ISFnet 理念と現実のギャップ!?
障害者雇用を推進するISFnetさんとの話合いに、決着がつきました。非常に対応は迅速でした、実際には前回ブログ更新から3日で話はついております。翌日には、社長にFacebook申請が受理されて、その2日後には担当者のK氏とお話しをさせて貰うことが出来ました。ただ、しばらく更新が遅れたのは、私の主観、印象だけでなく、もう少しISFnetの目指すことを調べてから書かせて貰おうと思い、社長の手記「つながる雇用を実現します!」を購入して読ませて貰いました。書かれている内容、会社として目指すものとしては素晴らしい内容でした。元々、IT企業として旗揚げをされたISFnetさんですが、創設期に職員が集まらなかった経験から「想い」を重視した採用方法を行い、障害者の方も偏見なく雇用をしていかれたそうです。障害のある方達と一緒に働くなかで、環境を工夫することで長所を引き出し業績を伸ばされたそうです。その実践の先に、障害者雇用分野に自然とシフトして行かれたそうです。「障害者雇用促進法」で義務づけられている障害者雇用は、罰則金のペナルティー対策、会社のイメージアップ目的の側面も多くあり、本当に障害者の持ち味、力を引き出す雇用にはなっていないとの事でした。他方、ISFnetさんは、障害者の垣根がない労働条件で力が発揮出来る障害者雇用を進められているそうです。その実践と方針は、私が望む「強みを活かした障害者雇用」とも大きく共感が出来て、素晴らしい事業だと思います。しかし、一方で担当者K氏との話合い、実際の社員、元社員の方の情報とは大きなギャップがありました。 障碍者雇用と企業の持続的成長 事業における「活用」と「探索」の考察 [ 亀井省吾 ]前回までのまとめそもそも私は、好き好んでこの様な交渉に突き進んだ訳ではありません。発端は、あくまでK氏のメール対応にあったのです。時系列で並べると1月7日 私 → K氏 メール送信 年始の挨拶を兼ねて、自分自身のピアスタッフとしての登録と就労の紹介を伝える。1月7日 K氏 → 私 メール受診 K氏より、就労移行支援事業所の支援員、サービス管理責任者としての募集が紹介される。1月12日 ISFnetjoy 東京本社 → 私 電話連絡 東京の本社より直接、就労移行支援事業所の声がかかる。希望詳細をK氏宛にメールで送ると伝えさせて頂く。1月12日 私 → K氏 メール送信 ピアスペシャリスト、発達障害者雇用についての意向をメールで伝える。※ 前回参照関連記事2016年2月22日投稿「ピアスペシャリストへの想い」返信が来ない → 待てど暮らせど → 返信がない → 私、凹む ⤵ 様々な相談機関に通い、想いをまとめる →自分の就労観が無視されるものではないと思う ⤴私、復活 ⤴ もう一度交渉に臨む ➡2月17日 私 → K氏 メール送信 返信がないことが会社の意向であるか?と問う → 無視2月19日 当ブログに掲載2月22日 ISFnetjoyの障害者雇用登録を退会 退会理由に「K氏の対応を書く」2月22日 K氏 → 私 メール受診 「返信が遅れてすみません」だけのメール → 火に油2月22日 私 → K氏 メール送信 社長に直接話をすると送る。社長のFacebookあてに、メッセージとリクエスト申請当ブログに掲載ここまでが、前回の流れです。それから、Facebook上の当事者グループなどを使い、拡散をしまくりました。◆◆世界一わかりやすい絶対勝てる交渉術 / ジョン・イリチ/著 登内温子/訳 / 総合法令出版前回からの動きここから、迅速な動きが起こりました。翌日の2月23日 社長からFacebook申請受理。しかし、直接のメッセージには返答はなく、未だに社長のご意向は不明です。同日、担当者K氏から メール受信 以下原文 はりつけまずは、返信が遅くなったことに対するお詫びをさせていただきました。アイエスエフネットジョイは東京と静岡にしかございませんが、グループ会社のアイエスエフネットライフは全国にございます。特にサービス管理責任者については、常時募集しております。