2010/05/15(土)22:41
團菊祭 昼の部
夫と團菊祭昼の部を見に行く。
イヤホンガイドはいろいろためになる情報が聞けるというので、今日は私も借りてみた。
【摂州合邦辻】
菊之助が玉手御前を初役で。
色気があり迫力があり、見ごたえ十分。
「継母の邪恋は、すべて俊徳丸を救うためだったのですよん」という
ストーリーはどう考えても無理があるが、そこは歌舞伎ということで。
玉手が浅香姫や奴入平をボカスカ殴って追い出すところ、
歌舞伎では通常「邪魔しやったら許さぬぞ」と言うところを
今回は義太夫の通り「邪魔しやったら蹴殺すぞ」と。(byイヤホンガイド)
いいねえ義太夫。ストレートで。
他の義太夫狂言でも、元の義太夫の台詞より薄められていることが多々ある。
糸に乗った役者の台詞や動きを見ていると、
あー文楽が見たいなあと思います。
【勧進帳】
團十郎で見るのは初めて。成田屋ー!
富樫が菊五郎、義経が藤十郎と国宝満載の舞台なので、
大向こうがかかりまくっていた。忙しい。
弁慶と富樫が2人居並ぶところは、さすがに役者のオーラが舞台に満ち溢れ、
錦絵を見るようで身震いがした。音羽屋ー♪
ふぬふぬした台詞回しとおおどかな雰囲気が歌舞伎十八番の安定感。
仁左衛門より幸四郎より、やっぱり弁慶は團十郎がイイです。
【河内山】
今回の團菊祭、陰の主役は三津五郎。
「合邦辻」の合邦、「河内山」の宗俊、「京人形」の左甚五郎、「髪結新三」の家主長兵衛と、
主役または準主役級で、しかも役柄がどれもバラバラ。
なんと芸域広く、器用な人であることかと感心。