カテゴリ:プライベート
だるまや。さんのブログに刺激されて、昨日はシュークリームを久しぶりに作りました。
おいしい、おいしいと一人で食べていたら、ふと、x10年前によく行っていた「好味屋」というパン/ケーキ屋兼カフェを思い出しました。 当時は阿佐ヶ谷駅近くに本店や支店があり、ほかに、通学途中の三鷹駅の線路わきにも小さな支店がありました。 大学の帰りによく、この店に寄って、100円のソフトクリームとか、ふわふわのショートケーキ(これも確か100円だった)やシュークリーム(シューシャンテリーと、かっこよい名前がついていたような記憶)を食べたものです。 おいしかったなあ。 あるとき、一人でカフェにすわってケーキとコーヒーをぱくついていたら、店の奥に、私が授業を受けている男性の先生(非常勤講師)が、私と同学年の女学生とお茶を飲んでいるのを発見! 私はわけもなくドキドキしました。別に密会とかいう雰囲気ではないのに、近寄ってあいさつするのがためらわれて、そそくさと店を出ました。 その後もこの光景が心の目から離れません。 なんでそんなに気になるのか、自分ではわからないのに、何度も何度もこの光景が頭の奥に写し出されて。 その内、ついに悟りました。あの先生をどうやら好きになったらしいと。 でもねえ、あの先生の回りには、女学生やかっこいいアメリカ帰りなんかの粋でおしゃれな助手たちがいつも群がっていて、とても近づく余地はありません。 それに、彼は十才近く年上で、私なんて彼から見れば、青臭いチビだろうし。 パートナーだっているかもしれないし。とびきり美人の奥さんがいたって噂もあるし、、、。 ああ、どうしよう。でも、このままおとなしく引き下がったら、心が騒ぎっぱなしで落ち着かない。 しょうがない、当たって砕けろ(その後もこの姿勢だけで生きてきたような気がします)。 当たってったって、どうやって? 色気も美顔もナイスボディーもない私には、なすすべも見つかりません。 でもって、まずは卒論研究の先生になってもらって、お近づきになってみることに。 すでに卒論の担当になっていただいていた初老(と当時の私の目には見えたけど、まだ40代だったかな)の教授のところに出かけて、キャンセルしてから、お若い先生の元にそそくさと頼みにいきました。 「規則上それが可能なら、いいですよ」という彼の言葉に、「だいじょうぶです。何でも下仕事します、よろしく!」 その後は、あこがれの「先生」といっしょに論文を読んだり、野生ネズミ捕獲やヒミズ(モグラより小型の食虫類)の飼育をしたり、毎日がルンルン。ほーんとにルンルンだった。ああいうルンルン時代は初心な若い頃にしか味わえないのかもしれませんね。 それから、いくらか月日がたって、、、、、 好味屋で見かけた日から1年余りたって、どうにかこうにか、この先生は夫となりました。 当時の好味屋の本店は、夫の実家の近くにあって、その後もよくケーキを買ったものです。 もう、あの場所には好味屋はないそうですね。五日市街道沿いに再開店したとか。まだあの味は残っているのかな。 時間は、お店だけでなく、人生も心も変えてしまいます。 色々な出来事を経て、いつの日か夫は元夫になりました。 あ、別に元夫を嫌いになったわけではありません。 「この人と血を分けた子供がほしい」と思った男性は、後にも先にも彼だけです。 人生の途上で、事情や興味が変化/発展して、気がついたらドイツに来てしまっていたという成り行きになっただけ。 「だけ」っていうのもおかしいけれど。 あは、ブログにこんなこと書いていいのかなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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尊敬します、その行動力!!
それと、若いってスバラシイ!! 先日まで英語の夏期講習を受けてたんですが、 そのクラスには当然、現役のスイス人学生もいたんですよ。 クラスで「仕事」について討論した時に、 「若い世代の貴方には将来への夢があるでしょう?」なんて発言をしている自分に気づいて、 我ながら愕然としました・・・。(苦笑) 甘い想い出に結びついたモノは、何でも愛おしいですよね。 想い出の場所がなくなるのは寂しいものですね。 (2012/08/10 11:16:09 PM)
あはは、尊敬に値するようなもんじゃあないです。ただの猪突猛進。
若いときって、理性がないから行動できるんでしょうね。歳とると、後先を考えすぎて、「やっぱりやめとこ」となりがちです。 だるまや。さんは私から見ればお若くて、将来の夢もまだまだあるでしょう?私が今の仕事を始めたのは、40歳のときですから。 阿佐ヶ谷駅近くには「ポエム」という喫茶店もあり、二人でよく行ったもんです。今もあるのかなあ。 シュークリーム、食べ過ぎました。 (2012/08/11 12:00:03 AM)
素敵!
シュークリームに、素敵な思い出があるって素晴らしいわ♪ 読み進めていて~え?ヒミズちゃんって、もしや??と思ったら、当たりでした! 凄い、行動力です。びっくりしました。 私も当たって砕けろ!タイプですが、何となく先生には、行かなかったですね・・・どうしてかしら? (2012/08/11 04:39:16 PM)
今、思い出しました。カスタードクリーム入りはシュークリーム、生クリーム入りがシューシャンテリー(泡立てた生クリームという意味だから)と名付けられていたと。
ヒミズとヒメヒミズ(ヒミズよりももっと小型でより地上近くにすむ)は藤山麓の青木ヶ原で共存していて、よくキャンプしたものです。元夫に出会わなかったら、これらの動物の存在すら知らなかったと思います。モグラだって見た事がなかったのですから。 私の大学は学内結婚/恋愛が日常茶飯事で、先生と学生が結婚することも当たり前のような雰囲気だったから、影響されたのかもしれません。 ----- (2012/08/11 06:51:06 PM)
約40年前、三鷹市下連雀に住んでいました。駅の南口にあった好味屋さんでアルバイトをしていて、ソフトクリームを作ったり、パンやケーキを売っていました。ブリオッシュというパンの名前をそのお店で覚えたのを懐かしく思い出します。そのお店は今はなくなってしまったのかな.....行ってみたいと思っているうちにあれから40年です。もう一つ、今フライブルグにお住まいなんですか?フライブルグと姉妹都市だった関係で、娘が1年ほどフライブルグ事務所で働いていたので、何だか身近な気がして、コメントを書いてしまいました。読んでいただいて有難うございました。
(2015/06/20 04:47:33 PM)
コメントありがとうございます。
懐かしいです。三鷹、好味屋、ソフトクリーム。 フライブルグには25年前から住んでいて、永住の予定です。 お嬢様は松山でお仕事をなされているのですか。 去年の4月に、姉妹都市25後周年記念のイベントで、松山に招待していただき、フライブルク市長や訪問団のリセプションに参加したり、講演をさせていただきました。ひょっとしたら、お嬢様とお会いしていたかもしれませんね。 (2015/06/20 07:27:55 PM) |
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