銀座いち利心斎橋店で開催された
牛首紬の語り部茶話会 『牛首紬のホントの本当』に
参加しました。
現在、牛首紬を製造しているのは2社。
加藤改石さんの加藤機業場と白山工房です。
白山工房の証紙:
加藤改石さん・加藤機業場の証紙:
商品管理を徹底するために証紙の下方に製造通し番号が
打たれています。(赤い文字の隣)
耐用年数を100年想定し、親子3代にわたってきてもらうために
右端に着物裏に縫いつける証紙シールが貼られています。
(伝産マークのとなり)
改石さんの牛首を買われる方は、この二つをご確認ください。
私は白山工房の牛首紬を2枚、帯を1枚持っていますが、
加藤改石さんの牛首紬はあまり拝見したことはなかったので
その違いはなんとなくわかっていたものの、
お話を伺いたくて、牛首紬を着て行ってきました。
さてさて…
お話は加藤改石さんの牛首を親子2代にわたって支援されている
加藤改石牛首紬の総卸問屋大門屋・高橋氏。
お茶菓子とお茶でおしゃべりしながら…
色々な質問もでます。
色々な勉強会をしてほしいですね
普通のまゆと玉繭を並べてみました。まんなかのコインは500円玉。
のべ引きでとられる糸はふぞろいでゆがんでいます。
【牛首紬の糸の製造】
時間の節約のために、いただいたパンフレットを接写します。
年間300反とありますが、高齢化ときつい仕事のために
働いてくれる人が減り、今は年間150反くらいだとか…
素手で1本取りされるのべ引きの単糸は空気を含み、
軽くて丈夫な最高の糸になるそうです。
経糸も横糸もこの技法で作られます。
(ちなみに白山工房の牛首は複糸らしいです)
何度もはたくことにより、糸は更に空気を含み、
絹特有のうねりを取り戻すそうです。
改石さんの牛首は横糸に玉繭100%の糸が使われて
(玉繭は普通の繭の1~4%しか生産されない。
改石さんは、頑固に昔の製法にこだわって
いらっしゃいます)
緯糸が経糸をくるむようにしっかり打ち込まれて
緯糸の玉繭が牛首特有の節になるのだそうです。
末端価格があまりにも高くなると着てもらえない、ということで、
価格を抑えるために、毎日8時間月給10万で高齢の方々が働いて
いらっしゃるそうなんです。それで、年金をもらえるようになると
やめていかれるという話をお聞きして、
《購入して着る》ということで支援する人がもっと増えればいいなぁ
と思いましたが、
今の時代、《着物を購入する》行為自体がとても贅沢な範疇に入って
いるので、むずかしい面がありますね。
買える方は《購入する》ことで、ぜひ支援なさってください。
牛首紬にかぎりませんが…
販売業者の方は、ひとりでも多くの人が着物に親しめるように
お値段を考えてくださいね^^;;
改石さんの牛首紬…
エネルギーを貯めて、いつか、購入します。。