中村久子展&公開講演会(東本願寺)
中村久子展&公開講演会に行く。http://www.higashihonganji.or.jp/goenki/gyoji/nakamurahisakoten/3歳の時に病気で両手両足を失い、数多の困難に遭いつつも尊厳を持って明治・大正・昭和を生きぬいた人。本では読んだことがあったが、「口で縫物」「口で編み物」が想像つかなかった。88歳になる次女富子さんの講演で、「口に縫い針をくわえて縦に縫っていた」ことを知る。現物の人形や着物、レース編みも展示されていた。おおお。「針に糸を通すのは母の方が早いのでやってもらっていた」なんて、あんまりな。(ToT)人の苦労は身近にいてもわからぬもの、よっぽど気をつけて想像力を働かさないといけない。肝に銘じる。人が多くて大変だと聞いていた井上雄彦氏作屏風「親鸞」、夕方だったせいかすんなり見られた。メイキング映像が感動的。実物もさすがの迫力、泥河を渡る衆生と彼らを率いる親鸞の眼の強い光。しかし井上さんがあれだけがんばってもこれだけか、っていうか、今伝世されている仏像や襖絵にかけられたエネルギーってものすごいんやな、と改めて感じ入った。魂の込め方・時間のかけ方が違うんやなあ。