2024/01/20(土)21:09
覆流年 復讐の王妃と絶えざる愛#7 あらすじ
覆流年 Lost Track of Time
第7話
姉の成婚を阻止すべく桃酥(トウソ)に毒を盛った陸欣然(ルーシンラン)。
するとその夜、安然(アンラン)が激しく血を吐き、意識を失ってしまう。
医者はすでに手遅れだとさじを投げ、毒の回りの速さから食べ物が原因だと言った。
陸軽舟(ルーケイシュウ)はならば夕食かと考えたが、柳鳴玉(リュウメイギョク)は同じ物を食べた自分たちに症状がないと否定する。
その時、侍女の霊奚(レイケイ)は安然が桃酥(トウソ)を食べたことを思い出した。
しかし桃酥は夫人の手作り、まさか我が子に毒を盛る母などいない。
陸軽舟は沈蘭渓(シンランケイ)なら無関係だとかばったが、その時、冬青(ドンチン)が口火を切った。
「犯人は二小姐です」
冬青は安然を訪ねた欣然だけが桃酥に毒を盛る機会があったと指摘した。
実は数日前にも婚礼祝いだと言って毒入りの頬紅が届いたが、安然は騒ぎにならないよう侍女・翠姑(スイコ)への罰だけで済ませたという。
すると沈蘭渓も二夫人が自分の病を長引かせていたと暴露した。
何も知らなかった陸軽舟は呆然、そこで冬青は夫人の部屋から観音像を持って来る。
「奥様の病は二姨娘(イーニャン)が贈った観音像に隠された薬のせいでした
ちょうど大夫もいます、この観音像を調べてもらってはどうでしょう?」
驚いた欣然は父の前でひざまずき、追い出された翠姑が母を恨んで陥れたのだとかばった。
柳鳴玉は娘の機転に便乗し、翠姑には薬の知識があったと証言する。
「きっと薬舗に牛膝(ギュウシツ)を買った記録があるはずよ」
その時、冬青が観音像を床に落として割ったが、何も入っていなかった。
「二姨娘、私は牛膝とは言っていません」
柳鳴玉はまんまと安然の策略にはまり、馬脚をあらわした。
すると開き直った柳鳴玉は、頬紅の毒も桃酥の毒も全て自分の仕業だと認める。
激高した陸軽舟は離れで柳鳴玉を棒打ち50回に処し、医者に診せてはならないと命じた。
陸昀(ルーイン)は母の所業にうろたえるばかり、欣然は父にすがって母を救おうとしたが、冷たくあしらわれてしまう。
しかし柳鳴玉の捨て身の行動には驚くべき狙いがあった。
陸軽舟は夜が明けても安然を救うため奔走していた。
もはや安然の命は風前の灯、その時、花嫁の迎えの一行が陸府に到着してしまう。
すると欣然が安然の婚礼衣装をまとって父の前に現れた。
「姐姐が死んだら陸家の娘は私1人、慶王府に嫁ぐのは私よ
もう迎えが来ている、待たせると九皇子にバレて陸家は終わるわ」
陸軽舟はこれが柳鳴玉の企みだと知った。
今さらながら柳鳴玉の恐ろしさにわなわな震える陸軽舟、しかし陸家を守るためにはそれしか方法はない。
「爹、ここでお別れね…そうだ、私の娘は慶王の岳母になる
医者にも見せず万一のことがあれば、この恨みは絶対に忘れないから」
陸欣然は紅蓋頭で顔を隠し、替え玉だとバレないように霊奚を侍女として付き添わせた。
何も知らない穆川(ムーチュアン)は傷心の中、兄嫁を連れて都へ出発する。
実はその頃、解毒した安然は元気な姿で柳鳴玉の前に立っていた。
「なぜ…生きているの?」
「あの桃酥は冬青がすり替えたの、私が飲んだのは自分で用意した毒よ」
柳鳴玉は驚いたが、それでも輿に乗ったのは欣然だと勝ち誇った。
しかし安然は一笑に付す。
「双魚令も持たない庶子が嫁げばどうなると?慶王が役立たずを手元に置くかしら?」
そこへ冬青が現れ、棺が届いたと報告した。
「二娘、どうぞ安らかに」
すると安然と冬青は出ていってしまう。
その夜、慶王府では盛大な祝宴が開かれた。
穆川は空元気を出して酒を飲まないニ兄に代わって客人の相手をし、嫌がらせに来た翊(ヨク)王も上手く追い返す。
しかし夜も更けた頃、穆川は閑散とする中庭で独り、意気消沈した。
「…おめでとう」
一方、穆澤(ムーヅー)は花嫁が待つ寝所に入った。
しきたり通り夫婦の杯を交わすことにしたが、安然は受け取らない。
穆澤は仕方なく安然の杯も空け、確かに情で結ばれた結婚ではないが、協力関係を結ぶ意味でも交わすべきだと戒めた。
その時、背後から急に安然が抱きつき、衣を脱がせようとする。
穆澤は思わず安然の手を握ったが、その白魚のような指でぴんと来た。
「陸安然は外で働き、何事も自分でこなす…このか細く柔らかい手はそぐわない」
穆澤が紅蓋頭を外すと、花嫁は陸安然ではなく庶子の陸欣然だった。
「姐姐は死にました」
欣然は姉が婚礼の直前で倒れ、父が町中の医者を呼んだが手遅れだったと説明した。
しかし安然には急死する病などなかったはず、穆澤は姉妹で共謀したのではと疑う。
「私を愚弄すれば陸家がどうなるか考えなかったのか?」
「愚弄などするはずありません…姐姐は遺言で陸家を私に託しました
陸家の双魚令を継承するのは私です、娶ってくださるなら陸家の全てを差し出します」
「言っておく、私に必要なのは陸家と陸安然だ…
今は追求しないが、いずれ片はつける
陸欣然、陸家の実権を握るがいい、さもなくば若妻が早逝しても気に留めぬ」
すると穆澤は出ていってしまう。
穆川は重い腰を上げて帰ることにした。
その時、霊奚が慌てた様子で回廊を走って行く様子を見かける。
侍女が主の初夜に寝所を離れてどこへ行くのだろうか。
霊奚は回廊で命を絶とうとしていた。
しかし穆川が現れ、短剣を奪われてしまう。
「めでたい婚礼の夜に何をしている?!」
「九殿下…実は小姐が亡くなりました」
霊奚は嫁いだのが替え玉の陸欣然だと明かした。
欣然親子が安然に毒を盛り、穆川が到着した頃には虫の息だったという。
「詔には″陸家の娘″とだけ、名前はありませんでした
老爺は陸家に災いが及ぶことを恐れ、陸欣然を嫁がせたのです」
霊奚も陸家を守るため協力して同行したが、芝居はもう終わりだという。
すると穆川は霊奚が死ねば花嫁が偽物だと証明することになると説得、取るものも取り敢えず馬にまたがった。
…蘇城へ調べに行く
…本当に安然が殺されたなら必ず仇を討つ
一方、安然は次の手を準備していた。
すると冬青がせめて九皇子だけには元気な姿を見せるよう進言する。
その頃、一晩中、走ってきた穆川は竹林の中で休憩していた。
「陸安然、もうクタクタだ…」
穆川はもうろうとしているうち、安然の幻覚を見てしまう。
つづく
(  ̄꒳ ̄)いや〜どうするの?これ