ココノコボ

2023/06/11(日)15:49

夢華録#37 あらすじ

夢華録 全40話(40)

梦华录 A Dream of Splendor 第37話「募る憎しみ」 東京(トウケイ)に来た当初はしおらしくしていた傅子方(フシホウ)。 しかし次第にわがままになり、孫三娘(ソンサンニャン)は手を焼いていた。 今朝は書院に行かないと駄々をこねる息子を送り届けたが、三娘は仕事にかこつけて息子の相手をしない自分を責めてしまう。 すると杜長風(トチョウフウ)が現れ、子方ももう14歳、母親とべったりでは笑われるとなだめた。 「君の息子は私の息子も同然だ、私が育て上げる」 三娘はしみじみ杜長風との出会に感謝し、都へ来たことは人生で最も正しい選択だったと言った。 趙盼児(チョウパンアール)と顧千帆(コチェンファン)は復縁し、幸せな時間を過ごした。 しかしパンRは軌道に乗った永安(エイアン)楼の仕事が忙しく、今は婚礼どころではない。 パンRとの結婚生活を夢見る顧千帆だったが、それでも無理強いはしなかった。 「私に嫁ぐのはいつだっていい、ずっと嫁がなくても私は待っているよ  君は恨みを捨てられる人だが、わだかまりはあるはずだ  君に付き添い、心の傷をゆっくり癒して行きたい」 パンRは顧千帆の真心に感激し、思わず涙ぐんでしまう。 すると顧千帆は夜宴図(ヤエンズ)の件も解決したと安心させた。 「欧陽旭(オウヨウキョク)は新(シン)州の通判に…」 「横滑りで降格ではない、欧陽こそ諸悪の根源なのに…」 欧陽旭は辺地に飛ばされると知って絶望した。 皇帝の怒りはすでに静まっていたはず、恐らく斉牧(サイボク)と顧千帆にそそのかされたのだろう。 そこで赴任するまでの十数日の間に活路を見いだすべく、銭をかき集めることにした。 「西京(セイケイ)での苦労を2度と味わいたくない、ここに留まれるなら命を売り渡してもよい」 叔徳(シュクトク)は欧陽家の最後の身代である屋敷の売却に反対したが、欧陽旭は子明(シメイ)に証文を渡してしまう。 欧陽旭はパンRに謝罪するため永安楼を訪ねた。 驚いた宋引章(ソウインショウ)は咄嗟にパンRなら留守だと追い返し、謝罪文をパンRに届ける。 …この情、追憶となるを待ち、惘然(ボウゼン)とする… パンRは欧陽旭が自分たちの追い打ちを恐れて旧縁にすがっているだけだと分かった。 皇帝の欧陽旭への処分は確かに甘すぎだが、欧陽旭にとって前途を断たれるのは何よりの罰だろう。 そんな折、池蟠(チハン)当てに酒楼組合から招請状が届いた。 パンRに香料を買い占められたと知り、来年の醸造権の入札について相談したいという。 「女子が正店を営むことを組合は禁じて来た、君が会合に行けば鼻を明かせるぞ?」 パンRは明日の休みに顧千帆と出かける予定だったが、池蟠の言葉で心が動いた。 欧陽旭は子明が400貫しか持って帰らなかったことに激怒、折檻した。 実は淑徳から売らずに質入れしろと指示されたという。 そこへ慌てて淑徳が現れた。 淑徳は質入れなら請け出すことができると訴えたが、欧陽旭は質札を出すよう迫る。 「私は先代に欧陽家を託された身、たとえ死んでも渡せません!」 激情に駆られた欧陽旭はいきなり淑徳を殴打、そのまま撲殺してしまう。 「欧陽家の主はお前か?!私だ!くたばれっ!」 子明は常軌を逸した主の様子に呆然、腰が抜けて動けなくなった。 顧千帆はパンRとの生活のため、調度品を買い揃えた。 するとパンRは改めて蔵の鍵を要求、このままでは破産してしまうという。 そこへ陳廉(チンレン)が子犬を連れてやって来た。 「ご命令どおり賢い犬です!」 顧千帆とパンRは幸せに包まれ、これからは顧宅で楽しい毎日が待っていると信じて疑わなかった。 池蟠は酒楼組合へ出かけるため馬車でパンRを迎えにやって来た。 しかしパンRを心配した顧千帆が一緒について来る。 狭い車の中でにらみ合いを続ける顧千帆と池蟠。 痺れを切らしたパンRは2人をなだめ、今回は入札を打診されても断ろうと提案した。 「今、手を広げ過ぎてもうまく回せない  杜氏もいないし、人選びに失敗すれば名折れになるわ  商いも戦と同じ、攻めてばかりではいけない」 その時、馬車が急停止した。 露店と馬車が接触、道がふさがっている。 するとパンRは組合ならもう近いので歩こうと言った。 