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カテゴリ:読書記録
ししゃも なんだかんだ文句をつけながら、また仙川さんのを読みました。 東京の商社でリストラにあい、北海道の田舎町に戻った恭子は、ふとしたことから地域おこしのヒット商品を思いつく。それは親友が思いを寄せる男が趣味で開発した、「虹色に輝くししゃも」だった。恭子は半ば強引にプロジェクトを立ち上げる。けれども、その開発に必要な深層水の確保をめぐって、さまざまな問題が浮上する。そんなとき、鍵を握る男が行方不明になって、恭子はますます窮地に立たされることになる。 主人公が鼻持ちならない奴ってのが最近の流行なんでしょうかね。NHKドラマ『上海タイフーン』をちょうど見終わったときだったのでそんなことを思いました。女の辣腕って、こんな風に強引で周りが見えないくらい突っ走らないとやっていけないのかもしれません。 でも、ドラマのヒロインが美人じゃないと受けないように、やはり小説でもある程度感情移入できる範囲で描かないと難しいみたいです。 途中の計画が暗礁に乗り上げる過程が長すぎて、まあ、実際はこんな感じなのでしょうが、展開の仕方にもうひと工夫欲しかったところです。 仙川さんの文章は、干刈あがたさんに似ているような気がします。現実以上も何者でもない。それをリアルと呼ぶのかもしれませんが、「うまい!」と唸らせるものではないのです。でも、書くたびにそれが克服されているような気もします。がんばっているのです。このままがんばっていって欲しいと思わせる誠実さがあるのですね。 上から目線で申し訳ないですけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月05日 18時36分53秒
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