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2022/04/22(金)21:35

上陽賦~運命の王妃~#66 あらすじ

上陽賦~運命の王妃~全68話(68)

上阳赋 The Rebel Princess 第66話「蕭綦の計画」 宋懐恩(ソウカイオン)は蕭綦(ショウキ)に皇帝・馬子澹(バシタン)と賀蘭箴(ガランシン)の密書を渡した。 ついに″楝羽(レンウ)山の変″の真相を知った蕭綦は敵討ちを決意、その夜、寧朔(ネイサク)軍を招集する。 しかし正堂に王儇(オウケン)が現れた。 王儇は復讐すれば国が混乱すると反対したが、蕭綦は制止を振り切り出かけてしまう。 「誰か!王妃を守れ、今夜はどこにも行かせるな」 病床の皇太后は物音に気づいて目を覚ました。 何やら外が騒がしい。 すると桂(ケイ)女官が駆けつけ、豫章(ヨショウ)王が大臣たちを呼び集め、寧朔軍を引き連れて太極殿に入って行ったと報告した。 「それはいい…子澹は罰を受けるのね」 その頃、蕭綦は大臣たちに″楝羽山の変″の調査が終わったと報告、真犯人は皇帝だと伝えた。 式乾(シキケン)殿に禁衛軍の将軍が駆けつけ、蕭綦が反乱を起こしたと報告した。 「陛下!急いでお逃げください!」 「逃げる?…一体どこへ?」 子澹は現実と向き合わねばならない時が来たと悟り、腹をくくる。 一方、王儇は身支度を整え、正門へ向かった。 守衛は大王の命で通すわけにいかないと制止したが、王儇はいきなり龐癸(ホウキ)の剣を抜いて守衛を脅す。 「これでも止めるの?…開門!」 王藺(オウリン)の計画は順調に進んでいるように見えた。 今夜、蕭綦が皇帝を殺すか幽閉すれば、王氏の護衛兵が各地で反乱を平定するよう動くことになっている。 皇都付近の軍営は粛毅(シュクキ)伯が掌握していた。 しかし青雲(セイウン)はひとつだけ想定外の動きがあったと報告する。 「豫章王妃が宮殿に向かったようです」 太極殿は騒然としていた。 証拠を見た丞相・温宗慎(オンシュウシン)は真偽がどうあれ軍を率いて宮殿に乗り込んだのは大きな過ちだと非難する。 「どうかここで踏みとどまってくれ!」 「…止めても無駄です、すでに決めました」 すると皇帝がやって来た。 子澹は書信を書いたのが自分だと認め、皇位を奪って何が悪いと開き直る。 「先帝と兵士らの敵を討つだと?詭弁を弄するな…王座を奪うためではないかっ?!」 「…血まみれの王座など興味はない、お前を殺したら兵士を連れて寧朔へ帰る」 ついに楝羽山でむなしく死んで行った兄弟たちの敵を打つ時が来た蕭綦、しかしその時、太極殿に豫章王妃の来訪を伝える前触れが響き渡った。 阿嫵(アーウォ)の姿を見た王夙(オウシュク)は驚いた。 思わずの妹の元へ行こうとする王夙、しかし宋懐恩が咄嗟に王夙の腕をつかんで止める。 すると王儇は子澹の前に立ち、蕭綦を諌めた。 「こいつをかばうのか?」 「国を守りたいだけ」 「阿嫵…そなたの願いなら何でも聞いてきたが、今回だけは好きにさせてもらう!」 「だめよ…蕭綦、力でねじ伏せてはだめ  心に何の信念もなく謙虚さを失えば、あなたは粗野な武人で終わる」 その時、蕭綦がいきなり剣を振り上げ、皇帝に斬り掛かった。 大臣たちは息をのみ、子澹にも緊張が走る。 しかし蕭綦の剣は子澹をかすめ、玉座の角を叩き割った。 