ある蕎麦屋の庭物語

2021/07/28(水)20:57

赤が灯る

和の庭(12)

今日も昨日と同じような空模様。 35℃前後まで上がるのが当たり前の当地では、今日のような天気は本当に珍しいと思う。 予報では雨が降るとなっていたので水やりをしなかったけど、今現在まともな雨はまだない。 降りそうにない。 調子がいい日が続いていたのに、今日は少々沈みがち。 些細なことが聞き流せない。 気を紛らわせようと庭を歩き回る。 とても静か。 セミと鳥の鳴き声以外何も聞こえない。 妙にそわそわして落ち着かない。 店を引き上げる。 部屋着に着替えてからやかんを火にかける。 徐に麦茶パックを袋から取り出す。 ふわっと香る麦茶の香ばしい香り。 逃すまいと胸いっぱいに吸い込む。 いい匂い。 煮出し時間は三分。 なぜかよく知りもしないウルトラマンのことが頭に浮かぶ。 赤ランプ。 いつ以来だかの食器棚の整理。 その流れで夕食の準備。 和の庭の一年草花壇。 上を向いて咲くジニアと横を向くダリア。 間に赤ジソや赤葉ゲイトウ。 カクトラノオ。 年々花穂の数が増えてきて嬉しい。

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