ取り、墨淵の元神がなくなった東皇鐘では自分を封じ切れないだろうとほくそ笑む。 「もうすぐだ、待っておれ…再び私に会える」 白浅たちは墨淵を連れて狐狸洞に戻った。 すると墨淵はこの7万年で自分に瓜二つの者が現れなかったかと聞く。 折顔は確かに現れたが、その者とは司音が親しいと意味ありげに言った。 しかし白浅はどこか神妙な様子で、口ごもってしまう。 折顔はいいから話せと促し、仕方なく白浅は師匠に夜華のことを話した。 「師父がおっしゃる瓜二つの者とは恐らく…私の許婚で天族太子かと」 「許婚?…その者の名は?いつ生まれた?」 「夜華という名です、私と師父が崑崙虚を出た頃に生まれました」 「…そなたは私の弟を手に入れたのか」 墨淵は驚くべき事実を明かした。 実は父神が逝去する直前、墨淵は自分に双子の弟がいたと知る。 あれは父神から金蓮を賜った時だった。 四極が折れて天地が崩れた年、墨淵の母は天を支える柱を守ろうと身ごもった身体を悪くしてしまう。 そのせいで双子の小さい方の息子を守りきれず、無事に生まれたのが墨淵だった。 父神は弟を不びんに思い、半生分の修為を使って仙胎(センタイ)を作ると、さらにその仙胎で金蓮を作ったという。 そして混沌に戻る前に墨淵に金蓮を託し、崑崙虚の蓮池で守るよう頼んだのだ。 兄である墨淵が弟を呼び起こし、いつの日か世に出して欲しいと願いながら…。 「私が元神を捧げたあとに目覚めたのだな…」 折顔はようやく合点が行った。 だからあの金蓮は墨淵が死ぬと同時に枯れてしまい、まもなく楽胥が夜華を産んだのだ。 夜華が生まれた時、72羽の五彩鳥(ゴサイチョウ)が飛び、3年も霞がかかったのもこれで納得できる。 父神の子だからこそ、あのように天地も祝ったのだろう。 しかし白浅は複雑な心境だった。 …夜華と師父は似ていると誰もが言う、私でさえ間違いかけたわ …でも2人が兄弟だなんて考えもしなかった 墨淵は司音に弟に会いたいと頼んだ。 白浅は夜華が人間界にいて自分も会えないと説明し、今は閉関して体力を養うよう助言する。 「師父が元気になった頃、私が連れて来ましょう」 「いいだろう、では崑崙虚で待つとしよう…兄弟子たちは元気か?」 するとどこか白浅はきまりが悪そうだった。 「数千年もの間、兄弟子たちは姿を消した私と師父を探し続けていました  でもその後は帰郷するなど離れ離れに…崑崙虚も昔の面影を失っています  そんな崑崙虚を師父にお見せしたくありません…」 「構わん、今すぐ崑崙虚へ戻ろう」 一方、父から禁足を命じられていた白鳳九は、白真の協力のもと仙障(センショウ)を抜け出して天宮へ駆けつけた。 すると成玉元君から東華帝君に大難が迫っていると知らされる。 神仙ならば仕方がないこと、いくら位が高くても大難は避けられず、最後は混沌に戻る。 鳳九は衝撃を受け、直接、東華帝君に聞くことにした。 東華帝君は蓮池にひとりたたずんでいた。 「帝君…」 「なぜ泣いている?」 すると鳳九は黙って東華帝君に抱きついた。 「帝君が生きれば私も生きる、帝君が死ねば私だけ生きたりしません…」 東華帝君は青丘の姫が九重天で帝君に抱きつくとは恥ずべきことだとたしなめたが、鳳九は人間界では夫婦だったと訴え、離れない。 「大難に遭うまでおそばにいますぅぅぅ~」 「私が大難に遭うと?」 ( ゚д゚)<…えっ?違うのですか? つづく 。゚(∩ω∩`)゚。しふぉ~!お帰りなさい!髪の毛のツヤもそのままでw 大方の夜華ファンを敵に回し、数少ない師父推しの管理人です(笑

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