∞INFINITY∞

私はキリスト教のことをあまり知らず
聖書も「よみもの」として読んだだけですので
ここで　宗教観等を書くものではありません。
あらかじめお断りしておきます。

昨日のニュース
米国の科学教育団体「ナショナルジオグラフィック協会」は６日、
１７００年前の幻の「ユダの福音書」の写本を解読したと発表した。
イエス・キリストの弟子ユダがローマの官憲に師を引き渡したのは、
イエスの言いつけに従ったからとの内容が記されていたという。

この記事で
　「あなたはすべてを知っていた
　私は裏切る運命だった
　私がいなければあなたは神になれなかった」
と　削除されたシーンで慟哭していたドラキュリアを
思い出した人は多いのではないかと思います。

以下　映画『ドラキュリア』ネタバレ反転。
『ドラキュリア』では
銀貨に眼がくらんでイエスを裏切ったユダが
裏切りを悔い　死のうとしますが
死ぬことをを赦されず
永遠に地上をさまようよう運命をイエスに負わされ　ドラキュラになります。

自分の裏切り行為がなかったら
イエスが神になることはできなかった。
イエスはすべてを承知の上で
自らを神にするために自分（ユダ）を利用した。
それなのに　イエスからの罰は重く
赦しを得られないままずっと苦しみを背負っている。
深く愛していたイエスにそんな苦しみを負わされた、
裏切られたと思っているユダは
イエスの子である人間にイエスが禁じたすべての快楽を与えることによって
イエスへの復讐を果たそうとするのです。
このキリストについて　ユダについての過激な解釈ゆえにか
本編はドラキュリアの慟哭のシーンが大幅に削除されているのですが
この映画、本編だけ観るより　削除されたシーンも観るほうが
絶対わかりやすいと思います。
ドラキュリアの慟哭を聞きながらマリーが涙を流す場面もカットされているのが非常に惜しいし
なんと言っても　苦悩　悲しみ　
キリストへの屈折した愛を表現するジェリーの演技が　本当に素晴らしいのです。
ジョエル・シュマッカー監督は
ひまつぶしに見た「ドラキュリア」で　「オペラ座の怪人」のファントム役に
ジェラルド・バトラーを起用しようと思ったそうですが
その時　この　削除されれたシーンはなかったんでしょうね。
ジェリーを起用したのは　見た目の美しさ　マントさばきの上手さ（笑）だけでなく
感情表現の巧さも大きいウエイトを占めていると思うのですが
あの削除シーンを見ないまま　ジェリーの表現力を見抜いた監督　さすが！　です。

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写本が公開されるまでの経緯、カッセル博士のインタビューなどの発表資料などが、
「ナショナルジオグラフィック日本版」のホームページ
　ttp://nng.nikkeibp.co.jp/nng/index.shtml
でご覧いただけます。
勝手にリンクしてはいけなかったので　URLのあたまのｈをはずしました。

今回の写本の詳しい内容と、修復・公開までの経緯を記した
特集記事「ユダの福音書を追う」は、
「ナショナル ジオグラフィック日本版」5月号（4月28日発売）に掲載されます。