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2024/05/03(金)22:30

安楽伝#28 あらすじ

安楽伝 全39話(39)

安乐传 The Legend Of Anle 第28話 韓燁(ハンイェ)は嘉昌(カショウ)帝・韓仲遠(ハンチュウエン)に洛銘西(ルォミンシー)の解放を嘆願した。 重陽門では未だ帝(ディ)家潔白の勅命を請う者が後を立たなかったが、韓燁はこれも皇帝への信頼の証しだという。 「陛下は諫言を聞き入れ、民心を重んずる方ゆえ、私も書生らと同じく陛下を信じています  哀れな8万の魂をお鎮めください」 「太子…そちまで朕が間違っていると?」 その時、侍従・趙福(チョウフク)が慌てて帝梓元(ディヅユアン)が来たと知らせた。 約束の3日を過ぎても勅命が下らず、痺れを切らした梓元は自ら決着をつけに来た。 「陛下、帝家の事件も幕引きとなりました、なれどいまだ青南山を英霊がさまよっています  どうか陛下自ら英霊を都にお迎えください」 しかし韓燁は反対、自分が代わりに行くと嘆願する。 「尊き御身が遠出などもってのほか…私が忠魂をお迎えに参ります!」 すると皇帝は洛銘西の釈放も西北行きも認める代わりに1つだけ聞きたいことがあると言った。 「今もなお帝梓元を娶りたいのか?」 「…私の願いは靖国の平和と繁栄だけです」 皇帝は10年前の過ちを認め、詔で己を罰し、天下万民に詫びると決めた。 約束通り梓元の悲願を叶えた韓燁、しかし嵐清(ランセイ)殿を出ても梓元に笑顔はない。 「何度も考えたんだ、もし過去に戻れたら私たちは今後も笑い合えるかと…」 「殿下、分かっているはずよ?私が帝梓元に戻ったらもう引き返せない」 「そうだな、分かっている…ただ私たちの間に情がなくても、恨みが和らぐといい」 韓燁は力を尽くし、親たちが起こした悲劇にけりをつけると約束した。 洛銘西が釈放され、梓元は刑部大牢まで迎えに行った。 すると遠目から2人の様子をうかがう韓燁の姿がある。 梓元は韓燁が尽力してくれたと明かしたが、決して感謝しないで欲しいと言った。 「あなたを傷つけたのは韓家なんだから…」 しかし洛銘西は韓燁に声をかけてしまう。 「陛下のご恩情に感謝を…水責めにされても殿下の薬のおかげで生き延びられました」 梓元は洛銘西が持っていた薬が本当は韓燁の差し入れだと知ったが、結局、目も合わさないまま馬車に乗ってしまう。 ( ;∀;)せつな~い 帝梓元が書生をうまく扇動したおかげで姜瑜(キョウユ)の目論見は失敗した。 しかしこれで韓家と帝家の対立があらわになり、民にも動揺が広がっている。 北秦(ホクシン)の皇子・冷北(ランベイ)は姜瑜の配下と接触、次の手があるのか聞いた。 「韓仲遠は帝梓元に手が出せなくなりました、しかし我々は動けます」 それから3日後、梓元は西北への出発を前に翎湘(レイショウ)楼へ見舞いに行った。 しかし洛銘西は床を離れ、すでに仕事に復帰している。 安楽はまだ洛銘西が納得していないと分かったが、これで朝廷を去ると決めていた。 「…ちゃんと静養して、西北から戻ったまた来るわ」 一方、韓燁は安寧(アンニン)の好物の菓子を持って公主府を訪ねていた。 「我らは皇家に生まれ、何かと取捨選択を迫られる  私は兄としてお前がやりたくない事や耐え難いことを肩代わりする  何か悩みがあったら私に言うのだぞ」 韓燁は妹が自由でいられるよう守るつもりだったが、自分の事となると口が重かった。 「哥哥はどうなの?私には分かる、梓元は哥哥が好きなのよ?」 「…私が手を尽くしても8万人の無念は晴らせぬ、どんなに頑張っても梓元の血族にはなれぬ  ただ己の持てる力を尽くして傷ついた人々の心を癒やしたいのだ」 一方、沅水閣(ゲンスイカク)では帝承恩(ディチォンエン)と慕青(ムーチン)が肩身の狭い思いで過ごしていた。 侍女たちは帝承恩が物乞いだったと知ってあからさまに蔑み、帝承恩の装飾品を盗んでは堂々と身につけている。 慕青は帝承恩をかばって侍女たちを叱りつけた。 そもそも皇太子は帝承恩には罪がないと許し、できれば過去を忘れて都で暮らすようこの屋敷を与えている。 しかし面白くない侍女たちは反発し、引き上げた。 