高齢者化に伴い女性を中心に増加する骨粗しょう症。
骨量が減少し空洞化するため、背骨が押しつぶされる圧迫骨折が起きることも多い。
治療を受けること多くの患者は治癒するが、
約2割は激痛が持続する「遷延治癒」(せんえんちゆ)という状態になる。
骨粗しょう症による圧迫骨折は2割に激痛
背骨は24個の椎体といわれる骨の塊が柱のように縦に積み重なっている。
この椎体の強度が弱まっていることから、尻もち臀部打撲のときにちょっとした外圧で潰れてしまうのが原因だ。
通常はコルセットを腰に巻くなどの方法で治るが、約2割の患者は骨折した部分が融合せず、不安定に動くことで神経を刺激するなどして
遷延治癒どいう状態になり、激痛が走って身動きできない状態になる。
また痛みが出なくても変形したままの状態で融合して腰が曲がるなどの原因になることもある。
激痛の腰の骨折はセメントを注入で治る
圧迫骨折を起こすと、椎体が壊れて血液か浸出液が溜まり、MRIで白く光る。
CTでは空洞に見えるだけで分かりにくい。
医療用セメントを注入することで痛みを和らげることができる。
従来では圧迫骨折と診断されてから半月の経過観察したうえで遷延治癒の診断をしていた。
その間も激しい痛みに見舞われQOLが低下する患者もいた。
そのため予測よりも早い経過で見極め、早急に骨粗鬆症による疼痛のベネットやボナロンを使ったり
骨を固める医療用セメントの注入手術などの治療に取り掛かることが求められる。