アイエスエフネットグループのサービス管理責任者の待遇は次の通りとなっております。条件が合うようでしたら、アイエスエフネットライフに紹介させていただければと存じます。お手数ですが、ご検討の程よろしくお願いいたします。雇用形態:正社員休日:週休二日制勤務時間:9:00~18:00勤務地:全国各地給与:月給:32万円要件: ・サービス管理責任者講習(就労)受講済みの方。 ・相談支援従事者初任者研修を受講されている方。<ISFnetグループのサービス管理責任者のキャリアパス>・入社9年目 40万円・その後はエリア統括サービス管理責任者 45万円・さらに施設長、幹部へ・ISFnetグループ内で他の職種への転向も可能・本人の希望に応じ80歳まで就労可能 同業界での給与水準としては好条件です。しかも障害者雇用での賃金体系としては破格とも言えます。しかし、これは質問の答えにはなってはいないと、私は思いました。2月23日 私 → K氏 メール送信 賃金としては好条件ですが、私の質問の答えにはなっていません。私は、労働条件を引き上げる為にパフォーマンスを行ってきた訳ではありません。一度をお話しをさせていただけませんか?その後、K氏からの返信で、電話で話がしたいとの返信があったので、2月25日の午後を指定しました。◆◆孫子のリアルガチ兵法 仕事・職場ですぐ使える「中国古典」の心得 横浜中華街に息づく2500年前の知恵 / 安恒理/著 / KADOKAWA彼を知り己を知れば百戦して危うからずさて、これから「決戦!?」の日に向けて、ISFnetに関する情報を猛リサーチしました。ありがたいことに、現社員、元社員の方々の意見を多数伺うことが出来ました。 「雇われる」ということは、会社に物が言えなくなる恐れも孕んでいます。労働者、一人の立場は吹けば飛ぶ程弱いものです。その為に「労働組合」という形で多くの労働者が結束して意見を述べる方法がありますが、「労働組合」自体が、会社に骨抜きにされて「いざ」というときに守ってくれない場合もあります。私もかつて、純粋に「会社」の為に滅私奉公で働いていた時期がありました。自分の休日、プライベートを返上して「会社の為」、「地域医療の為」「医療・福祉行政の前進の為」に、身を削って働いていました。会社の経営を護り、労働条件を護るために「労働組合」の執行役員もしていました。しかしある日突然、密室でバッサリと切り捨てられてしまいました。労働組合には幹部職員から根回しがされており、誰も私を守ってはくれませんでした。誰かの助けを信じ、人を疑わなかった自分の甘さを後悔しました。自分の身を護る法的手段や立ち回りは、どの様な時にでも備えておかなければならないと身に沁みました。これも、私の「セルフアドボカシー」の原点になっています。少し、脱線をしましたが今回の話合いにおいても、その様な「甘い言葉」を信じられるはずはありませんでした。この様な強弁、強引な手段で交渉に臨んだ私を、好条件で雇い入れるなど普通は考え難い内容です。考えられるとしたら、・本当に懐の深い会社であるか・内部に囲い込み、物が言えなくするかのどちらかだと思いました。◆◆まんがで身につく孫子の兵法 / 長尾一洋/著 久米礼華/まんが / あさ出版剥がれ落ちるメッキ2月25日 午後外出先でしたが、Wi-Fi環境の受診出来る場所で、車内に陣地をこしらえました。私の武器は情報です。昨日リサーチした情報の要点をプリントアウトし、交渉相手の情報と会社の情報をノートPCに表示しながら連絡を待ちました。午後13時59分に電話が鳴りました。K氏 「もしもし、ISFnetjoyのKです。。。まず何か聞きたいことはありますか?」私の物腰が堅かったからか?すこし唐突な問いかけに驚きました。しかし、聞きたいことはあったので私も単刀直入に話を切り出しました。なぜ、この様な展開になったのか、それは全てK氏の対応が原因でした。そのことに自覚がなく謝意も見受けられなかったのでまずは「なぜ、メールの返信がなかったのですか?」と尋ねました。