78歳の女性です。
6ヶ月前CT検査で左肺上葉に12ミリのがんが見つかりました。
翌月、胸くう鏡による肺生検で肺腺癌が確定。
左肺4分の1を切除しました。
術後3ヶ月のCT検査で右肺に2、3箇所の影があるといわれ、
再度CT検査を受ける予定になっています。
癌であれば右肺の切除が必要といわれました。
切除後の呼吸器障害はどの程度でしょうか?
まずは、右肺の影がどう変化しているか、
次回の検査も含め3回のCT検査を比較した所見を先生に確認してください。
大きくなっているようでしたら診断治療が必要となる可能性があります。
右肺の手術を受けられるかどうかは肺機能の状態によります。
左肺手術の前後の肺機能を比較してもらい、
それほど落ちていなければ78歳という年齢でも右肺の手術ができる可能性はあります。
肺機能は喫煙の有無や胸の病気の既往などにより個人差があります。
左肺に続き右肺も手術するからあるいは初回の手術内容だけで、
2回目の手術ができるかどうかがきまるわけではありません。
非喫煙者の方で左肺手術は体への影響が少ない胸くう鏡下手術だったとのことですから、
意外と肺機能低下は少ないかもしれません。
基本的に外科医は78歳の方に術後の酸素吸入が必要になるような手術は勧めないと思います。
病変の位置によりますが、肺部分切除で終わらせられる可能性もあるかもしれませんので
主治医の先生におききになるといいでしょう。
手術以外の治療法は?
放射線治療としてピンポイント照射が考えれますが、
そのためには確定診断が必要になります。
胸部レントゲンで見えない場合には気管支鏡検査は困難です。
画像診断のみで放射線治療が可能かどうかは放射線治療医に相談してみてください。
平成28年4月26日火曜日の産経新聞生活欄がん電話相談より