テーマ:海外生活(7787)
カテゴリ:エコライフ
留守にしていたのは、去年も書いた、フランスの農村地帯にある古い家に一週間ほど行っていたからです。返事がおくれてすみませんでした。
この家のことは、去年の記事にくわしく書いたのですが、ここはテレビも電話もなく、温水装置もないので、お天気のいい日だけ、庭に取り付けた太陽熱ガーデンシャワーで体を洗い、あとは秋葉原で買ったウオシュレットが唯一の頼みの綱という単純な生活。 新聞とかご近所とかといった、外の世界とのコンタクトもほとんどなく、ひたすら庭いじりや料理だけで過ごす生活は、ちょっと瞑想のようです。 昼間はさまざまな鳥がさえずり、ツバメやアマツバメが飛翔しまわり、夜もナイチンゲール(夜啼鳥)の神秘的な歌声を聞くことができます。 連れが十五年以上前にこ築後300年以上にもなるボロ家を買ったときには、3000平米の庭は野生のブラックベリーの茂みで覆われていたそうで、今でもこの棘だらけの植物やキヅタがいたるところに侵入してきます。 草やイラクサもほっておけばどんどん伸び、植物の生命力に感心します。 それでも、今ではいろいろなベリーや果樹が植えられて、だんだんに「人工的な」庭らしくなってきました。 ![]() カシス(クロススグリ)の赤ちゃん、黒い実になる posted by (C)solar08 カシス(クロスグリ、ブラックカラント)、アカスグリ(フサスグリ、レッドカラント)、西洋スグリ(グズベリー)が、どれもまだ緑の小さな実をつけています。 熟すと、実が黒くて、香が強いカシスはアイスクリームやシャーベット、ジャムにするのが楽しみ。 ![]() 西洋スグリ(グズベリー)の赤ちゃん、赤くなる posted by (C)solar08 西洋スグリも、この庭のは熟すとブドウのような濃いピンクになり、甘酸っぱい味がたまらない。 これらスグリ一族は、もう一ヶ月もすれば収穫できそうです。 ブラックベリーとラズベリーはまだ花の段階。これも楽しみ。 ![]() サクランボの赤ちゃん、今年は豊作 posted by (C)solar08 今年は桜の豊作で、緑のサクランボの赤ちゃんが風に揺られています。 プラムもものすごい豊作のきざし。 さらには洋梨やイチジクも実をいっぱいつけています。 ![]() 洋梨の赤ちゃん、これはどんどん育つ posted by (C)solar08 ![]() イチジクの赤ちゃん、これも育ちがよい posted by (C)solar08 うわー、今年は果物やベリーがいっぱい食べられると、自分の庭でもないのに、今から密かに期待しています。花より団子。 ![]() どんどん増えるセージ posted by (C)solar08 ハーブ類も雑草のようにすくすく育っています。セージ、レモンミント、ペパーミントの穂先を摘み、さらにカシスの葉、蓬(といっても日本のとちがって香がない)、ラベンダーの葉もちょっと摘んで、これらのハーブミックスでお茶を入れます。薄いグリーンで、さまざまな香を楽しめるハーブティーになります。このお茶にリンゴジュースを混ぜると、さわやかな飲み物に。 ![]() ラムソン(熊ネギ、ワイルドガーリック) posted by (C)solar08 おもしろいのはラムソン(ベアラウフ、熊ネギ、ワイルドガーリック)。 行者ニンニクに似て、ニンニクの香が強い葉ですが、行者ニンニクとは種がちがいます(属は同じ)。 数週間前からフライブルク周辺の森に自生しているラムソンが見られ、青空市場にもならびました。 一昨年、そうした自生地帯のラムソンをいくつか抜いて、この庭の隅に植えたのですが、これがだんだんに分布を広げてきたのです。 今、白い可憐な花を咲かせ、その周囲にはやわらかい葉がどんどん芽を出していました。 この葉をミキサーでペースト状にし、松の実、おろしチーズ、オリーブ油とミックスして、ペストにします。 そう、日本のネットでジェノベーゼと呼ばれているソース(ジェノヴァ風ペーストという意味でそう言うみたいですが、ドイツではもっぱらペストという名前で通っています)にするのです。 この熊ネギペーストをまずはスパゲッティーにかけていただきました。 ニンニクプンプン、葉に辛味があるので、バジルのペストよりもパンチがあります。 翌日、あまったソースを、オリーブ油をかけてオーブンで焼いた白身の魚(フランス語なのでなんだかわかんない)とホタテ貝柱にかけたら、これもよろし。 このアイディアは、前に楽子さんのネットで見かけたもの。読み逃げ、食べ逃げみたいですみませーん、楽子さん。 ラムソン(熊ネギ)をオリーブ油といっしょにバゲットにのせて、オーブンで焼く友人がいます。これもこれで、さっぱりしていて、おいしいです。 そうそう、バゲットといえば。 この家には、私が以前使っていた、とても原始的なタイプの安くて(5000円ぐらい)小さなオーブンを置いてあるんです。 フランスのスーパーで買ったタイプ65の粉を使って、このオーブンでバゲットを焼いてみました。 フライブルクの大きなオーブンや「最新式」の熱風式スチームオーブンでは、高温で焼くと、こげてしまうのですが、この小さなオーブンでは250度でも焦げないのです。 スチーム入れには、ちょうど庭のスプレー用に買ってあって、まだ使っていなかった大きなスプレー容器で、水をスプレーしました。 フライブルクのキッチンで使っているミニスプレーとはちがって、水を一気に大量にスプレーできたので、いかにもバゲットらしいクラストになりました クープも大型オーブンよりはふくらみました。気泡は相変わらずだめでしたけどね。 なんだかがっかりですね。一番単純で小さなオーブンの方が、大型オーブンやスチームオーブンよりもうまくいくなんて。 でも、フランスでバゲット焼いてもあまり意味がないです。近くの町で、100円以下でおいしいバゲットが買えてしまうのですから、誰もあんまり喜ばないしね。あーあ。 庭用の大きなスプレーはフライブルクに持ち帰りました。これで、今度は大型オーブンで焼いてみるつもり。 実験はまだまだ続きます。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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