私 「ISFnetさんは、障害者雇用を前向きに行っておられ賃金の差別もないと聞きましたが、それなら私の意見と相違はないはずです。何か、お答え出来ない理由があったのですか?」理由は、至極簡単でした。K氏 「メールアドレスの仕分けのミスで、気づかなかったから」私 「( ゚Д゚)。。。」なるほど~、偶然が重なっただけの話だったのか~(゜o゜)K氏自身が求人を呼びかけるメールを送っておいて、その返信に気づかず1カ月放置されただけ。。。そして、再度のメールにも気づかなかっただけ。。。たまたま、グループを退会し、社長に報告するメールの時に気づいて、たまたま返信をすることが出来た。まあ、そんなミスもあるかな~(-_-;) まぁ、新人さんとかならあるかな。。。え~と、Kさんの役職は、、、専務取締役 !!( ゚Д゚)!!事の真偽は問えませんが、本当であれば会社としての信用が危ぶまれます。嘘であれば、K氏と会社の信用が危ぶまれます。ファーストインプレッションで、大きく悪印象を抱かせされながら二の矢を放ちます。私 「賃金条件について、社内独自の「コア評価」で決定されるとお伺いしました。」K氏 「そ、そうです。」私 「では実際の入社時の基準ではどれぐらいの給与になりますか?」 ISFnetでは、「コア評価」という独自の成果主義賃金体系をとっておられます。条件提示であった月給32万というのはおそらく「コア評価」最高基準額だと思いました。そして、付帯事項にある「社内研修」を受けているという条件が少し厄介なのです。実は研修費用は実費負担が課せられ、会社が求める「資格取得」も必要な場合もあるそうです。この返答には、何かの資料をめくる音と共に、少し時間がかかりました。そして、衝撃のプライス!!が告げられたのです。 K氏「(月給)に、20万円程です。」 なんと!!!('Д') これは、詐欺ではないですか!!?不利な条件、実態を知らせずに耳障りのいい言葉だけを並べる、悪徳商法の手口にそっくりです。悪気がないのであれば、単純に「不誠実な対応」と言うばかりです。ここで、私の信用メーターは0からマイナスに突入しました。その後、私の資格やキャリアを言うと24万円と訂正され、しまいには研修さえ受ければ32万と言い出しました。もう、何を信じたらいいのやらわかりません。私 「コア評価の基準は何ですか、不明瞭な基準ですよね」K氏 「・は・・はい」「成果主義賃金」というのは、仕事が出来ないのに年功序列だけで給料が上がるシステムへの批判を名目に導入されていきました。一聞、「努力をした人が報われる」様にも聞こえますが、何をもって人を評価するのかが難しい制度でもあります。実際、ISFnet内部の声として「評価基準が不明瞭」「努力をしても会社の方針と違えば認められない」「管理者の力量による」「コミュニケーションが上手い人が優遇される」などの声が上がっています。加えて、成果主義賃金、一番の問題点である賃金カットについて気になる情報がありました。私 「コア評価の結果、正社員から嘱託職員にされてしまうこともあると聞きましたが、、、」K氏 「それは、ありません。会社の方針として人を切らない経営をモットーとしています。」情報とは少し違いますが、言及はしませんでした。K氏 「ただし、よほど素行に問題がある場合や、社内方針に反する勤務態度である場合は処分もありえます。」常識的な範囲ではあり得るとは思いました。しかし、評価者によって素行不良とされてしまい、労働条件を引き下げることも可能だということです。不明瞭な基準の中ではとにかく幹部職員の意向に従わなければ、不当に労働条件を引き下げることも可能なシステムだということです。例え、会社の方針や社長の意思が労働者を大切にすると、謳っていても幹部職員、評価者に悪意を持った人物がいれば、あるいは経営主義に走り人件費カットをしようと思えば可能だということです。K氏 「当社は、同一の福祉事業としては平均以上の賃金を提供しています。」平均年収283万円とリサーチしていました。決して高くはありません。むしろ、複数のスタッフの声として人件費が低いという声を聞いていました。