夜が白々と明けて来た。 蕭綦は兵士たちの遺骨を持ち、寧朔軍を連れて皇都をあとにする。 その姿を王儇は城楼から見送っていた。 蕭綦は振り返って王儇に目配せすると、胡瑶(コヨウ)に皇都に残って王妃を守るよう命じる。 危険な一手に出た蕭綦と王儇、果たして黒幕は行動を起こすのか。 王儇は王府に蕭玉岫(ショウギョクシュウ)を呼んだ。 すると玉岫は懐恩が自分に何か隠しているようだとこぼす。 最近では家に戻っても慌ただしく、どこか上の空で、気性も荒くなっていた。 「まるで別人です」 「誰かと会っている様子は?」 「皇都付近の将軍ではないでしょうか?」 玉岫は懐恩が大王と一緒に寧朔に帰らず、皇都に残ったことに驚いていた。 「もしや大王や王妃に隠し事があるのでしょうか?」 「あまり思い詰めないで…」 そこで王儇は久しぶりに昔を思い出し、玉岫と酒を楽しんだ。 王藺は蕭綦が皇帝を見逃したと聞いても玉座をあきらめなかった。 今も昔も謀反を起こす者に退路などないという。 困惑する王夙だったが、何より阿嫵を巻き込むことだけは避けたかった。 しかし王藺は王氏に生まれたからには仕方がないという。 「阿嫵だけではない、私もお前も同じ運命だ…状況が変わった以上、計画を立て直すぞ」 子澹は式乾殿に引きこもり、飲んだくれていた。 すると誰かが寝殿に入って来る。 「出て行け~ヘロヘロ〜消えろぉぉぉ〜お?…(はっ!)阿嫵?!」 焦った子澹は愛しい阿嫵に無様な姿を見せたくないと、出て行くよう頼んだ。 王儇は泥酔した子澹を叱咤したが、子澹はまるで子供のように駄駄をこねる。 「蕭綦に大臣らの前で恥をかかされたのだぞ?…余は名声も人心も失ってしまったあ!」 それでも玉座に座るのは阿嫵を守るためだと再び酒を飲み出す子澹。 王儇は慌てて酒を取り上げたが、子澹はあまりの惨めさに泣き出してしまう。 「…こんなの哥哥じゃない、哥哥は世を救うため聖賢の書を読み、慈愛の心を抱いた人よ?  阿嫵の子澹哥哥は皇帝になったの  民の苦しみを和らげ、朝廷の動乱を平定し、国を安定させなくては…」 しかし子澹は全て間違っていたと絶望し、自分は皇帝にふさわしくないと嘆いた。 「王氏の女子を得た者が天下を得る…そなたの夫に皇位を譲ってやる」 「私と蕭綦にそんな考えはないわ」 「では甥に返してやらねば…」 「幼い静(セイ)児に今の朝廷は危険すぎる」 子澹は途方に暮れ、全てを失ってしまった今、自分の生死も後世の評価もどうでもいいと投げやりになった。 「だがそなたの許しは欲しい…」 「…何はともあれ今は子澹哥哥が皇帝よ?どうか立ち直って…君主が必要なの」 王儇は転がっていた冕冠(ベンカン)を拾い、子澹に渡して帰った。 …大成の民が苦しみもがいている中、子澹は自分を責め、酒に溺れる日々を送っていた …朝廷はよどんだ水のように静かだが、よどんだ水の下に巨大な波が潜んでいる …蕭綦が皇都を発ち、隠れていた勢力は歩調を早めるだろう …私は疲れ切り、怖くもあった …しかし逃げ出すことはできない 王藺が動き出した。 青雲は密かに桂女官を呼び出し、実は王藺が生存し、皇都にいると伝える。 つづく (  ̄꒳ ̄)子澹、むしろ惨めな姿も見せられるぢんRの方が好きだったんじゃ… さていよいよパパが動き出し、大詰めです

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