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カテゴリ:日常生活
7~8年前、ある男性が「土を入れてあげようか?」と外にいた私に 声をかけた。 名刺によると、すぐ近くの住所だったので、疑いもしなかった。 当時、父からの相続による我が家の「お隣さん」は妹二人の持分 87%、私の持分13%(私のところは家を建てているので)の休耕農地 だった。 土を入れてくれるのなら世話がないと了承した。 それから時を経て… 妹二人は近くにはいないので、管理が大変だから土地を手放したい との希望を持っていた。 今年6月、縁あって、道路建設買収用地の代替地として市が買って くれることになった。 契約も終わり、先方の工事のボーリングの結果、地下2メートル半 から、宝の山ならぬ、晴天の霹靂の産業廃棄物が出てきて、工事が ストップになってしまった。 それからの日々、地獄の日々… 処理費用がどのくらいかかるかわからない。 妹たちのために、としてきたことが裏目にでてしまった。 不動産の仲介業者のQさんが、親身に後始末をしてくれる。 9月中旬に、ようやく予定量の見積もり850万、あとは出来高払いと の恐ろしい条件で撤去の工事が始まった。 当初4日間の予定が、掘っても、掘っても、ザクザクと産廃物が出て きて業者さんが憔悴した表情で「キリがない…」と 結局、300坪ほどの面積を4メートル近く掘り、大型ダンプ50台を 超えていたんではないだろうか。 それくらいの量の土混じりの廃棄物を搬出した。 総費用は1500万以内にはおさまるだろうとのことだが、まだ確定は していない。当初の見積もりの倍かかったことになる。 現場の方たちは、大阪、神戸から毎日通ってくれて、本当にご苦労 様なことだったと思う。予定が大幅に延びたにもかかわらず、 丁寧な撤去作業、土入れ、ローラーをかけていってくれた。 仕事とはいえ、ものすごく、ものすごく大変な作業だっただろうと 思う。 本当に、本当にありがとうございました。 父母の想いの残っているこの土地の隣で20年を過ごした私は 契約後、「お隣さん」を手放したことを後悔し始めていた。 この惜別の情を断ち切るのに、これくらいの荒療治が、もしかしたら 必要だったのかもしれないと、今は思っている。 本当にさようなら、「お隣さん」… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.29 09:37:10
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