テーマ:暮らしを楽しむ(396314)
カテゴリ:ユニバーサルデザイン
![]() 反発も大きい(1) 私は建物のデザインをする時、おおむね多数の賛同を得られるようなデザインを選択するようにしている。奇をてらったデザインはしない。理由は建物は長く残るし景観的インパクトが強いし、自分の持ち物ならよいがクライアントの持ち物で批判を受けるような建物はできないからだ。 だが、作った時は批判されるが後世に評価される建物もある。私もチャンスがあれば、そんなデザインにも挑戦したいと思っている。たとえば、リートフェルトのように・・・・ 2024年、オランダ ユトレヒトにあるシュレーダー邸。2000年に世界遺産に登録された。小さい建物(10m×17.7m×h6.8m)だし、現代建築として違和感がないので、知らない人はなぜ? と素朴な疑問を持つと思う。 建てられた時代背景が重要。アールヌーボー、バウハウス、アバンギャルド、オランダでは、デ・ステイル といった芸術運動華やかりしころで時代が変わろうとしていた時だった。80年前に現代建築を暗示するデザインを考えたことに大変意味がある。 設計者のリートフェルトは、家具職人の倅、30才で自分の家具工房を持った。実は、裕福な弁護士の未亡人の家であるシュレーダー邸は、彼にとって初めての建築設計だったのである。34才の時だった。リートフェルトの設計事務所もその家の一角に置かせてもらっていた。外部色遣いは、赤・ブルー・黄を使ったモンドリアンの絵そっくり。内部は集中暖房システムやスライディングウオール、専門の家具など随所に工夫がほどこされている。それらがあたりまえになるには数十年の月日が必要だった。 リートフェルトは、その後建築家として仕事をする。が、なかなか認められない。建築家として大きく花開くのは60才に手が届くころからだった。一流建築家として認められ、その後200件もの大小物件を設計し、76才で亡くなった。 リートフェルトの最高傑作は、一番最初に設計したシュレーダー邸だった。 リートフェルトの言葉 『建築とは、空間を生み出すこと』 当社hp http://www.syou21.com お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.28 12:01:00
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