2008/02/18(月)01:39
今日の一枚 (Groove Finderブログ No.355)
Francy Boland。ジャズピアノ。MPSレーベル。カッコいい曲が収録されてます。
【No.355】
・Francy Boland:Out Of The Background (1967)
Francy Bolandは、以前に紹介したClarke-Boland Big Band【No.149】のピアニストとして知られています。本作はソロ作品。一般的にはマイナーですが、レアグルーヴ等でMPSが注目された頃に話題になった作品です。基本トリオ作品で、Kenny Clarke(dr)、Jimmy Woode(b)、Fats Sadi(bongo)が参加。先のグループのメンバーですので、息の合った演奏が聴けます。オリジナル曲の良さも特筆すべき一枚。MPSの諸作品のリイシューが盛んだった99年に日本で世界初CD化されてます。帯に「踊れるピアノの典型的な作品」と書かれていたので、ホントかよ~と思いつつも気になって購入した一枚だったと思います。ジャズファンクではなく4ビートのジャズです(念のため)。全曲ではないですが、オリジナル「Dark Eyes」、「You Just Hit The One You Say You Love」、「Wolf-Gang」、「Espresso Loco」あたりは、まさにそんな感じでクラブジャズとしてウケそうな曲。クールなメロディーで、アップテンポのグルーヴィーな演奏がカッコいいです。特に「Dark Eyes」、「You Just Hit The One You Say You Love」なんかはスタンダードかと思うほどメロディーも良く、この2曲は凄くオススメですね。他では、いかにも欧州らしいピアノといった感じのリリカルな「Gloria」や、「Rosa De Luxe」、「You Don't Know What Love Is」といったカバーが良い出来だと思います。聴き所の多い作品でオススメ。MPSレーベルの人気・リイシューが一段落した今では、残念ながら本作も廃盤です。安く見つけたらチェックしてみてください。でもMPSの廃盤って多すぎですね。紹介する作品がことごとく廃盤になっている気がします。ハード・バップとかが何年も前から再注目されていることを考えると、本作なんかは再販してもよさそうですが。