ある蕎麦屋の庭物語

廊下の奥の方から、頭痛のものがひたひたと近づいてくる気配がする。
近々、襖を思いきり開けられるのだろう。
向こうは驚かせたいのだろうが、存在に気付いた今となっては準備は出来ている。
ただただ気が重い。
晴れ時々曇り。風がやや強く吹いている。最高気温は１９℃。
昨夜見た月がとてもきれいだった。
西の空に沈むところ。赤みがかかっていて、妖しい光を放っていた。
電気を消しても月明りで部屋がぼんやり明るい中、眠りについた。
早朝から着信音で起こされる。
何だってこんなに早い時間に電話してくるんだろう。
普段なら、誰かに何かあったのではないかと飛び起きるところだが、こういったことが続いているので、驚くことはなくなった。


スイートピー。
以前、直まきしたら寒さにやられて、花を見ることなく溶けるように枯れてしまった。
マメ科の雑草はよく育つのに、園芸種はうまく育てられた経験がない。
例えばルビナスも、種を蒔いてある程度まで育ったころに、暑さで傷んで溶けてしまう。
エニシダもそうだ。低木だがいつのまにか枯れてしまった。
このスイートピーも、早く植えつけた方がいいのかもしれないが、どうしたものか悩んでいる。




奥はキンギョソウ。手前は虞美人草だったか。
この二種は発芽率がよかった。
分け分けしたら苗の数がもっと増やせるかも。早くしないと。