保険仲立人の一言

2007/09/13(木)03:54

郵政民営化10月1日

コーヒーブレイク(198)

政財界を巻き込んだ郵政民営化も、5社に認可が下り10月1日スタートする。今更行っても仕方がないことだが、大きな問題を積み残したままで、途中問題が爆発することは目に見えている。もともと官業として行うべきは、郵便事業と郵便局事業ぐらいで、生命保険や銀行は行う必要のないものだ。過去の戦争と通じて肥大化してきた歴史がある。 かんぽ生命では、中小企業経営者向け保険など法人営業や医療・介護保険などへの参入で活路を開こうとしている。ゆうちょ銀行では、住宅ローン、カードローン、クレジットカード事業に参入する。郵便局事業では、全国ネットワークの維持の義務という足かせから、なりふりかまわない展開が予想される。生命保険や損害保険の取り扱いや、地域の物産品などのカタログ販売、不動産開発事業と多岐にわたる。郵便事業では、ダイレクトメール企画・発送、ゆうパックを強化する。航空機利用のアジア向け物流(エクスプレス)事業に参入する。 これら一連の動きに、民間会社の思惑も入り混じってしばらくは混戦模様だ。表向き民業圧迫としながら、裏では提携の動きも見え隠れする。 10月1日からは金融庁が「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命保険」の監督官庁となり、厳しい検査・監督を行う方針のようだ。今回は郵政民営化の特例で「みなし免許」が自動的に与えられる。金融庁は、リスク管理体制、法令順守等の検査・監督を強化する。多数の顧客情報が盗難に遭ったり、郵便振替の記録など関連書類が1443万件誤廃棄されるミスも明らかになっている。 いづれにせよ、業界や官の論理に振舞わされることなく、顧客の利便性と保護を最優先として欲しい。

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