パンRたちが組合への道を歩いていると、突然、工事中の陸橋から材木が落ちて来た。 池蟠は運良く免れたが、パンRをかばった顧千帆は材木の下敷きになってしまう。 その時、顧千帆は陸橋の上から自分たちの様子を確認する男と目が合った。 顧千帆は男が自分たちを狙ったと気づいて暗器を放ち始末したが、そのまま意識を失ってしまう。 顧千帆は大事に至らず、足を負傷したパンRは顧宅で静養することになった。 知らせを聞いた杜長風は慌てて桂花巷(ケイカコウ)へ駆けつけたが、子方は師範の姿を見て動揺する。 「母さんに用ですか?僕は何もしていませんよね?」 陳廉は咄嗟に自分が呼んだと取り繕い、一緒に昼餉を食べようと誘った。 三娘は杜長風の優しさに感激しながらも、まだ息子に婚姻の件を伝えることができなかった。 杜長風はこそこそ付き合いたくないと漏らしたが、三娘の気持ちを汲んで待つことにする。 一方、陳廉は引章に永安楼の主を託したいとパンRから事付かっていた。 パンRは軽傷だが事情が複雑なため、顧千帆がそばに置いておきたいという。 現場に先に駆けつけたのが開封府のため皇城司は手を出せなかった。 引章は了承したが、刺客の狙いが誰だったのか気になる。 もしや酒楼組合だったのか。 しかしパンRたちを狙ったのは酒楼組合ではなかった。 王楼(オウロウ)店主はパンRの事件に酒楼組合が関わっていないと確認して安堵した。 するとこの機に店主が宋氏に代わると分かり、思わぬ好機だと喜ぶ。 そんなある晩、永安楼に急報が舞い込んだ。 可四(カシ)が長楽(チョウラク)郡主府へ料理を届けたが、蟹醸橙(カイジョウトウ)の蟹が腐っていると騒ぎになっているという。 引章と三娘が長楽郡主府に駆けつけると、可四が門前に縛り付けられていた。 すると誰が煽ったのか、騒ぎを聞きつけて人だかりが出来ている。 その時、腐った蟹を持って家職が現れた。 見たところ確かに蟹は腐っていたが、引章は同行した医官に調べさせ、蟹みそが朱色だと分かる。 三娘は群衆にわざわざ蟹みそを見せて回り、これが永安楼の料理ではないという証拠だと訴えた。 「赤いみそは雌蟹特有のもので、雄蟹のみそは黄色です、召し上がった方ならお分かりでしょう  水産組合も証言してくれます、雌蟹を永安楼に卸したことは一度もないと…」 実は東京で貴重な江南産の蟹を提供しているのは永安楼だけだった。 他店が出している沢蟹とは身の肉が全く異なり、医官はひと目で判別したのだという。 潔白を証明した三娘は可四を解放した。 すると可四は陰謀だと訴え、群衆を焚き付けたのが王楼の店主だと暴露する。 引章は訴状の到着を待つよう告げたが、焦った家職は結託を否定し、自分も騙されたと謝罪した。 しかし翌日、今度は李家に酒を買いに行った葛招娣(カツショウテイ)が断られて帰って来る。 何でも欲しいなら鬱金(ウッコン)と蘇合(ソゴウ)を全部差し出せと脅して来たとか。 「ここは池蟠の出番ね」 あの事件以来、池蟠は寝殿に引きこもっていた。 引章は寝所へ乗り込み、このまま永安楼が潰れたら笑いものになるという。 ようやく永安楼が嫌がらせを受けていると知った池蟠は一念発起、地方で酒を買って来ると出かけて行った。 その夜、杜長風は三娘を抱きしめ慰めていた。 しかし運悪く厨房へ来た子方に見られてしまう。 2人の関係を知った子方は屋敷を飛び出したが、追いかけて来た三娘たちに橋で挟み撃ちにされた。 「来るな!飛び込むぞ?!こんな破廉恥な女、母親じゃない!よその男と通じるなんて!」 すると激怒した引章は子方を橋から落としてしまう。 「溺れやしないわ」 確かに子方は浅い水路であっさり立ち上がった。 「俺は悪くないぞ!」 「いいえ、銭塘(セントウ)で必死に育ててもらった恩にどう報いたの?!  東京では最上の衣食を与えられ、書院にも通ってる、あなたに孝行心はないの?!」 「とにかく下種と通じるなんて間違ってる!」 これにはさすがの杜長風も言い返した。 「私は進士で下種などではない、君の母君は表裏のない清らかな人だ  君子と淑女が愛し合うのは喜ばしきこと、恥でも何でもない」 「でも…おれは許さないぞ!」   つづく ( ๑≧ꇴ≦)引章、覚醒!意外にも最後は一番カッコよくなりそうw

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