2008/09/18(木)23:08
大工さんとプログラマーの似ているところ
こんにちは、お金は厳しいけれど面白いこといっぱいで元気にやっています。
生きているだけで丸儲け、元気をだしてやりましょう。
前から、建設業とソフトウェア産業と似ているところがあるなと思っていました。業界を比較することで、新しい需要が発掘できるかもしれないし、反省点や効率化も見えてくるかもしれません。
当り前のことなんですが、こんな風に対応するでしょうか。
建設業 ソフトウェア産業
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注文建築 ⇔ 受託開発
2×4 ⇔ パッケージの+カスタマイズ
大工 ⇔ プログラマー
設計士 ⇔ 設計者
共通点
・お客さまの注文により、個別に作ることが多い
・労働集約的産業で、人がたくさん必要で効率化が難しい
・1次請け、2次請けとピラミッド構造になっていて、業態は派遣の構造があります
・仕事の範囲が広い
相違点
・建設業は物理的なものを扱っていますが、ソフトウェア産業は仮想的なものが根本的に異なります。
その結果、
・建設は原材料に多額の費用がかかりますが、ソフトウェアはほとんどかかりません。
・人件費以外の費用はあまりかからないので、参入障壁は低いといえます。
・建設は原材料のせいで自由度が低くなりますが、ソフトウェアは物理的な制限はあまりありません。
・建設業は衣食住の住ですので人間の根本的な欲求はありますが、ソフトウェアは付加価値なので必ずしも必要ありません。
そこでカンブリア宮殿で、平成建設の元気な社長が取り上げられていました。
建築業もピラミッド構造で、コスト低減のために下請けを使い、臨時派遣を多用する構造でした。彼はその反対で下請けを取らず、社員をかかえてやるという選択をしたそうです。
その結果、高度の能力を持つ会社として生き残ったそうです。
下請けを使わないとコストは高くなるのですが、そのコストを抑えるために一人何役もこなして効率化を図っているそうです。
また会社に技術が蓄積されますからね。そういう意味ではいい循環だと思います。
一方で他の会社は効率化を目指して、2×4のように家の柱や壁を工場で作って組み立てるという方法をとります。すると、大工は単純作業になっていて、経験年数が少なくても家を建てることができるようになります。
番組では、平成建設の方がいいですよねという捉え方です。
でも経営から見れば、選択だと言うことだと思います。
平成建設は、他の企業がとらなかった方法で市場があると思い、そちらに進んできました。
ソフトウェア産業も、ピラミッド構造になっていて、派遣も当たり前の構図になっています。その中で平成建設のように、あえて自社ですべてをやるという会社が出てきてもおかしくありません。
ただコストがかかるので、差別化するのが成果を上げるに時間がかかり、それに耐えるのは大変だと思います。しかし、そのうちコストばかり重視した会社は、だんだんと落ちぶれていきますから、それまで待つしかないでしょうか。
コスト・バランスがどれだけかかるかを見るのは全体を見てしまうとわかりにくいですが、個人や時間単位に落としてみればいいと誰かが言っていました。
これから厳しい時代に入り、IT産業も多くは凋落していくかもしれません。しかし、頭を使えば新しいチャンスが出てきそうでわくわくしているんですけどね。
でも、、、お金がない。 誰か資金を貸してください。投資してください。
・気になったこと
リーマンブラザーズの先進的なIT投資はこのまま消えてしまうとなるともったいないなぁ。
http://www.computerworld.jp/topics/move/121789.html