テーマ:家を建てたい!(9806)
カテゴリ:古民家
2.在来工法と伝統工法はどう違う?
世の中の木造軸組工法はすべて在来工法 だと思っている人は多いと思います。 ですが、文化財になって展示してある昔の家と巷にある家とは 全然違うと実感として分かっている人も多いと思います。 建築基準法以来急速に浸透してきた耐力壁工法(壁量計算法) が「在来工法」で、足固めや差し鴨居・木舞土塗り壁等で架構 (骨組み)一体化した工法が「伝統工法」です。 おおきな空間と大きな開口部がとれるのが特徴です。そして筋 交い・金物を使わずに貫等で耐力を保つので真壁(柱を出す工 法)に適しています。 オール和室の家を造ったとすると(そんな家はないが)在来工 法では壁に筋交いを入れるスペースがなくてできません。計算 アウト。しかし、貫を耐力計算に入れて考えることができると 充分計算OKです。設計に巾ができます。 だが、伝統工法は手間暇かかりし、大工に高い技量レベルが要 求されます。 住宅着工戸数と大工就業者数の推移 1950年(昭和25年) 36万戸 50万人 (0.72戸) 1960年(昭和35年) 42万戸 61万人 (0.69戸) 1970年(昭和45年) 148万戸 85万人 (1.74戸) 1980年(昭和55年) 127万戸 94万人 (1.35戸) 1990年(平成 2年) 171万戸 73万人 (2.34戸) 2000年(平成12年) 123万戸 67万人 (1.84戸) 1950年から1990年の40年間に、大工一人当たりの着 工戸数が8倍にもなっています。 戦後、住宅不足解消が急務だったことが分かります。 耐力壁を重視する壁量計算法は、簡単に数値化できることとチェ ックしやすさで、全国的に一定の質の家を広めるには最適な工 法だったのでしょう。 その点、手間暇かかるし職人の技量により格差がある伝統工法は 取り残されていきました。 もうひとつのブログも見てね! FC2ブログ『建築はおもしろい』 当社のhpも見てね ←ポチッと押してご協力お願いします。元気の源です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.11 10:59:05
コメント(0) | コメントを書く
[古民家] カテゴリの最新記事
|
|