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《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2015年03月23日
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カテゴリ:栄養とはなんだ!

このコラムでは、過去二度”減塩批判”をしました。

http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201206220000/

http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201202260000

 

読み返してもらえばいいのですが、お急ぎの方にざっくり言うと、

「昨今の健康のために減塩が推奨されている風潮は、大きな間違い」、ということをです。

まず確認したいのは、塩(ナトリウム)は、人の体に必要な栄養素(必須ミネラル)だということです。

塩の働きは、

1.体液の浸透圧を一定に保ち、水分代謝や体液のphを維持する (新陳代謝に欠かせません)

2.筋肉の収縮作用に必須 (筋肉を動かします)

3.神経興奮の伝達に関与 (体内電流の誘導機能を持ちます)

4.胃腸の消化液の原料になる (塩酸の原料です)

5.体内の有害物質の解毒 (血行を促進、有害物質を排泄します)

6.新陳代謝を促して体温を上げる (体温を上げて自然治癒力を高めます)

などがあります。

塩不足になると、当然上記の活動が疎かになり、体に不調が起きます。

1・めまいやふらつきを起こす(血液量減少による脳への酸素供給不足)

2・食欲減退・脱力感(血液、リンパ液、胃液などの消化液不足による機能低下)

3・脱水症状、熱中症や筋肉の異常、けいれん

4・神経伝達の異常、精神障害・錯乱や意識障害・昏睡

特に、精神疾患系の症状が現れ、単なる塩分不足が他の精神疾患と誤診される恐れもあります。

”塩は 自然の抗うつ薬”といわれるように、精神の安定には絶対必要な物質なのです。

不足すると、精神が不安定になり、気力が萎えます。

現実に江戸時代では、被疑者に対する拷問で”塩抜き飯”という方法がありました。

塩抜きの食事で、気力をそぎ、自白を誘導していたのです。

減塩食はこれと同じで、気力をなえさせ、体の伝達機能を落とし、免疫力を下げる作用をおよぼしてしまいます。

塩は、摂りすぎに注意をするより、不足による病に注意をするべきです。

 

ではなぜ、塩が悪者になっているのかを探ってみると、1953年にアメリカのDr.メーネリーの実験というのがありまして、これがどうも元凶らしいのです。

実験は、10匹のネズミを小さい箱に入れ、体重の10分の1(人間であれば一日500グラム)に相当する塩を食べさせ、飲み水も1%の塩水を飲ませ続けるというものでした。

その結果、6か月後に4匹のネズミの血圧が上がったというものです。

それで塩分が”高血圧”の原因であるという結論を導いたのですが、それでいいと思いますか?

逆に見れば、人間なら500グラム相当の塩を毎日食べさせられても、6匹のネズミには血圧の変動はなかったのです。

実際、名古屋大学の青木久三教授がこの方法で追実験をしたところ、

1.遺伝性の高血圧のネズミには、食塩の摂取と血圧には関係がないこと。

2.かなりの高塩分食でも水を十分に飲み、尿を排泄できる能力があれば、血圧は上昇しない。

ということが証明されました。

 

そもそも血圧とは何かが、よく分かっていなかった頃の話です(今でも分かったとは言えませんが)。

アメリカでは1980年頃から減塩説に疑問が生まれ、1982年にはDr.ジョンニフルフが

「減塩の効果はなかった、塩を与えよ、塩は決して悪者ではない。

 大衆に対して食塩を減らせと言うことは何ら科学的根拠に基づいていない。

 健康な人に対して高血圧を予防するために減塩を強制するのは誤りである」

と警告を発しました。

 

そして、フィンランドで行われた心臓病に関する国際団体連合の研究、10000人以上の被験者を使った調査で、塩と血圧についての相関関係ははっきりしました。

これが『インターソルト・スタディ』という調査書で、以後これが世界基準になっています。

この研究によりわかったことは、

1.文明社会では食塩の摂取量に関係なく10~15%の高血圧患者がいる。

2.食塩によって血圧が上がるかどうかは、遺伝によって決まる傾向がある。

3.1日3グラム以下くらいの極端に食塩摂取の少ない民族では高血圧がほとんどないこと、1日30グラム以上のような極端に食塩摂取の多い民族では高血圧が多いことは明らかになったが、その中間に属する大多数の民族については、食塩摂取量と血圧の相関関係は認められなかった。

