空はとんび

2012/11/19(月)20:14

角田さん泉鏡花賞おめでとう

読書記録(405)

 くまちゃん (新潮文庫) (文庫) / 角田光代/著  角田さんが『かなたの子』で泉鏡花賞を受賞したそうで、おめでとうございます。  そんな中、私は文庫本の『くまちゃん』を読んでおりました。  正直、「かなたの子」はあまり記憶に残っていなくて、でもたしかに読んだことはまちがいないのですが、この「くまちゃん」はよかったなあ。  ふられた女が主人公の物語のあとに、彼女をふった男の物語になって、その彼が別の女性にふられて、回りまわって初めの女性と少しだけつながるというオムニパス。  そういう仕掛けよりも、「ふられる」ときの心情がうまいんだなあ。なんで角田さんは男性の心まで読み取れるのでしょう。  私は2番目のお話がとくに好きです。もう溜息が出ます。うまいです。  それと同時に道尾くんの『ノエル』も読みました。 【送料無料選択可!】ノエル a story of stories (単行本・ムック) / 道尾秀介/著  う~む、ブランチで絶賛されていたのでまた借りてしまったのですが、どんどん上っ面になっていくような気がするのです。下手ではないですが、その器用さが嘘くささを醸し出してしまうというか。。。。  もっと深く掘り下げてほしいんだなあ。  カラスの親指は映画化されてもう上演されているのかな?これが一番よかったと何度も書いてますけど、改めて初心に帰ってほしいと思うのでした。

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