が、ここは聞き流しました。K氏 「当社は、残業なしをモットーとしております。」 私 「御社では給与の3倍の成果を上げると義務づけられ、深夜の2時、3時頃まで残業をしていると聞きましたが・・・」K氏 「え、営業と福祉事業部では勤務形態が違うので、たぶん、ほとんどないです。。。」私 「。。。」K氏 「。。。」私 「障害者雇用と一般雇用の待遇に「差」はないと言われますが、実績評価の枠組みの為に「差」が生じてくるのではないですか?」そこで、K氏は視覚障害を持つある社員の方の話をされました。社内で最も評価が高いのは、その方で一番高い給与も貰っているそうです。確かに、障害部分で出来ないことがあっても他の面の努力を評価する基準があるみたいです。この事は書籍にも書いていたので、本当だと思います。ただ、視覚などの「身体障害」と違い、「発達障害」は特性の評価が難しくコミュニケーションにも難を抱えています。評価する側にも相応の知識や理解がなければ、正当な評価は難しいのではないかと感じます。あくまで噂ですが「ごちゃごちゃ言う社員の話は聞くな」という指示が役員内にはあると聞きました。また、上司、同僚とのコミュニケーションで評価される基準は、通常であれば発達障害者の特性を活かす形態ではないと、私は感じます。私 「80歳まで就労可能とのことですが。。。」K氏 「はい⤴ 実際に73歳で現役の管理者をしている人がいます」私 「でも、退職金はないんですね」K氏 「はい⤵ 。。。」その後、具体的な大阪での営業所の話などをして、一旦返答を「保留」という形にしました。◆◆「孫子の兵法」で勝つ仕事えらび!! 戦わずしてつかむ、就職・転職・起業 / 長尾一洋/著 / 集英社就労困難者への社長の想いと、現場の声のギャップそして、後日に社長の手記「つながる雇用を実現します!」を読んで、少し当惑をしている所です。前述した様に、そこで書かれている内容、会社が目指す障害者雇用は素晴らしいと感じます。もし、それが本当であればこんな会社で働いてみたいと思えます。しかし、この崇高な理念と、現実に聞こえてくる声の差はなんでしょうか?また、経営幹部のK氏の対応にも不信感しか感じませんでした。ISFnetは、全国に事業規模を拡大し、海外のアジア圏にまで活動拠点を広げられているそうです。積極的な障害者、就労困難者の受け入れにはニーズがあり、求められてはいるのだと思います。ただ、現実のシステムとしてその理想を実現する仕組みが出来上がっているのか?幹部職員レベルではその理念の体現が出来ているのか?あるいは、まだ理想実現に向けての「過渡期」なのか?錯綜する情報に対して、様々な邪推をしてしまいます。ISFnetの社員の皆さまへ ISFnetの社員の皆さま、関係者の皆さま、私は自身の正当性を示す為だけに事実を捻じ曲げたりはしていません。ましてや、企業への攻撃が目的ではありません。もし私の誤解や見識の違いがあればご指摘お願いしたいと思いますが、少なくともK氏の対応において、適当なごまかしで取り繕われ、不誠実な印象を受けたのは事実です。ただ私としては、社長の目指される理念が本当に実現すれば、私達の住みやすい社会の大きな一歩となると思っています。これから、現場の意見を尊重しながら進んでいかれることを応援させてもらいたいと思います。今後の動きは、ワードプレスサイトに移転してお送りします。新サイト「Professional independence with neurodiversity value」(発達障害者である専門職のインディペンデンス)は以下のバナーからどうぞ。さて、ISFネットさんとはその後も間接的な縁があり、相談員として営業を受けたり、内情を聞く機会もありました。そんなエピソードについて、続々サイト「発達障害者である専門職のRE」でご紹介していきたいと思います。続々サイト「発達障害者である専門職RE」は以下バナーより。メンタルヘルスランキング発達障害ランキングにほんブログ村◆◆企業内法務の交渉術 / 北島敬之/著 / 中央経済社