つまり、食塩摂取量と高血圧有病率との間には相関関係がないという結論でした。

塩は、過剰に摂取したり、あるいは摂らなかったりしない限りは、血圧と関係ないということです。

 

さらに、2013年5月に全米アカデミー医学研究所は、『米国の減塩戦略』を立て、疾病集団の実態を調査した結果報告書『集団のナトリウム摂取量実態調査』を発表しました。

それによりますと、

「非常に低い塩摂取量では、少なくとも心疾患の危険率は前に考えていたほどには下がらず利益がないかもしれない、と報告した。5.8 g/d以下の塩摂取量でも血中脂質やインシュリン抵抗のようないくつかの心臓血管疾患になる危険因子を増加させ、心臓問題の引き金を引く可能性がある。さらに、どの疾病集団でもごく少量の塩摂取量(3.8 g/d以下)の利益を示唆する事実はなかった。」

と報告されています。

なんと、減塩を推奨するための調査であったにもかかわらず、減塩に病気予防の効果はなかったという報告がされていたのです。

さらに、米アルバート・アインシュタイン医科大学疫学准教授ハイレル・コーエン博士の調査によると、

「30歳以上で特別な減塩食を実行してない8700人を対象にした国民健康栄養調査で、

塩分の摂取量が最も少ない25%に属する被験者は、摂取が最も多かった25%に比べて、心疾患による死亡リスクが80%高かった」と述べています。

塩分摂取が少ないと、心臓病のリスクが高まるというのです。

「一部の人にとって塩分が有害であることを無視するつもりはないが、多くの研究から、塩分摂取による血圧の変化が極めて軽度であることが示されている」

と、血圧が正常で健康な人に減塩を進めることに疑問を投げかけています。

 

そもそも、塩を取ると血圧が上がるというのであれば、低血圧の治療に塩が使われていいはずですが、そういうことはありません。

一般には、塩をとっても血圧は上がらないことはわかっているのです。

ただし、一部の人は塩によって血圧が変わることも知られています。

それは”食塩感受性高血圧”の人で、全体の12.5%がそうだと言われています。

その人は、減塩食で血圧が下がったのですが、だからどう?ということは問題が別です。

血圧は下がったけど、気力が衰え食欲も落ちてしまったという結果もありました。

そもそも血圧が上がるには、体にそれだけの理由があるのです。

それを無視して血圧だけを下げようとするのは意味がありません。

 

僕は料理人なので、料理をする立場で言うと、料理における塩の量は、だいたい1%と言われています。

材料に対して1%の塩を振るのが、おいしい塩の量だということです。

おいしいのには訳があって、人間の体液の塩分濃度が約1%(正確には0.9%)だからです。

医療用の”生理食塩水”もこれに合わせて、塩分濃度0.9%で作られています。

だから、体は常に0.9%の塩分濃度を欲していて、0.9%の塩分濃度をおいしいと感じるようになっているのです。

脳がおいしいと感じるとき、βエンドルフィンという多幸感を呼ぶ”脳内ホルモン”が出ます。

これが出ると安心感が湧き、幸福感で満たされます。

すると体の免疫力が上がり、弱った体も回復します。

逆に、薄味のまずい料理(しょっぱくてまずいも同じですが)を食べると、不快感からストレスホルモン(コルチゾール)が過剰分泌されます。

ストレスホルモンは、体の危機回避のために役立つホルモンですが、過剰に分泌されると免疫力を下げ、うつ症状を引き起こします。

血圧を上げ、動脈硬化を促進するという、目的と逆の結果を引き起こします。

たかが食事と侮ることなかれ。

まずい食事は病気を呼びます。

病院だから薄味、病院だからまずくて当たり前は間違っています。

身体が弱っている病人こそ、適正な塩分量の食事をとらなくてはいけないのです。

 

一昨年、日本料理が世界無形遺産に認定されました。

それなのに、日本人の塩分摂取量が多いことが批判されます。

平均寿命が短い国に、一番長生きの国の食生活を批判できるのでしょうか。

塩分摂取量が一番少ない民族は、アラスカのイヌイット(エスキモー)ですが、彼らの平均寿命は、日本女性より20年も短い68歳です。

DHA・EPAふんだんの魚をたらふく食べているにもかかわらず。

日本人は日本人の遺伝子で出来ています。

だから、自分がおいしいと感じる塩分濃度が適正なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 






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最終更新日  2015年03月24日 22時26分50秒
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