[相続]の記事一覧 | .......................相続・遺言...................

特別受益とは？

特別受益とは、　相続人が、遺贈や、婚姻・縁組・生計の資本としての贈与など、　相続人が被相続人から財産の譲渡を受けることです。特別受益によって得た財産は、　相続財産を計算する際に、持ち戻して計算します。　したがって、特別受益額が法定相続分よりも少ない場合は、　法定相続分までの遺産をもらえますが、　法定相続分を超えて特別受益を受けていたときは、　なにも遺産をもらうことはできません。　しかし、相続分を超える特別受益は、　返還する必要はありません。

相続人がいないときは？

相続人が一人もいない場合を”相続人不存在”といいます。相続人不存在の場合、相続財産はどうなるのでしょうか？相続人不存在の場合、相続財産は、　１、特別縁故者がもらえる。　２、共有者がもらえる。　３、国庫に帰属する。ケースにより上記の３つに別れます。 ------------------------------------------------------------------　特別縁故者とは、被相続人と生計をともにしていた人や、　被相続人の療養看護をした人などです。　特別縁故者は、財産がもらえるように裁判所に請求することができます。　２の共有者とは、　たとえば被相続人と、土地を共有していた人などです。　この場合、土地を共有していた人は、　特別縁故者が現れなければ、被相続人の共有持分を取得します。　　そして、　特別縁故者も共有者もいないときには、　相続財産は国庫に帰属します。　

遺産分割協議とは？

遺産分割協議とは、法定相続人全員で遺産の分け方を話し合う場のことです。原則として、相続人全員で協議をしなければなりません。Q：　法定相続人が３人います。　　しかし３人のうち２人だけで遺産分割協議をしました。　　この場合、遺産分割協議は有効でしょうか？--------------------------------------------------【答え：　遺産分割協議は無効です。】　あらたに３人で遺産分割協議をやりなおさなければなりません。　特に、不動産の所有権移転を伴う遺産分割協議の場合は、　相続人が誰かをキチンと調査して、　相続人全員で遺産分割協議をしたことを証明する文書がなければ、　相続分と異なる持分による相続登記が申請できません。　

相続が開始したら？

相続が開始したら、まず相続財産を確認し、法定相続人がだれかを確認します。相続財産には、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます。たとえば、プラスの財産が５００万円あり、借金などのマイナスの財産が１０００万円あったとします。これをふつうに相続した場合、５００万円のプラスの財産をもらえますが、１０００万円の借金を返す義務も負わなければなりません。このように、借金などのマイナスの財産がプラスの財産よりも多い場合は、相続人は、どうすればよいでしょうか？【答え：　相続放棄もしくは限定承認をしたほうがいいです】　相続放棄とは、　自ら相続人である地位を放棄することですから、　プラスの財産もマイナスの財産も相続しなくて済みます。　相続放棄は、家庭裁判所で手続をしなければ効力がありません。　ただ単に「わたしは相続を放棄しました」ということを　裁判所外で言っただけでは相続放棄の効果は発生しません。　限定承認とは、　プラスの財産の範囲で借金を支払えばよいという制度です。　プラスが多いのかマイナスが多いのかが、　　はっきりと分からないときに限定承認という手続をします。　限定承認も、家庭裁判所で手続をしなければ効力がありません。では相続放棄や限定承認は、いつまでにしなければならないのでしょうか？【答え：　熟慮期間が経過する前にしなければなりません】　熟慮期間は、　自己に相続があったことを知ったときから進行します。　熟慮期間は「３か月」です。　この熟慮期間３か月の間に、相続放棄や限定承認の手続をしなかった場合は、　プラスの財産もマイナスの財産もすべて相続したとみなされるので、　マイナスが多い場合は、借金をすべて支払う義務を負うことになります。　熟慮期間は、　家庭裁判所で手続をすれば延長することができます。

親が、未成年の子供と遺産を分けるには？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　亡父＝＝＝＝母　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-------------　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　長男　　　　　　　長女　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（15歳）　　　　　（12歳）　お父さんが亡くなって、お母さんと未成年の子供2人が相続人になります。　「遺産を分ける話し合い（以下”遺産分割協議”という）」をする場合、　お母さんと未成年の子供2人だけで遺産分割協議をしてもいいのでしょうか？　　　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　【答え：　それは×なのです。】　　　１　未成年者が遺産分割協議の当事者となるときは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　代理人を立てなければなりません。　　　２　ふつうは親権者が未成年者の代理人になります。　　　　　　↓　　上記のことをふまえると遺産分割協議の話し合いの場に出てくるのは、　　　１人目：お母さん　　　　　　　　　　　　　　　←○　　　２人目：お母さん（＝長男の代理人として）←×これがまずいのです！　　　３人目：お母さん（＝長女の代理人として）←×これもまずいのです！　　　　　　↓　　　お母さんの一存で子供の相続分を奪うということも考えられますから、　　　この場合、お母さんは子供の代理人になることはできないのです。　　　ではどうすればよいのでしょうか？　　　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　　【答え：　この場合、特別代理人の選任の申立てをします】　　　　特別代理人の選任は、家庭裁判所に選任申立書を提出してします。　　　　ふつうは、親戚の人などを特別代理人候補者として申立てます。　　　　そして遺産分割協議にでてくる人は、　　　　　１人目：お母さん　　　　　２人目：特別代理人Ａさん（長男の代理人として）　　　　　３人目：特別代理人Ｂさん（長女の代理人として）　　　　以上の３者で遺産分割協議をします。　　　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■

法定相続人はだれか？

　　　亡Aさん＝＝＝＝妻Bさん　　　　　　　　　　｜　　　　　＿＿＿｜＿＿＿　　　　｜　　　　　　｜　　　　｜　　　　　　｜　　長男Cさん　　　　次男Dさん＝＝＝＝次男の妻Eさん　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　＿_＿｜＿＿＿　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　｜　　　　　　　　　　　孫Fさん　　　　　孫Gさん　　　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　■　Aさんが亡くなりました。Aさんの相続人はだれでしょうか？　　【答え：　妻Bさん・長男Cさん・次男Dさん】　　　　相続分は、　　　妻Bさん２分の１・長男Cさん４分の１・次男Dさん４分の１で分けます。　　　話し合いでだれが何を相続するかを決めます。　　　次男の妻Eさんや孫のFさんGさんは相続人にはなりません。　それでは、AさんとBさんが離婚をしていた場合は、だれが相続人になるでしょうか？　　【答え：　長男Cさん・次男Dさん】　　　相続分はCさんとDさんが各２分の１づつです。　　　基本的には、兄弟姉妹は均等に分けますので、　　　兄が弟より多くもらえるというわけじゃないのです。　それではAさんがなくなるまえに次男のDさんが先に亡くなっていた場合はどうでしょう？　　【答え：　妻Bさん・長男Cさん・孫Fさん・孫Gさん】　　　Dさんの妻Eさんは相続人にはなりません。　　　もし、Eさんにもなにかあげたいと思ったら、　　　Aさんがその旨の遺言を遺せばよいのです。