「いずれにせよ私は君のそばにいるよ」 |ω・`)むーちん… 琳琅(リンロウ)は甲斐甲斐しく洛銘西の世話を焼いた。 「これで帝小姐も恨みを手放せますね」 「琳琅、お前なら手放せるのか?」 実は琳琅の父と兄は10年前、青南山で殺され、絶望した母も後を追うように亡くなっていた。 「8万人の無念を詔で晴らせると言うなら、この10年は何だったのだ?」 「ですが、ご苦労を重ねた大人に残された時はもう…」 「だからこそ無駄にはできぬ…  靖国の領土は韓仲遠の手から離れ、帝家のものとなるべきだ  その日が来てようやく哀れな8万の将兵と帝家の先祖が浮かばれる」 洛銘西は梓元が選択を誤らぬよう最後まで支えてやりたいと訴えた。 「鍼を打ってくれないか?お前に鍼を打ってもらうと顔の血色が良くなる」 (´・_・`)、琳琅も色々とせつない 韓燁と梓元は皇帝から勅命を受け取り、青南山へ出発することになった。 城門にはすでに皇太子の馬車が待機していたが、梓元は同乗を断って苑書(エンショ)に自分の馬車を用意するよう命じる。 仕方なく韓燁は梓元に馬車を譲って自分が馬で行くと決めたが、そこへ洛銘西が現れた。 「太子殿下の馬車を奪うわけにいきませんよ、帝大人は私の馬車で行こう」 しかしその頃、冷北と姜瑜は道中の帝梓元を襲撃すべく動いていた。 韓燁は梓元のために手あぶりや毛布を準備しておいたが無駄に終わった。 そこで温朔(ウェンショウ)に休憩時間になったら酒だけでも届けるよう頼んだが、やはり思い直す。 「用意周到な洛銘西なら準備万端だろう」 温朔は皇帝が罪を認めたのなら皇太子と梓元も以前の関係に戻れるはずだと訴えたが、韓燁は否定した。 「あの者は帝梓元だ、任安楽(レンアンルー)ではない」 韓燁は自分の心から離れないのは帝梓元ではなく任安楽だと言った。 変わりやすい山の天候、馬車は激しい雨のせいで車輪がぬかるみにはまって動けなくなった。 そこで皇太子たちには馬車を降りてしばし雨宿りしてもらうという。 韓燁は先にあずま屋に入って座ったが、梓元は病み上がりの洛銘西を奥の席に座らせ、自分は入り口近くに腰を下ろした。 すると雨が吹き込み、梓元は濡れてしまう。 韓燁は席を立ち、外套を取りに行った温朔を待つふりをしながら梓元の雨よけになった。 しかし梓元はあっけなく洛銘西の隣に移動してしまう。 「バカみたい(ボソッ」 梓元は洛銘西と仲良く談笑を始めた。 「全て終わったら靖南に帰りましょう?」 しかし急に洛銘西は席を立って韓燁の横に並び、一線を画する。 「靖南では帝家軍が惨殺された日に白い幟が立ち並ぶ  毎年、その日は笑い声が聞こえない、大切な家族を奪われたからだ  そんな場所があると太子として把握していたか?」 一方、冷北は帝家軍の生き残りがどこにいるのか探っていた。 すると安寧が西北周辺で散り散りになってしまった帝家の配下たちを密かに調べ続け、大半の行方を突き止めていたと知る。 安寧は冷北が北秦の皇子だと知る由もなく、今日も皇帝への奏状と西北に送る密書を届けるよう頼んだ。 馬車に戻った韓燁は洛銘西の辛辣な言葉を思い出し、意気消沈していた。 「青南山に近づくにつれて思い知らされる、私が一生を懸けても梓元の隣に立てないと…  これまでの努力も執念も、罪悪感も償いも、共に歩んだ日々も  8万人の前ではあまりに軽すぎる、滑稽なほどに何の価値もないのだ」 一方、梓元は洛銘西が韓燁にだけでなく、自分にも苦言を呈したと気づいていた。 洛銘西は自分にかつての帝盛天(テイセイテン)のような力を持ち、帝家の土地を取り戻して欲しいと願っているのだろう。 「梓元、君は帝家の唯一の生き残りとして民のことを考えるべきだ」 「天下を取るには戦以外に方法はない、無垢の民まで巻き込むことになるのよ?  それに太子には皇帝たる器があると思う、民と義を重んじ天下太平を望んでいる  いつか必ず明るく豊かな世を築いてくれるわ」 激しい清めの雨が止み、青南山は梓元の来訪を歓迎するかのように晴天となった。 山頂には大きな慰霊碑が建てられ、そばには帝家軍の鎧が飾られている。 韓燁は冠を脱いで裸足で祭壇まで歩くと、梓元に霊牌を渡した。 つづく (^ꇴ^)今週はジュゴンのせつない話w

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